運送委託基本契約書テンプレート・雛形|法定6項目・白ナンバー・特定運送委託
運送委託基本契約書テンプレート(全35条+別紙3本)を無料ダウンロード。会員登録不要でWord形式のまま使えます。貨物自動車運送事業法12条1項の法定6項目と条の対照表、白ナンバー委託の禁止、特定運送委託、印紙税、電子契約まで実務目線で解説します。
公開日: (更新: )
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運送委託基本契約書テンプレート
- ファイル形式
- Word
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- 無料
- 更新日
- 2026-09-09
- 会員登録
- 不要
ダウンロードした時点で「契約書ひな形ダウンロード利用規約」に同意したものとみなします。
この運送委託基本契約書、印刷・郵送・押印なしでそのまま送れます。
ムスビサインを無料で始める「基本契約書を1通交わしてあるのに、運送のたびに書面を出せと言われた。どちらが正しいのか分からない」 「運送会社から『積込料を運賃と分けて書いてほしい』と依頼されたが、契約書のどこに書けばいいのか」 「繁忙期だけ、知り合いの車に荷物を運んでもらっている。これが問題だと最近聞いた」
この3つは、どれも契約書の作り方で先に片づけられます。2025年4月1日から、運送契約を結ぶときは荷主と運送事業者が所定の事項を書いた書面を相互に交付することになりました。義務を負うのは運送会社だけではありません。
この記事では、荷主(甲)と貨物自動車運送事業者(乙)が、継続して行う貨物の運送について取り交わす運送委託基本契約書のWordテンプレート(全35条+別紙3本)を、会員登録不要で配布しています。
この記事の結論
- 配布するのは全35条+別紙3本。法12条1項と規則13条の3第2項の法定6項目に対応させてあります。
- 書面の交付義務は2025年4月1日から。荷主と運送事業者が相互に交付します。
- 基本契約書だけで日々の書面を省けるのは、法定事項が全部あり、役務の内容が日々変動しない場合です。
- 運賃と料金は別建て。積込みや取卸しは、原則として運送の役務以外の役務です。
- 無許可・無届の事業者への運送の委託は禁止(法65条の2)。委託した側に100万円以下の罰金と両罰規定。
- 荷主から運送事業者への直接委託は、2026年1月1日施行の取適法で特定運送委託。資本金3億円超などの基準に当たる荷主が対象です。
- 紙なら、契約金額を書かず期間1年・自動更新の形で第7号文書・1通4,000円。2通作れば2通とも課税されます。
- 交付書面の写しは1年間保存。取適法も適用される取引では2年間に揃えます。
目次
- 運送委託基本契約書テンプレートの無料ダウンロード
- 運送のたびに書面を出すのか|基本契約書1通で足りる条件を先に判定する
- 法定6項目と条の対照表|①から⑥までが契約書のどこにあるか
- 運賃と料金を分ける|積込み・取卸し・待機を、運賃の外へ出す書き方
- 別紙1の金額欄をどう埋めるか|標準的な運賃を参考値として使う
- 白ナンバーに頼んでいないか|委託した荷主が罰金の対象になる(第9条)
- 取適法の「特定運送委託」|2026年1月1日から、荷主の直接委託が対象になった
- 荷待ちと納期指定|運転者の時間の制約を、契約書の側で受け止める(第19条)
- 事故が起きたとき|どこまで運送事業者が負うのか(第20条から第25条まで)
- 再委託と実運送体制管理簿|誰が実際に運んだかを追えるようにする
- 印紙税と電子契約|紙のままで足りる場合と、電子に振り替える場合
- ダウンロードしたテンプレートの使い方手順
- よくある質問(FAQ)
- まとめ:法定6項目を満たした基本契約書を1通、今月中に取り交わす
1. 運送委託基本契約書テンプレートの無料ダウンロード
配布しているのは、Word形式の運送委託基本契約書の雛形です(全35条+別紙3本)。荷主が運送事業者へ継続して貨物の運送を委託する場面を想定し、個々の運送は別紙3の運送依頼書兼運送引受書で成立させる形にしてあります。日々の書面交付を省ける取引なら、別紙1の配送計画で回す選択肢も入れてあります。
荷主の側が用意しても、運送事業者の側が用意しても、そのまま使えます。
✅ 会員登録不要・メールアドレス入力不要・そのまま編集できるWord形式
✅ 法12条1項と規則13条の3第2項の法定6項目に対応(巻末に条の対照表つき)
✅ 運賃と料金を別建てにする別紙1の料金表つき(待機時間料・積込料・附帯業務料・燃料サーチャージ)
✅ 附帯業務の範囲を選ぶ別紙2つき(標準約款が列挙する業務をチェック式に)
✅ 個別契約と交付書面を兼ねる別紙3つき(運送依頼欄と運送引受欄が上下に並ぶ様式)
✅ 無許可事業者への委託を防ぐ許可の記入欄と表明保証を、冒頭と第9条に配置
✅ 紙でも電子でも締結できる末尾書式と、電磁的方法の承諾欄つき
運送に限らず、売買や製造の継続的な取引の条件をまとめて決めるなら、取引基本契約書テンプレートのほうが合います。工事を下請に出すときの基本契約は工事下請基本契約書テンプレートにあります。
個々の依頼に対して受注側が出す書面の形は、注文請書テンプレートも参考になります。
2. 運送のたびに書面を出すのか|基本契約書1通で足りる条件を先に判定する

貨物自動車運送事業法12条1項は、真荷主と一般貨物自動車運送事業者が運送契約を締結するときに、所定の事項を書面に記載して相互に交付しなければならないと定めています。ここでいう「運送契約」には、日々の個別の運送も含まれます。
ただし国土交通省は、Q&Aの問2-12で、日々の交付を省ける場合を示しています。条件は2つあり、どちらも満たしたときだけ省けます。
- 法定事項が基本契約書にすべて記載されていること
- 「運送の役務」と「運送の役務以外の役務」の内容が、日々の運送で変動しないこと(配送計画が一定期間ごとに事前に決まる場合など)
2つめが実務の分かれ目です。同Q&Aは、附帯業務の有無が運送ごとに異なり、各運送依頼時にその有無が確定するような場合には、それぞれの運送依頼ごとに書面を交付する必要があるとしています。
| 見るところ | 該当するなら | 該当しないなら |
|---|---|---|
| 運送する区間・車種・運賃が、期間ごとに決まっているか | 次へ進む | 運送依頼ごとに交付する |
| 積込み・取卸し・附帯業務の有無が、毎回同じか | 次へ進む | 運送依頼ごとに交付する |
| 有料道路の利用や燃料サーチャージの扱いが、契約書で決まっているか | 基本契約書だけで足りる | 運送依頼ごとに交付する |
配布テンプレートの第4条第3項が、この分かれ目をそのままチェック欄にしたものです。「運送依頼ごとの書面の交付は行わない」と「運送依頼ごとに別紙3の書面を相互に交付する」のどちらかに印を付けるだけです。
前者を選んだときに困るのは、貨物の品名や発地・着地をどこに書くかです。別紙3を交わさないので、書く場所が要ります。
配布テンプレートは、別紙1の9に配送計画の欄を置いてあります。適用期間、曜日または便、貨物の品名、発地と集貨予定時刻、着地と配達予定時刻、車種と台数を書く表です。法定事項①の「運送の役務の内容」は、別紙1の1の運賃表とこの配送計画欄で特定する形になります。
個別契約の成立の仕方も、この場合は変わります。第3条第1項の3つめの選択肢が、配送計画に定めた運送について、甲が運送を求め乙が引き受けた時に成立する、という形です。前者を選ぶなら、この選択肢に印を付けてください。
迷ったら、後者を選んでください。別紙3を毎回交わすほうが手間は増えますが、附帯業務が発生した回に書面が無い、という抜けは起きません。
書面を1つの文書にまとめる必要はない、という点も先に押さえてください。同Q&Aの問2-13は、基本契約書、覚書、運送依頼書、送り状、単価表等の複数の書面により法定事項を網羅し、書面上で相互に関連付けされて明確になっていればよいとしています。
配布テンプレートは、この関連付けを本文で明示しています。第1条で本契約書と別紙1から別紙3までを一体のものとして扱うと決め、第4条で「本契約書、別紙1、別紙2及び別紙3は、相互に関連付けられた一体の交付書面を構成する」と書いてあります。
金額の書き方にも逃げ道があります。問2-8は、合計金額の記載自体は法定事項ではないとしたうえで、合計金額を記載しない場合には単価・料率等を基本契約書等に関連付け、工数・数量等から一義的に算出できるよう記載する必要があるとしています。
別紙1の料金表は、このためにあります。個々の運送で金額を書き切れなくても、別紙1の単価と、別紙3に書いた区間・車種・数量から一義的に計算できれば足ります。
契約締結の時に決まらない事項がある場合の扱いも、テンプレートに入れてあります。第4条は、未定の事項以外について先に書面を交付し、内容が決まった時点で別途交付する形を書いています。後から出す書面は、遅くとも運送が行われる前に交付し、先の書面との関連性を確認できるようにします。
3. 法定6項目と条の対照表|①から⑥までが契約書のどこにあるか
法定事項は、法12条1項と規則13条の3第2項に分かれて置かれています。国土交通省はこれを①から⑥までの6項目に整理しているので、記事も配布テンプレートも、その番号に揃えてあります。
| 法定事項 | 根拠 | 配布テンプレートで記載した箇所 |
|---|---|---|
| ①運送の役務の内容及び対価 | 法第12条第1項第1号 | 第2条、第7条、第11条、別紙1の1及び9、別紙3 |
| ②運送契約に運送の役務以外の役務(荷役作業、附帯業務等)が含まれる場合には、その内容及び対価 | 法第12条第1項第2号 | 第2条、第8条、第13条、第14条、別紙1の2から4まで、別紙2、別紙3 |
| ③その他特別に生じる費用に係る料金(例:有料道路利用料、燃料サーチャージなど) | 規則第13条の3第2項第2号 | 第12条、別紙1の5及び6、別紙3 |
| ④運送契約の当事者の氏名又は名称及び住所 | 規則第13条の3第2項第1号 | 末尾の署名欄、別紙3 |
| ⑤運賃・料金の支払方法 | 規則第13条の3第2項第3号 | 第16条、別紙3 |
| ⑥書面の交付年月日 | 規則第13条の3第2項第4号 | 末尾の署名欄の年月日、別紙3の交付年月日欄 |
この表は、配布テンプレートの巻末にも同じ形で入っています。取引先から「そちらの契約書は改正に対応しているか」と聞かれたら、この表のページを見せるのがいちばん短く済みます。
④は当事者の「住所」まで求めています。会社名と代表者名だけを書いた署名欄では足りません。⑥は書面の交付年月日で、電磁的方法により提供した場合はその提供した年月日を記録します。
③も見落としやすい項目です。規則13条の3第2項2号は、有料道路の通行に係る料金や、燃料価格の変動に伴い追加的に必要となる燃料費に係る料金その他の特別に生ずる費用に係る料金を挙げています。
もう1つ、他の法律と混ぜないための整理も要ります。国土交通省のQ&Aの問2-14は、トラック法と取適法で求められる事項の違いを次のように示しています。
- トラック法にのみ求められる記載事項は、契約当事者の住所
- 取適法にのみ求められる記載事項は、支払期日と、電子記録債権を支払手段として利用する場合の当該債権の額及び支払期日
つまり、支払期日は法定6項目には入っていません。入っていないからといって書かなくてよいわけではなく、取適法が適用される取引では別に必要になります(第7章)。配布テンプレートは第16条に締切日・支払期日・支払方法の3つを並べてあり、どちらの法律から見ても埋まる形にしてあります。
交付した書面の写しは、規則13条の3第3項により1年間保存します。取適法が同時に適用される取引では取引記録の保存が2年間になるため、Q&Aは2年間保存すれば差し支えないとしています。配布テンプレートの第6条は、この2つを両方書いたうえで、後者を選べる形にしてあります。
紙で交付された書面をPDFに変換して保存した場合、元の紙の書面は保存しなくて差し支えありません。第6条にその旨も書いてあります。
4. 運賃と料金を分ける|積込み・取卸し・待機を、運賃の外へ出す書き方
現場で先に揉めるのは、金額そのものより「どこまでが運賃に含まれているのか」です。積込みを手伝ってもらえるのか、待たされた時間は誰が持つのか、という話です。
法12条1項は、①の「運送の役務の内容及び対価」と、②の「運送の役務以外の役務が含まれる場合のその内容及び対価」を分けて書かせています。この2分が、運賃と料金を別建てにする根拠です。
どちらに入るかの線引きは、国土交通省が示しています。Q&Aの問2-3は、積込みや取卸し等の荷役作業や附帯業務は原則として「運送の役務以外の役務」に該当するとし、積込みや取卸し等に係る料金についても原則運賃とは別建てで対価を設定する必要があるとしています。
配布テンプレートの第2条は、この整理をそのまま定義に落としてあります。運送の役務の対価を「運賃」、運送の役務以外の役務の対価を「料金」と呼び分け、荷役作業と附帯業務は原則として後者に当たると書いてあります。
例外は時間制運賃です。問2-4は、時間制運賃の場合はその時間内に行われる積込み・取卸しに係る対価を運賃に包含させても問題ないとしています。ただし、その場合であっても積込み・取卸しが発生する旨は交付書面に明記しなければなりません。
個建運賃は例外になりません。問2-5は、個建運賃を適用する運送であっても、積込み・取卸しに係る料金は運賃とは別建てで対価設定する必要があるとしています。
配布テンプレートの第11条は、運賃の種別を距離制・時間制・個建てから選ぶチェック欄にしたうえで、時間制を選んだ場合と個建てを選んだ場合の扱いを条文に書き分けてあります。選んだ瞬間に、積込料の扱いが決まる形です。
何を乙に頼むのかは、別紙2で先に決めます。
標準貨物自動車運送約款第62条第1項は、附帯業務として、品代金の取立て、荷掛金の立替え、貨物の荷造り、仕分、保管、検収及び検品、横持ち及び縦持ち、棚入れ、ラベル貼り、はい作業その他の業務を挙げています。別紙2は、この列挙をそのままチェックボックスにしてあります。
チェックを付けなかった役務について、乙は行う義務を負いません。第8条には「甲は、別紙2においてチェックを付していない役務を乙に行わせようとするときは、あらかじめ乙に申し入れ、その内容及び対価について合意する」と書いてあります。
待機は、頼んだ役務ではないのに時間が減る項目です。標準約款第34条は、車両が発地または着地に到着した後、荷送人または荷受人の責めにより待機した時間に応じて料金を収受するとしています。配布テンプレートの第13条は、この待機時間料を条文にし、荷主や荷受人が積込みや附帯業務を行う場合の待機した時間も含むと書いてあります。
待機時間の起算でもめないよう、第13条第3項に「待機時間の起算及び終了の時刻は、乙の運転者が記録した到着時刻及び出発時刻による」と入れてあります。荷受人が第三者のときは、この扱いを荷受人にも伝えておいてください。第19条第4項に、甲が荷受人へ契約の内容を周知する義務を書いてあります。
💡 運賃と料金を別建てで書いた契約書が、Wordのまま手に入ります
会員登録もメールアドレスの入力も要りません。別紙1の料金表に待機時間料・積込料・取卸料・附帯業務料の欄が並んでいるので、金額を入れるだけで運賃の外へ出せます。ダウンロードしたら、別紙2で引き受ける役務にチェックを付けるところから始めてください。
5. 別紙1の金額欄をどう埋めるか|標準的な運賃を参考値として使う
国土交通省は、令和6年3月22日に新しい標準的な運賃を告示しました。運賃水準を8%引き上げるとともに、荷役の対価等を新たに加算したものです。配布テンプレートの別紙1には、この告示の額を「参考」の行として刷り込んであります。
最初に開く欄は、別紙1の1の運賃です。ここには距離制運賃の参考表を入れてあります。関東運輸局の表を代表として掲げたもので、100kmなら小型車33,080円、中型車38,290円、大型車50,480円、トレーラー65,810円です。200kmまでは10kmごとの行があり、200kmを超える分は20kmごとに加算する形になっています。
この表は全国一律ではありません。距離制運賃表は、北海道運輸局から沖縄総合事務局まで10の表に分かれています。同じ100km・小型車でも、関東運輸局は33,080円、沖縄総合事務局は27,150円です。別紙1に載せたのは関東運輸局の表なので、自社の所在するブロックの表を確認してから額を決めてください。
時間制を選ぶ場合の参考も、同じ場所に置いてあります。関東運輸局の8時間制の基礎額は小型車39,380円、大型車60,090円、4時間制の基礎額は小型車23,630円、大型車36,050円です。基礎走行キロは8時間制で小型車100km・小型車以外130km、4時間制で小型車50km・小型車以外60kmとされ、これを超えた分は10kmごとに加算します。
割増の欄は3列にしてあります。合意した割増率を書く列の隣に、標準的な運賃の率を参考として並べました。冷蔵車・冷凍車を使う場合が2割、日曜祝祭日に運送した距離が2割、午後10時から午前5時までに運送した距離が2割です。
待機時間料は、30分を超える場合において30分までごとに発生します。
| 区分 | 小型車(2トンクラス) | 中型車(4トンクラス) | 大型車(10トンクラス) | トレーラー(20トンクラス) |
|---|---|---|---|---|
| 30分までごと | 1,680円 | 1,760円 | 1,890円 | 2,220円 |
| 積込料・取卸料の適用時間と併せて2時間を超える場合 | 2,010円 | 2,110円 | 2,270円 | 2,670円 |
積込料・取卸料は、荷役の方法で分かれます。
| 区分 | 小型車 | 中型車 | 大型車 | トレーラー |
|---|---|---|---|---|
| フォークリフト又はトラック搭載型クレーンを使用(30分までごと) | 2,080円 | 2,180円 | 2,340円 | 2,750円 |
| 手積み(30分までごと) | 2,000円 | 2,100円 | 2,260円 | 2,650円 |
| 待機時間料と併せて2時間を超える場合の機械荷役 | 2,490円 | 2,610円 | 2,810円 | 3,300円 |
| 待機時間料と併せて2時間を超える場合の手積み | 2,400円 | 2,520円 | 2,710円 | 3,180円 |
附帯業務については、標準的な運賃は額を定めていません。附帯業務を行った場合には運賃とは別に実費として収受する、という形です。別紙1の4の表に、業務ごとの額または「実費による」と書き入れてください。
利用運送手数料は、運賃の10%を当該運賃とは別に収受するとされています。乙が自社の車両ではなく他社の運送を使う場合に効いてくる項目で、別紙1の7に欄があります。
燃料サーチャージは、算出の枠だけを決めておく項目です。標準的な運賃では、基準価格が1リットル当たり120.00円、改定の刻み幅が5.00円とされています。基準価格は、運送事業者が自社の運賃の設定に係る原価計算において基準とした燃料費とすることが望ましいとされているので、乙に確認して埋めます。
金額が埋まらない欄は、精算の方法を書けば足ります。
Q&Aの問2-9は、委託者が実費を負担することとしている場合について、「運送に要した有料道路利用料、〇〇料、△△費については、実費を委託者が負担する」旨の具体的な精算方法の記載があれば、具体的な金額が記載されていなくても問題ないとしています。別紙1の5は、この形で埋める表です。
走ってみたら金額が変わった場合も、書面を出し直す必要はありません。問2-10は、通行区間の変更で有料道路利用料が予定と異なった場合について、改めて書面を交付する必要はないとしています。ただし、変更が生じた場合の取扱いを契約の締結時に取り決めておくことが望ましいとしています。第12条が、その取り決めに当たります。
参考額をそのまま入れる義務はありません。別紙1の末尾には「標準的な運賃は、これによらなければならないというものではない」と書いてあります。参考として見ながら、合意した額を上の欄に書いてください。
軽貨物に頼む場合は、参考額そのものが使えません。標準的な運賃は、法附則第1条の3により一般貨物自動車運送事業に係るものとして定められていて、貨物軽自動車運送事業の額は含まれていないためです。乙が黒ナンバーの軽貨物なら、別紙1の「参考」の行は見ずに、甲乙が合意した額だけで埋めます。
決めた額は動かせます。標準約款第32条第3項は、賃金水準または物価水準の変動により運賃、料金等の額が不適当となったと認めるときは、相手方に対し額の変更の協議を求めることができるとしています。配布テンプレートの第15条は、この協議に燃料価格の変動や運送区間の変更も加えたうえで、正当な理由なく協議を拒んではならないと書いてあります。
協議が調ったときは、変更後の額と適用開始日を書面で確認し、別紙1を差し替えます。この確認が、交付書面の記載事項の変更を兼ねます。契約書を作り直す必要はありません。
6. 白ナンバーに頼んでいないか|委託した荷主が罰金の対象になる(第9条)

繁忙期に台数が足りず、知り合いの会社の車や個人の車に荷物を運んでもらう。運賃を払ってこれをやると、頼んだ側が罰則の対象になります。
貨物自動車運送事業法65条の2は、何人も、法第3条の規定に違反して一般貨物自動車運送事業を経営する者などに、貨物の運送を委託してはならないと定めています。名宛人は「何人も」です。運送業界の中の話ではなく、荷主も含まれます。
これに違反して貨物の運送を委託した者は、100万円以下の罰金に処せられます(法第75条第14号)。さらに法第80条の両罰規定により、法人の代表者や従業者がその法人の業務に関して違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対しても罰金刑が科されます。
この規制は、2026年4月1日から施行されているものです。それ以前と後で、荷主の立場は大きく変わりました。
2026年3月31日までの貨物自動車運送事業法には、荷主が白ナンバーに委託することを禁じる第65条の2がありませんでした。罰則を並べた法第75条も第13号で終わっていて、委託した側を罰する第14号はありませんでした。
国土交通省は、施行日以降、違法な白ナンバーで有償貨物運送を行う者に対して荷主等が運送委託を行った場合に処罰の対象となるほか、そうした疑いがある場合には国土交通大臣から当該荷主等に要請等を行うことができる、としています。
運んだ側の罰は、改正の前後で変わっていません。許可を受けずに一般貨物自動車運送事業を経営した事業者本人は、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金です(法第70条第1号)。
白ナンバーでの運送が、すべて違法になったわけでもありません。国土交通省は、この改正で許可や届出が必要かどうかの要否や基準そのものが変更されたわけではない、としています。自己の生業と密接不可分で、その業務に付帯して行われ、運送の対価としての有償性が認められない場合には、許可や届出は要りません。
付帯性や有償性の判断は、個々の事案ごとに行われます。国土交通省は、個別の相談先として最寄りの地方運輸局を案内しています。自社の頼み方が有償の運送に当たるかどうかで迷うなら、委託を始める前に運輸局へ確認してください。
配布テンプレートは、この確認を契約書の入口に置いてあります。冒頭に、乙の許可行政庁と許可番号を書く欄と、事業の種別を選ぶチェック欄があります。
| 選ぶ種別 | 何を確かめるか |
|---|---|
| 一般貨物自動車運送事業(法第3条の許可) | 許可書に記載された行政庁名と許可番号 |
| 特定貨物自動車運送事業 | 許可書の行政庁名と番号。特定の荷主のみを対象とする事業である点に注意する |
| 貨物軽自動車運送事業 | 届出の行政庁名と番号。黒ナンバーの軽貨物 |
| 貨物利用運送事業者として引き受ける | 登録番号または許可番号。乙は自社で運ばず、他社の運送を利用する |
黒ナンバーの軽貨物に頼む場合は、当てはまる条文と当てはまらない条文があります。
書面の交付義務は、同じようにかかります。法第12条第1項と規則第13条の3第2項は、法第36条第2項と規則第33条の2により貨物軽自動車運送事業にも準用されるためです。承諾を得て電磁的方法で提供できる点も、規則第33条の3により同じです。配布テンプレートの第4条第8項に、この根拠を事業の種別ごとに書き分けてあります。
当てはまらないのは、約款と運賃です。標準貨物自動車運送約款は一般貨物向けのもので、軽貨物には標準貨物軽自動車運送約款(平成15年国土交通省告示第171号)が別に用意されています。第10条第2項に軽貨物用のチェックを2つ足し、第10条第5項に運送約款の認可が要らないことを書いてあります。標準的な運賃も一般貨物に係るものなので、別紙1の参考額は使えません(第5章)。
第9条は、この記入欄と対になる条文です。乙が契約の締結日において許可を受けており、それが有効に存続していることを表明保証させたうえで、次の場合に直ちに書面で通知する義務を置いてあります。
- 許可の取消し、事業の停止その他の行政処分を受けたとき
- 許可、届出又は登録が失効したとき、又は失効するおそれが生じたとき
- 事業の全部又は一部を休止し、又は廃止したとき
- 商号、本店所在地又は営業所その他許可の内容に変更があったとき
違反したときの出口も書いてあります。乙が表明保証に違反したときや、許可を受けずに運送を行っていることが判明したときは、催告を要しないで直ちに契約を解除でき、損害賠償も請求できる形にしてあります。
契約の前に、許可書の写しを実際に見せてもらってください。第9条第3項に、甲の求めにより乙が許可書の写しその他の資料を提出する旨を、第9条第6項に、甲が契約の締結前および契約期間中に確認する旨を書いてあります。
ただし、写しをもらっても、それが今も有効かどうかまでは分かりません。許可番号を荷主の側から照合できる公的な窓口が用意されているわけではないからです。失効や取消しは、手元の写しには表れません。
第28条には、甲の側の約束として「甲は、法第65条の2に違反して、無許可、無届出又は無登録で貨物自動車運送事業を経営する者に貨物の運送を委託しない」と入れてあります。契約書の中で自社の運用を縛る文になります。
7. 取適法の「特定運送委託」|2026年1月1日から、荷主の直接委託が対象になった
下請法の名前で知られていた法律が、2026年1月1日に施行された改正で、荷主から運送事業者への直接の委託を正面から対象に取り込みました。名称も「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」に変わり、中小受託取引適正化法と呼ばれます。
同法第2条第5項が「特定運送委託」を定めています。荷主が自社の販売・製造・修理・作成の相手方への運送を他の事業者に委託することが、規制対象になりました。
先に、自社が対象かどうかを判定してください。規制がかかるのは、同法第2条第8項の各号のどれかに当たる委託事業者です。特定運送委託で使う号は、次の3つです。
| 委託する側(荷主)の規模 | 委託される側(運送事業者)の規模 | 根拠 |
|---|---|---|
| 資本金3億円超 | 個人、または資本金3億円以下の法人 | 第2条第8項第1号 |
| 資本金1,000万円超3億円以下 | 個人、または資本金1,000万円以下の法人 | 第2条第8項第2号 |
| 常時使用する従業員300人超 | 常時使用する従業員300人以下 | 第2条第8項第5号 |
どの行にも当たらなければ、その取引に取適法はかかりません。資本金が小さい会社でも、従業員が300人を超えていれば3行目で対象になります。従業員数の基準は、今回の改正で入ったものです。
5,000万円と従業員100人の基準は、運送の委託には使いません。同法第2条第8項第3号の5,000万円と第6号の100人は、情報成果物作成委託と役務提供委託にかかる基準で、特定運送委託は文言上そこに入っていません。この2つを持ち込むと、対象でない取引まで対象だと読んでしまいます。
該当した場合に、契約書へ跳ね返る項目は4つです。
| 取適法の定め | 根拠(中小受託取引適正化法) | 配布テンプレートの条 |
|---|---|---|
| 支払期日は、役務の提供を受けた日から起算して60日以内で、かつできる限り短い期間内に定める | 第3条第1項 | 第16条 |
| 委託したら直ちに、給付の内容・代金の額・支払期日・支払方法などを書面または電磁的方法で明示する | 第4条第1項 | 第4条、第5条、別紙3 |
| 通常支払われる対価に比し著しく低い額を不当に定めてはならない(買いたたきの禁止) | 第5条第1項第5号 | 第14条 |
| 費用が変動したときに協議を求められたのに応じず、一方的に代金の額を決めてはならない | 第5条第2項第4号 | 第15条 |
支払期日の起算点は、運送という役務の提供を受けた日です。締切日の翌々月末といった支払条件は、この60日を超えることがあります。第16条の欄を埋めるときに、締切日から支払期日までの日数を数え直してください。
契約に書いていない作業を無償でやらせることも、対象になると禁止されます。同法第5条第2項第2号は、自己のために金銭、役務その他の経済上の利益を提供させることを禁じています。同法第5条第2項第3号は、受託者に責任がないのに給付の内容を変更させたり、やり直させたりすることを禁じています。
配布テンプレートは、この2つを第8条に書いてあります。別紙2でチェックを付けていない役務を無償で行わせない、という約束と対になっています。
書面は1通で兼ねられます。法第24条第2項は、取適法4条1項の明示や書面の交付をしたときは、その事項をトラック法の交付書面に重ねて記載することを要しないとしています。Q&Aの問2-14も、両法の法定事項が記載されている限り1通の書面で併用することが可能だとしています。
そのかわり、兼ねるなら取適法にしかない項目を足します。配布テンプレートの第4条に、この足し込みを書いてあります。
保存期間も長いほうに揃えます。トラック法は1年間、取適法は取引が完了した時点から2年間なので、両方が適用される取引では2年間保存すれば足ります。
自社が委託事業者に当たるかどうかの判定に迷うときは、弁護士にご確認ください。当たらない場合でも、配布テンプレートの条文をそのまま残して構いません。協議に応じる、無償の作業を頼まない、という内容自体は、取引を続けるうえで不利になるものではありません。
💡 2026年1月1日施行の規制を織り込んだ契約書を、Wordのまま使えます
会員登録不要でダウンロードできます。支払期日の60日、価格改定の協議、無償作業の禁止を、それぞれ第16条・第15条・第8条に条文化してあります。自社が対象かどうかは上の判定表で確かめ、条文の形を見てから決めてください。
8. 荷待ちと納期指定|運転者の時間の制約を、契約書の側で受け止める(第19条)
「朝いちばんに着けてほしい」と伝えた納品時刻が、運転者の労働時間の上限を超える運行を前提にしていることがあります。制約を知らないまま指定すると、断られるか、無理な運行になります。
法第64条は、荷主に対し、運送事業者が法令を守って事業を遂行できるよう必要な配慮をする義務を課しています。配布テンプレートの第19条は、この配慮義務を出発点にした条文です。
守るべき時間の枠は、自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示)にあります。現行の告示は2024年4月1日から適用されています。契約書に書き込んである主な数字は次のとおりです。
- 1年の拘束時間は3,300時間以内、1か月の拘束時間は284時間以内
- 1日の拘束時間は13時間以内を原則とし、上限は15時間(14時間を超える回数は週2回までが目安)
- 1日の休息期間は継続11時間以上を基本とし、9時間を下回らない
- 運転時間は2日平均1日9時間以内、2週平均1週44時間以内
- 連続運転時間は4時間以内とし、中断は1回おおむね連続10分以上、合計30分以上
時間外労働の上限も別に走っています。自動車運転の業務については、労働基準法附則第140条第1項により年960時間とされています。第19条には、甲がこの上限を超える就労を前提とする運送を求めない、と書いてあります。
荷主にできることは、時刻の指定を緩めることだけではありません。第19条は、荷待ち時間と荷役作業の時間を削減するための協力として、次の4つを挙げています。
- 集貨および配達の予約制の導入その他の受入体制の整備
- バース、駐車場所および荷役設備の確保
- 検品、仕分その他の荷主側で行うべき作業の効率化
- 荷受人に対する契約の内容(待機時間料および附帯業務料の収受を含む)の周知
4つめが効きます。待機時間料を契約書で決めても、待たせている当事者が荷受人だと、その事実が荷受人に伝わっていないことがあります。周知を荷主の義務として書いておくと、請求のたびに説明し直さずに済みます。
守らなかった場合の帰結も知っておいてください。法第65条は、運送事業者の法令違反が主として荷主の行為に起因すると認められ、かつ事業者への処分だけでは再発を防ぐことが困難と認められるときに、荷主に対して再発防止の措置を勧告できるとしています。同条第3項により、勧告をしたときはその旨が公表されます。
配布テンプレートは、これを第28条に事実として書いてあります。荷主の社名が出るのは、勧告の段階です。
9. 事故が起きたとき|どこまで運送事業者が負うのか(第20条から第25条まで)
貨物が濡れた、箱がつぶれた、着くはずの時刻に着かなかった。実際に起きてから条文を探すと、契約書に何も書いていないことに気づきます。
出発点は商法の運送人の責任です。第575条は、運送人が貨物の受取から引渡しまでの間に生じた滅失・損傷・延着について損害を賠償する責任を負うとし、受取・運送・保管・引渡しについて注意を怠らなかったことを運送人が証明したときに限り免れるとしています。
証明する側は運送事業者です。荷主が過失を立証する必要はありません。配布テンプレートの第24条は、この構造をそのまま条文にしてあります。
賠償の額は定額化されています。第576条は、引渡しがされるべき地および時における貨物の市場価格によって定めるとし、滅失または損傷のために支払う必要がなくなった運賃その他の費用は賠償の額から控除するとしています。
この定額化には外れる場合があります。同条第3項により、運送人の故意または重大な過失によって滅失等が生じたときは適用されません。延着の場合の上限も別で、標準約款第48条第5項は運賃、料金等の総額を限度としています。標準約款第49条にも、悪意または重大な過失のときは一切の損害を賠償するという定めがあります。
免責の範囲は標準約款第45条にあります。配布テンプレートの第24条は、この7つをそのまま列挙してあります。
- 当該貨物の欠陥、自然の消耗、虫害又は鼠害
- 当該貨物の性質による発火、爆発、むれ、かび、腐敗、変色、さびその他これに類似する事由
- 同盟罷業、同盟怠業、社会的騒擾その他の事変又は強盗
- 不可抗力による火災
- 地震、津波、高潮、大水、暴風雨、地すべり、山崩れ等その他の天災
- 法令又は公権力の発動による運送の差止め、開封、没収、差押え又は第三者への引渡し
- 甲又は荷受人の故意又は過失
荷主の側にも、やっておかないと損をする手続があります。
1つめは高価品の申告です。第577条は、貨幣、有価証券その他の高価品について、荷送人が運送を委託するに当たりその種類および価額を通知しなければ、運送人は損害賠償の責任を負わないとしています。標準約款第10条は、容器および荷造りを加え1キログラム当たりの価格が2万円を超える貨物を高価品としています。
配布テンプレートの第21条は、高価品を含めるか含めないかをチェックで選び、含めるなら別紙3に種類と価額を書く形にしてあります。
2つめは危険物の通知です。第572条は、引火性、爆発性その他の危険性を有する貨物について、引渡しの前にその旨と品名・性質その他の安全な運送に必要な情報を通知する義務を荷送人に課しています。第20条に置いてあります。
3つめは受取のときの確認です。第584条第1項は、荷受人が異議をとどめないで貨物を受け取ったときに損傷・一部滅失についての運送人の責任が消滅するとしたうえで、直ちに発見することができない損傷等については引渡しの日から2週間以内に通知すれば責任が残るとしています。
荷受人が自社でない場合ほど、ここが抜けます。第22条第4項には、甲が荷受人に対して引渡しの際の確認と通知を周知する義務を書いてあります。
商法第584条第2項には、責任が消えない場合が置かれています。引渡しの当時に運送人が損傷または一部滅失があることを知っていたときは、この責任の消滅を適用しない、という定めです。
配布テンプレートの第22条第3項が、この例外に当たります。
期間の制限もあります。第585条は、運送人の責任が貨物の引渡しがされた日から1年以内に裁判上の請求がされないときに消滅するとしています。同条第2項により、この期間を延長する合意は損害が発生した後でなければできません。
契約書であらかじめ期間を2年に延ばす条項を置いても、効力を生じません。配布テンプレートの第24条は、この理由を明記したうえで、あらかじめ延長する定めを置かない形にしてあります。
不法行為に回っても同じです。第587条により、賠償額の定額化や期間の制限は、運送人の荷送人・荷受人に対する不法行為による損害賠償の責任にも準用されます。
保険は、この責任の裏づけになります。第25条は、貨物賠償責任保険、任意の自動車保険の加入をチェックで選び、保険金額を書く形にしてあります。第25条第2項には、甲の求めにより乙が保険の内容を証する書面を提出する、と書いてあります。
運賃の側の時効にも触れておきます。第586条により、運送人の荷送人または荷受人に対する債権は、行使することができる時から1年間行使しないときは時効によって消滅します。第16条に書いてあります。
10. 再委託と実運送体制管理簿|誰が実際に運んだかを追えるようにする
契約した会社の名前と、当日に来たトラックの社名が違う。この状態を放っておくと、事故が起きたときに誰に言えばよいのかが分からなくなります。
配布テンプレートの第26条は、乙が甲の事前の承諾を得なければ再委託できないという原則から始めています。承諾の取り方は2つから選びます。
| 選ぶ方法 | 向いている場面 | 契約書での扱い |
|---|---|---|
| 別紙2に委託先を書き、包括的に承諾する | 委託先が固定されている | 委託先を変更するときは、乙があらかじめ甲に通知する |
| その都度、甲の承諾を得る | 委託先が案件ごとに変わる | 運送のたびに承諾のやり取りが要る |
再委託しても責任の所在は動きません。標準約款第51条は、他の貨物自動車運送事業者の行う運送や他の運送機関を利用して運送を行う場合においても、運送上の責任はこの約款により当店が負うとしています。第26条には、乙が委託先の行為について自らの行為と同様の責任を負う旨を書いてあります。
委託の段階数にも、法律の側から手が入っています。法第23条の4は、真荷主から引き受けた運送について、2以上の段階にわたる委託を制限するために必要な措置を講ずる努力義務を定めています。第26条には、認める委託の段階数を数字で書き込む欄を置いてあります。
法第24条第1項は、利用運送をするときの努力義務として、利用する運送に要する費用の概算額を把握したうえで申込みをすること、荷主の提示する運賃がその概算額を下回る場合に交渉を申し出ること、委託先に対して2以上の段階にわたる委託の制限その他の条件を付すことを挙げています。第26条に、この3つをそのまま置いてあります。
乙が委託先へ出す書面も、法定です。法第24条第2項により、委託元から委託先に対して所定の事項を記載した書面を交付します。取適法4条1項の明示または書面の交付をした事項については、重ねて記載する必要はありません。
誰が実際に運んだかの記録が、実運送体制管理簿です。法第24条の5第1項は、実運送を行う事業者の商号または名称、その事業者が実運送を行う貨物の内容および区間、その事業者の請負階層を記載した管理簿の作成を求めています。
対象は重量で切られます。規則第13条の13により、作成の対象となるのは運送に係る貨物の重量が1.5トン以上のものです。第27条に、この基準を書いてあります。
軽貨物に頼んでいる場合は、この管理簿の話が丸ごと外れます。法第24条の5第1項は、法第36条第2項が貨物軽自動車運送事業者に準用する条文のリストに入っていないからです。作成義務そのものがかかりません。
そのかわりに、第27条第6項に合意で補う定めを置いてあります。乙が軽貨物であっても、甲乙が合意したときは、乙が管理簿に準じた記録を作り、甲の求めに応じて内容を提供する形です。
荷主には、この管理簿を見る権利があります。法第24条の5第5項は、貨物の運送を委託した元請事業者に対し、その業務取扱時間内はいつでも、書面の閲覧または謄写を請求できるとしています。電磁的記録で作られている場合は、表示したものの閲覧または謄写を請求できます。
権利があっても、窓口が決まっていないと請求は止まります。第27条第4項に、甲が請求を行う窓口と、乙が請求を受け付ける窓口を書く欄を置いてあります。契約の締結時に、担当部署の名前まで埋めてください。
乙の側から見た手数料の欄も別紙1にあります。他社の運送を使う前提の契約なら、この欄を空欄のままにしないでください。
再委託そのものの条件を細かく決めるなら、再委託契約書テンプレートを併せて使う方法もあります。
11. 印紙税と電子契約|紙のままで足りる場合と、電子に振り替える場合

紙で作った運送委託基本契約書は、印紙税の課税文書です。国税庁は、継続的取引の基本となる契約書(第7号文書)の例として、貨物運送基本契約書を名指ししています。印紙税額は1通につき4,000円です。
払う総額は、何通作るかで決まります。配布テンプレートの末尾書式は、本書2通を作成して甲乙が各1通を保有する形です。国税庁は、1つの契約について2通以上作成し、そのいずれもが契約の成立を証明する目的で作られていれば、そのすべてが課税対象になるとしています。2通とも課税文書に当たるなら、印紙は4,000円が2通分で、合計8,000円です。
1通分で済ませる道もあります。正本を1通だけ作り、もう一方は署名も押印もない単なる写しにすれば、その写しは課税対象になりません。ただし、正本と相違ない旨の証明を入れたものや、正本との割印を押したものは、写しと表示していても課税文書として扱われます(印紙税法基本通達第19条)。
印紙の負担者は法律で決まっていないので、締結の前に甲乙で決めてください。個別の判定に迷うときは、税理士または所轄の税務署にご確認ください。
運送に関する契約書は、第1号の4文書にも当たります。両方に当たる文書の扱いは、印紙税法別表第一の課税物件表の適用に関する通則3イが決めています。原則は第1号文書ですが、第1号文書で契約金額の記載のないものと第7号文書とに該当する文書は、第7号文書になります。
| 契約書の作り方 | 該当する文書 | 税額 |
|---|---|---|
| 個々の運送の契約金額を書かず、単価と支払方法だけを定める | 第7号文書 | 1通4,000円 |
| 契約期間が3か月以内で、更新の定めがない | 第7号文書から除かれる | 第1号文書の判定に戻る |
| 契約期間が3か月以内・更新の定めなしで、かつ契約金額の記載もない(2行目の結果) | 第1号の4文書 | 200円 |
3行目は、2行目で第7号文書から外れた場合の行き先です。契約金額を書かなければ200円で済む、という意味ではありません。
契約期間の決め方で判定が動きます。第7号文書からは、契約書に記載された契約期間が3か月以内であり、かつ更新の定めのないものが除かれます。配布テンプレートの第32条は有効期間を1年間・自動更新にしてあるので、この形のままなら第7号文書です。
別紙3の扱いは、第3条でどちらの成立方法を選んだかで変わります。
契約は申込みと承諾によって成立するため、申込みの事実を記載した申込書・注文書・依頼書は、通常は印紙税の課税対象になりません。甲から乙へ渡す運送依頼欄だけの書面は、原則としてここに入ります。
ただし国土交通省のQ&Aの問2-31は、基本契約書等に基づく申込みであることが記載されていて、一方の申込みにより自動的に契約が成立することとなっている場合の申込書は、課税対象になるとしています。第3条で「異議を述べないときに成立する」方法を選ぶと、運送依頼書がこれに当たります。
反対に、乙から甲へ渡す運送引受書は課税されます。運送物品の種類、数量、運賃、発地、着地など運送契約の成立の事実を証する事実が具体的に記載され、貨物運送引受けの証としているものは、標題のいかんにかかわらず第1号の4文書として扱われるためです。
送り状は別です。国税庁は、送り状を運送に関する契約書に含まれないものとして整理しています。
紙のままで足りるのは、次のような場合です。第2章の2条件を満たしていて、年に1通だけ基本契約書を交わし、日々の運送依頼を既存の受発注システムなどで回している運用です。この場合、印紙は基本契約書の分だけで済みます。
条件を満たさないのに、電話だけで依頼を回すことはできません。書面の交付を要しないのは、災害その他緊急やむを得ない場合と、郵便物または信書便物の運送を委託する場合だけです(規則第13条の3第1項)。日々の依頼を口頭で回すなら、第2章の判定表を先に通してください。
反対に、別紙3の運送引受書を毎回紙で交わすなら、そのたびに第1号の4文書の判定が走ります。枚数が増えるほど、電子に振り替える効果が大きくなります。
電子にする根拠は、法律の側にあります。法第12条第3項は、相手方の承諾を得れば、書面の交付に代えて記載事項を電磁的方法により提供できるとしています。この場合、書面を交付したものとみなされます。
印紙税の扱いも、国土交通省が明記しています。電子メールやファックス等の電磁的方法による場合には、課税物件が存在しないことになるため、印紙税の課税対象にはなりません。
配布テンプレートの第5条は、この電磁的方法を条文にしてあります。埋める欄は4つです。表の左端に、対応する項番号を入れてあります。
| 決めること | 配布テンプレートの項 | 選択肢と埋め方 |
|---|---|---|
| 承諾の取り方 | 第5条第3項 | 契約の締結をもって相互に承諾する/運送ごとに承諾を得る。継続取引なら前者にすると、毎回の確認が要らない |
| 用いる電磁的方法の種類 | 第5条第4項 | 電子メール/電子契約サービス等での閲覧/記録媒体の交付/その他。サービス名や送信先アドレスを書き込む |
| ファイルへの記録の方式 | 第5条第5項 | PDF形式/その他。相手方が出力して書面を作れる形式にする |
| 交付年月日の記録 | 第5条第8項 | 提供した年月日を法定事項⑥として記録する。送信ログや締結証明の日付を使う |
「電磁的方法に同意する」とだけ書いた欄では、承諾を取ったことになりません。貨物自動車運送事業法施行令第1条第1項は、あらかじめ用いる電磁的方法の種類と内容を相手方に示したうえで、書面または電磁的方法により承諾を得ることを求めています。
示すべき種類と内容は、規則第13条の5により2つと決まっています。規則第13条の4に掲げる方法のうちどれを使うかと、ファイルへの記録の方式です。第5条第4項と第5条第5項が、この「示す」に当たる欄です。承諾を契約書の中で取れるのは、種類と方式まで書き込んであるからです。
承諾そのものを電子的に取ることもできます(規則第13条の6)。紙の承諾書を別に交わす必要はありません。
一度承諾を取れば、運送依頼のたびに取り直す必要はありません。国土交通省も、事前に電磁的方法の種類と内容について承諾を得ていれば、運送依頼のたびに承諾を取り直す必要はないとしています。継続的な取引ほど、契約書の中で取っておく効果が大きくなります。
ただし、承諾は撤回されます。相手方から書面または電磁的方法で電磁的方法による提供を受けない旨の申出があったときは、その相手方へ電磁的方法で提供してはなりません(同令第1条第2項)。第5条第7項に、この場合の扱いを書き込んであります。
印紙税と電子契約の関係は電子契約と印紙税に、電子署名の法的な位置づけは電子契約の法的効力にまとめてあります。
💡 印紙の金額を確かめてから、紙か電子かを選べます
会員登録不要でダウンロードできます。第32条の契約期間、第3条の個別契約の成立方法、第5条の電磁的方法の承諾は、いずれも印紙税の判定に直結する欄です。テンプレートを開いて、この3か所を先に決めてください。
12. ダウンロードしたテンプレートの使い方手順
A:荷主として作り、運送事業者に渡す場合
ステップ1:相手の許可を確かめて、冒頭と署名欄を埋める
許可書の写しを見せてもらい、行政庁名と番号を書き写します。事業の種別のチェックも、その許可書の記載に合わせます。許可も届出も登録も無い相手とは契約しないでください(第6章)。
ステップ2:別紙2で、頼む役務にチェックを付ける
積込み、取卸し、附帯業務のうち、実際に乙へ頼むものだけに印を付けます。付けなかった役務を乙は行いません。作業の内容・場所・標準的な所要時間まで書いておくと、現場で解釈が割れません。
ステップ3:別紙1に金額を入れる
区間・車種・運賃の種別を書き、待機時間料と積込料の欄を埋めます。標準的な運賃の参考額は同じ表に刷り込んであるので、見比べながら決められます(第5章)。有料道路代などは、金額でなく精算の方法でも構いません。
運賃本体の参考額は関東運輸局の表です。自社の所在するブロックの表を確認してから額を決めてください。乙が軽貨物なら、参考額は使わず合意した額だけを書きます。
ステップ4:日々の書面をどうするかを、第4条で選ぶ
第2章の判定表に当てはめて、「運送依頼ごとの交付は行わない」か「運送依頼ごとに別紙3を相互に交付する」のどちらかに印を付けます。後者を選ぶなら、別紙3を必要枚数だけ複製して運用します。
前者を選ぶなら、別紙1の9の配送計画と第3条第1項の3つめの選択肢を埋めてください(第2章)。
ステップ5:紙か電子かを決め、締結する
末尾の締結方法にどちらかの印を付けます。電子を選ぶなら、第5条の承諾欄と電磁的方法の欄を先に埋めてから送ってください。
B:運送事業者として、荷主から渡された契約書を検算する場合
ステップ1:第3章の対照表を開き、①から⑥まで突き合わせる
見当たらない項目に印を付けます。印が付いた項目が、そのまま足りない法定事項です。荷主に直しを頼むときは、「第◯条が無い」ではなく「法12条1項1号の①が無い」「規則13条の3第2項2号の③が無い」のように、第3章の対照表の根拠欄をそのまま伝えると話が早く済みます。
ステップ2:運賃と料金が別建てになっているかを見る
積込料・取卸料・待機時間料・附帯業務料の欄が無い契約書は、②の対価が書けていません。配布テンプレートの別紙1と別紙2を、そのまま添付する形で提案できます。
ステップ3:支払期日を数える
役務の提供を受けた日から起算して60日を超えていないかを確かめます(第7章)。超えているなら、取適法の適用があるかどうかにかかわらず、締切日と支払期日の組み合わせを見直してもらいます。
ステップ4:協議の条項があるかを見る
燃料価格や賃金水準が動いたときに協議を求められる条項が無いと、値上げの話を持ち出す入口がありません。配布テンプレートの第15条を、そのまま条文案として渡せます。
C:運送事業者として、自社から荷主に出す場合
荷主から契約書が出てこないまま運び続けている場合は、自社から出したほうが早く片づきます。埋める欄は、荷主が作る場合と違います。
ステップ1:冒頭と署名欄に、自社の許可を書く
自社の許可行政庁と許可番号を書き、事業の種別にチェックを付けます。表明保証と通知義務を負うのは自社の側です。許可の内容に変更があったら通知する運用を、社内で決めておいてください。
ステップ2:第10条で、自社の運送約款を選ぶ
標準約款と同一のものを定めているか、独自の約款で認可を受けているかを選びます。独自の約款なら、締結時に荷主へ交付します。軽貨物なら、標準貨物軽自動車運送約款のチェックを使います。
ステップ3:別紙1に、自社の希望額を入れて出す
参考額と並べて出せるので、金額の根拠を口頭で説明せずに済みます。待機時間料・積込料・附帯業務料・利用運送手数料の欄を空欄のまま出さないでください。空欄で出すと、運賃に含まれていると読まれます。
ステップ4:第16条と第35条を、自社の側から埋める
締切日と支払期日を書き、役務の提供を受けた日から60日以内に収まる形で提案します。合意管轄は、自社の本店所在地を選ぶ欄に印を付けたうえで、荷主と調整します。
ステップ5:別紙2と第26条で、引き受ける範囲を確定する
引き受ける附帯業務だけにチェックを付けます。再委託を使うなら、包括的な承諾を得る形にして、委託先を別紙2に書いておくと毎回の承諾が要りません。
締結後に区間や単価を変えるときは、契約書を作り直さず、変更後の額と適用開始日を書面で確認して別紙1を差し替えます。
13. よくある質問(FAQ)
Q1. 基本契約書を交わしてあれば、日々の運送依頼で書面を出さなくてよいですか?
A. 2つの条件を両方満たす場合だけです。
国土交通省のQ&Aの問2-12は、法定事項が基本契約書にすべて記載されており、かつ「運送の役務」と「運送の役務以外の役務」の内容が日々の運送で変動しない場合には、運送依頼ごとに書面を交付する必要はないとしています。配送計画が一定期間ごとに事前に決まる場合が例として挙げられています。
反対に、附帯業務の有無が運送ごとに異なり、各運送依頼時にその有無が確定するような場合には、それぞれの運送依頼ごとに当該附帯業務の有無等について記載した書面を交付する必要があります。配布テンプレートの第4条は、この2つをチェックで選ぶ形にしてあります。
Q2. うちは荷主です。書面を交付するのは運送会社側の義務ではないのですか?
A. 双方の義務です。法12条1項は、真荷主と運送事業者が運送契約を締結するときに、所定の事項を書面に記載して相互に交付しなければならないと定めています。
真荷主とは、自らの事業に関して運送事業者と運送契約を締結して貨物の運送を委託する者であって、運送事業者以外のものをいいます。一般消費者は含まれません。ただし国土交通省は、個人事業主であっても自らの事業に関して運送を委託する場合には真荷主に該当するとしています。
Q3. 積込みを運転者に手伝ってもらっています。料金を分けて書かないといけませんか?
A. 原則として別建てです。問2-3は、積込みや取卸し等の荷役作業や附帯業務は原則として「運送の役務以外の役務」に該当するとし、これらに係る料金も原則運賃とは別建てで対価を設定する必要があるとしています。
例外は時間制運賃です。その時間内に行われる積込み・取卸しの対価は運賃に含めて構いませんが、積込み・取卸しが発生する旨は書面に明記します。個建運賃の場合は例外にならず、別建てが要ります。
Q4. 知り合いの車に運賃を払って運んでもらっています。これは問題ですか?
A. 相手が許可も届出も受けていないなら、委託した側が罰則の対象です。
法65条の2は、無許可で一般貨物自動車運送事業を経営する者などに貨物の運送を委託することを、何人に対しても禁じています。これに違反した者は100万円以下の罰金に処せられ(法第75条第14号)、法第80条の両罰規定により法人にも罰金刑が科されます。
軽自動車で運ぶ場合は、貨物軽自動車運送事業の届出を受けているかどうかを確かめてください。
なお、この改正で許可や届出の要否や基準そのものが変わったわけではありません。国土交通省は、自己の生業と密接不可分で、その業務に付帯して行われ、運送の対価としての有償性が認められない場合には許可等を要しない、としています。付帯性や有償性の判断は事案ごとなので、個別の相談は最寄りの地方運輸局へ、違法性の判断は弁護士にご確認ください。
Q5. 自社が取適法の対象かどうかは、どう判定しますか?
A. 資本金か、常時使用する従業員の数で決まります。
中小受託取引適正化法は2026年1月1日から施行され、第2条第5項で特定運送委託が規制の対象になりました。特定運送委託で使う基準は3つです。資本金3億円超(第2条第8項第1号)、資本金1,000万円超3億円以下(同項第2号)、常時使用する従業員300人超(同項第5号)で、いずれも委託される側の規模と組みで判定します。
第2条第8項第3号の5,000万円と第6号の100人は、情報成果物作成委託と役務提供委託の基準です。運送の委託の判定には使いません。判定に迷うときは弁護士にご確認ください。対象でない場合でも、配布テンプレートの条文をそのまま残して差し支えありません。
Q6. 継続ではなく、単発の運送を1回だけ頼みます。この契約書は要りますか?
A. 基本契約書までは要りませんが、書面の交付は要ります。法12条1項の義務は運送契約を締結するときにかかるもので、1回きりの運送も運送契約だからです。
配布テンプレートを使うなら、別紙3の運送依頼書兼運送引受書だけを取り出す形になります。上段に甲が品名・発着地・運賃・料金・支払方法・交付年月日を書いて渡し、下段に乙が引受けと確定した額を書いて返します。当事者の住所まで書けば、法定6項目が1枚で埋まります。
同じ相手に2回目を頼むことになったら、そのときに基本契約書へ切り替えてください。
14. まとめ:法定6項目を満たした基本契約書を1通、今月中に取り交わす
いま契約書が無い、あるいは古い1通のままなら、上から順に確かめてください。
- 相手の許可書の写しを見て、冒頭の許可欄と事業の種別のチェックを埋める
- 第3章の対照表を開き、①から⑥までのうち手持ちの契約書に無い項目に印を付ける
- 第2章の判定表で、日々の書面交付が要る側か要らない側かを決め、第4条のチェックを付ける
- 別紙2で頼む役務を選び、別紙1の待機時間料・積込料・附帯業務料の欄を埋める
- 第16条の締切日と支払期日を書き、役務の提供を受けた日から60日以内に収まっているかを数える
- 第15条の協議条項と第26条の再委託の承諾方法を、自社の運用に合わせて選ぶ
- 第32条の契約期間と第3条の個別契約の成立方法を決めてから、紙か電子かを選ぶ
- 締結したら、写しの保存を1年間か2年間かで決めて、保管場所を担当者に伝える
まず1通を締結してしまえば、日々の運送依頼も、値上げの相談も、この契約書の欄をなぞるだけで進みます。
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本記事で解説した運送委託基本契約書テンプレート(全35条+別紙3本)を、Word形式で配布しています。
✅ 会員登録不要・メールアドレス不要 — ダウンロードしてそのまま編集できます
✅ 法定6項目に対応 — 法12条1項と規則13条の3第2項の①から⑥までを、条と別紙に割り当ててあります
✅ 巻末に条の対照表つき — 取引先から改正対応を聞かれたら、このページを見せるだけで済みます
✅ 日々の書面交付の要否をチェックで選択 — 基本契約書だけで足りるか、別紙3を毎回交わすかを第4条で決められます
✅ 運賃と料金を別建てにする別紙1 — 待機時間料・積込料・取卸料・附帯業務料・燃料サーチャージの欄が並びます
✅ 標準的な運賃の参考額を刷り込み済み — 距離制・時間制の運賃から待機時間料・積込料まで、空欄の隣に告示の額が並びます
✅ 附帯業務は別紙2のチェック式 — 標準約款が列挙する業務から、引き受けるものだけを選べます
✅ 別紙3が個別契約と交付書面を兼ねる — 運送依頼欄と運送引受欄が上下に並び、そのまま相互交付に使えます
✅ 無許可事業者への委託を防ぐ設計 — 冒頭の許可欄と第9条の表明保証、第28条の遵守条項が対になっています
✅ 取適法の特定運送委託に対応 — 支払期日・買いたたき・協議応諾を、第16条・第14条・第15条に条文化してあります
✅ 実運送体制管理簿の閲覧請求の窓口欄つき — 誰が実際に運んだかを、契約書の側から追えます
✅ 紙・電子のどちらでも締結できる末尾書式 — 記名押印と電子署名を選べ、電磁的方法の承諾欄もあります
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✅ 締結時にAATL証明書の電子署名と総務大臣認定タイムスタンプを付与 — 誰がいつ締結したかを記録に残せます
✅ 立会人型(事業者署名型) — 相手に電子証明書を用意してもらう必要がありません
「繁忙期に入る前に契約書を交わしたいが、郵送の往復で間に合わない」「遠方の協力会社が増えて、押印の回収が追いつかない」という場面ほど、効き方が分かりやすいはずです。
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