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共同開発契約書テンプレート・雛形|知財帰属・成果配分・秘密保持

共同開発契約書テンプレートを無料ダウンロード(会員登録不要・メアド不要)。知的財産権の共有・持分配分、成果配分ルール、秘密保持、役割分担まで実務目線で解説。スタートアップ・研究機関向け汎用設計です。

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共同開発契約書テンプレート

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Word
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無料
更新日
2026-07-30
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共同開発契約書テンプレ|知的財産権の帰属・成果配分・秘密保持の書き方

「他社と共同で新製品/新技術を開発することになった。共同開発契約書のひな形が見つからない…」 「知財の帰属、成功時の利益配分、開発失敗時の費用負担。どこまで決めておけば後で揉めない?」 「共同研究契約書としても使える汎用的なテンプレが欲しい」

共同開発契約は、自社単独では実現できない技術・サービスを、他社・研究機関・スタートアップなどと協力して創り出すための重要な契約です。一方で、「成功して大きな利益が出た瞬間に揉める」「失敗して費用負担で揉める」という、開発の始まり方と終わり方の両方でトラブルの種を抱えます。契約書を曖昧にしたまま開発を進めることは、極めてリスクの高い選択です。

結論からお伝えします。共同開発契約書は、知的財産権の帰属・成果配分・秘密保持・役割分担・離脱/解除条件の5論点を、開発開始前に当事者間で合意・文書化することで、開発期間中も成果分配段階でもトラブルを大幅に減らせます。この記事では、共同開発契約書テンプレを無料(会員登録不要・メアド不要)でダウンロードできるよう用意しています。

この記事の結論

  • 共同開発契約書は、知的財産権の帰属・成果配分・秘密保持・役割分担/費用分担・離脱条件の5論点を開発開始前に文書化することが鉄則。この5点を押さえれば開発期間中も成果分配段階でもトラブルを大幅に減らせる。
  • 知財はバックグラウンドIP(契約前から保有)とフォアグラウンドIP(共同開発で創出)を区別して整理し、フォアグラウンドIPの帰属は共有(均等持分)が最もシンプルで関係維持に資する。
  • 成果配分は売上配分型・利益配分型・ライセンス料/実施料型の3モデルから、開発タイプに合うものを選ぶ。
  • 秘密保持は業務委託より長い5年程度の義務を設定し、交渉段階では別途NDAを先に締結するのが標準。
  • テンプレートは会員登録不要・メアド不要で無料ダウンロードでき、共同研究契約書のひな形としても使える汎用設計。
  • 共同開発契約書は「失敗予防の保険」ではなく、成功して長く関係を続けるための設計図として機能する。

目次

  1. 共同開発契約書は「5論点を開発前に決める」のが鉄則
  2. 共同開発契約と他の契約類型の違い
  3. 共同開発契約書の必須記載項目
  4. 知的財産権の帰属:バックグラウンドIPとフォアグラウンドIP
  5. 成果配分(売上・利益)の書き方
  6. 秘密保持:両当事者の機密情報を守る
  7. 役割分担・費用分担の書き方
  8. 離脱・解除条件の書き方
  9. 共同開発契約と関連法令
  10. 共同開発契約を電子契約で締結するメリット
  11. 共同開発契約書テンプレに関するFAQ
  12. 独自視点:共同開発契約書は「成功時にこそ機能する」
  13. まとめ:共同開発契約書は「5論点」を開発前に決めるのが鉄則

共同開発契約書は「5論点を開発前に決める」のが鉄則

最初に最も重要な結論からお伝えします。

共同開発契約書 テンプレートを整備するときに、押さえるべき5論点は次の通りです。

論点 内容 揉めるタイミング
論点1:知的財産権の帰属 共有か単独帰属か、持分割合 開発成功時・第三者ライセンス時
論点2:成果配分(売上・利益) 製品化後の利益配分ルール 製品化・売上発生時
論点3:秘密保持 持ち寄る機密情報の保護 開発期間中・契約終了後
論点4:役割分担・費用分担 各当事者の担当領域とコスト 開発期間中(開発進行時)
論点5:離脱・解除条件 中途離脱時の取扱い 開発失敗・方針転換時

これらをすべて開発開始前に文書化することが、共同開発の成功率と関係維持率を大きく左右します。「契約書は揉めないために作る」と捉えがちですが、共同開発契約書はむしろ「成功させて長く関係を続けるための設計図」として機能します。

共同開発契約と他の契約類型の違い

「共同開発」と似た契約類型がいくつかあるため、整理しておきましょう。

共同開発契約

  • 特徴:複数当事者が対等な立場で協力し、ともに成果を創り出す
  • 典型例:複数企業による新製品の共同開発、新技術の共同研究
  • 知財帰属:共有または持分制が多い
  • 報酬構造:互いに費用負担し、成果(売上)を配分

委託開発契約(請負・準委任)

  • 特徴:発注側(委託者)と受注側(受託者)の関係。委託者から受託者に費用を支払い、受託者が成果を創る
  • 典型例:システム開発の受託、デザイン制作の依頼
  • 知財帰属:原則として委託者(報酬完済時譲渡)
  • 報酬構造:委託者→受託者への一方向の支払い

共同研究契約

  • 特徴:共同開発契約と類似だが、より基礎研究・応用研究に近い
  • 典型例:大学・研究機関と企業の連携、複数研究機関の共同研究
  • 知財帰属:共有または持分制
  • 報酬構造:成果のライセンス料・実施料配分

3者の対比表

観点 共同開発 委託開発 共同研究
当事者の関係 対等 委託者−受託者 対等
費用負担 各自分担 委託者単独 各自分担
知財帰属 共有/持分 原則委託者 共有/持分
成果の利用 各自・共同 委託者主体 各自・共同
開発目的 製品化前提 委託者ニーズ 研究・応用前提

共同開発契約書は、共同研究契約書 ひな形としても基本構造は同じため、本テンプレートを基礎に目的・成果定義・知財取扱いを調整するだけで両者に対応できます。

共同開発契約書の必須記載項目

共同開発契約書 テンプレートに必ず含めるべき項目を整理します。

必須記載項目

No. 項目 記載内容例
1 契約当事者 各社の法人名・代表者・住所
2 共同開発の目的・テーマ 開発する対象・目標
3 開発期間 開発期間・延長の可否
4 開発成果物(プロダクトデリバラブル) 共同で創り出すアウトプットの定義
5 役割分担 各当事者の担当領域・責任範囲
6 費用分担 各当事者の費用負担割合・上限
7 既存知財(バックグラウンドIP)の取扱い 持ち寄り知財の利用条件
8 新規知財(フォアグラウンドIP)の帰属 開発で生まれた知財の帰属・持分
9 知財の第三者ライセンス 第三者への許諾要件
10 成果の事業化・利益配分 売上配分・実施料
11 秘密保持 持ち寄り情報・開発情報の保護
12 競業避止 並行開発の取扱い
13 報告・コミュニケーション 進捗報告・会議体
14 解除・離脱条件 中途離脱時の取扱い
15 損害賠償 賠償範囲・上限
16 反社条項 反社会的勢力の排除
17 合意管轄 紛争時の裁判所

このうち、共同開発契約特有の最重要項目は「7・8・9・10」(知財関連)と「11」(秘密保持)、「6」(費用分担)、「14」(離脱条件)です。一般の業務委託契約書をそのまま流用すると、これらが整理されていないため、後で必ず紛争になります。


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知的財産権の帰属:バックグラウンドIPとフォアグラウンドIP

共同開発契約書で最も重要な論点が「知的財産権」です。実務ではバックグラウンドIP(契約前から各社が保有していた知財)とフォアグラウンドIP(本契約での共同開発により生まれた知財)を区別して整理します。

バックグラウンドIPの取扱い

各当事者が契約前から保有していた知財は、原則として保有者に留保されます。共同開発に必要な範囲で、相手方に非独占的な利用権を許諾するのが一般的です。

書き方の例

各当事者が本契約締結前から保有していた知的財産権
(以下「バックグラウンドIP」という。)は、当該保有者に留保される。
各当事者は、本件共同開発を遂行するために必要な範囲で、
バックグラウンドIPを相手方に無償で非独占的に利用許諾する。
ただし、本件共同開発以外の目的での利用は許諾しない。

フォアグラウンドIPの帰属

本契約で生まれた新しい知財(発明・考案・著作物等)の帰属は、次の3パターンから選択します。

パターンA:共同当事者の共有(均等持分)

本件共同開発により生じた知的財産権
(以下「フォアグラウンドIP」という。)は、
甲乙の共有とし、持分は均等(各2分の1)とする。

パターンB:寄与度に応じた持分配分

フォアグラウンドIPは、甲乙の共有とし、
持分は本件共同開発における各当事者の寄与度に応じて
別途協議の上、決定する。

パターンC:発明者・創作者が属する当事者の単独帰属

フォアグラウンドIPは、当該発明・創作を行った
発明者・創作者が所属する当事者に帰属する。
ただし、他方当事者に対し、本件成果物の利用に必要な範囲で
無償で非独占的に利用許諾する。

実務ではパターンA(共有・均等持分)が最も多く、シンプルで関係構築に資する形です。寄与度の評価が困難・複雑な場合はパターンA、寄与度に明確な差がある場合はパターンBが適します。

知財の第三者ライセンスの取扱い

共有知財の場合、第三者へのライセンス供与は全共有者の同意が必要なのが特許法の原則(特許法第73条第3項)です。これを契約書で確認しておくのが重要です。

書き方の例

共有のフォアグラウンドIPについて、各当事者は、
他方当事者の事前の書面又は電磁的方法による同意を得ない限り、
第三者に対しライセンス・実施許諾を行ってはならない。

逆に「同意なしに第三者ライセンス可能」とする場合は、その旨を明示し、その際の収益配分も定めておく必要があります。

成果配分(売上・利益)の書き方

共同開発の成果が事業化(製品化)に至った場合、売上・利益の配分ルールを事前に決めておくことが重要です。

成果配分の3つのモデル

モデル1:売上配分型

製品売上の一定割合を配分する形。シンプルで分かりやすい。

本件成果物を用いた製品の販売により得られる売上について、
甲は乙に対し、売上金額の○%を実施料として支払う。
支払時期:毎月末日締めで翌月末日支払。

モデル2:利益配分型

製品から生じる利益(売上−費用)の一定割合を配分する形。コスト構造が複雑な場合に適する。

本件成果物の事業化により生じる利益(売上から販売原価、
広告費、流通コスト等の合理的費用を控除した額)について、
甲と乙は○:○の比率で配分する。

モデル3:ライセンス料・実施料型

製品の販売数や使用回数に応じてライセンス料を支払う形。研究機関との共同開発で多い。

本件成果物に係る特許権の実施料として、
甲は乙に対し、製品1個あたり○○○円を支払う。

どのモデルを選ぶか

開発タイプ 推奨モデル
製品をどちらか一方が販売 売上配分型 or ライセンス料型
両者が独立して事業化 各自実施・配分なし(または最低限の実施料)
利益構造が複雑 利益配分型
大学・研究機関との共同研究 ライセンス料・実施料型

成果配分は製品化前にシミュレーションしておくと、現実的な数値設定ができます。「成功したら考える」では、揉める前提を作っているようなものです。

秘密保持:両当事者の機密情報を守る

共同開発契約では、両当事者が高度な機密情報(技術ノウハウ・顧客情報・研究データ等)を持ち寄ります。秘密保持の重要性は、一方向の業務委託よりも遥かに高くなります。

共同開発における秘密保持の特殊性

  • 双方が機密情報を開示(委託契約のような一方向ではない)
  • 開発期間中の情報共有が活発(リスクも高い)
  • 契約終了後の競合関係に発展する可能性(秘密保持の重要性が継続)

秘密保持条項の書き方

甲及び乙は、本契約の履行に関連して相手方から開示を受け、
又は知り得た一切の情報(以下「秘密情報」という。)を、
相手方の事前の書面又は電磁的方法による承諾なくして、
第三者に開示又は漏洩してはならず、また、
本件共同開発以外の目的に使用してはならない。
本条の規定は、本契約終了後も5年間有効に存続する。

秘密保持期間は、業務委託契約の3年より長めの5年程度とするのが共同開発では実務的です。

別途NDA(秘密保持契約書)の併用

共同開発契約締結前の交渉段階(構想段階・FS段階)では、別途NDA(秘密保持契約書)を先に締結するのが標準です。共同開発契約はNDAを内包する形で運用できますが、交渉段階の情報保護にはNDAが先に必要です。

役割分担・費用分担の書き方

各当事者が「何を担当し、いくら出すか」を明示することは、開発進行中のトラブル予防に直結します。

役割分担の書き方の例

甲乙の役割分担は、以下のとおりとする。
甲:
- [甲の担当領域(例:技術開発、プロトタイプ作成等)]
- [甲が提供する設備・人員・知見]

乙:
- [乙の担当領域(例:市場調査、販売チャネル構築等)]
- [乙が提供する設備・人員・知見]

詳細は別紙役割分担表のとおりとする。

費用分担の書き方の例

本件共同開発の費用は、以下のとおり分担する。
- 各当事者は、自己の役割分担に伴い発生する費用を自ら負担する。
- 共通費用(共同設備の購入費・外部委託費等)については、
  甲乙○:○の比率で分担する。
- 共通費用の上限は、本契約期間中に総額○○○万円とする。
  これを超える費用については、別途協議の上、合意して定める。

費用上限の明示は、想定外の費用負担で揉めることを防ぐために重要です。

離脱・解除条件の書き方

共同開発は、技術・市場の変化により中途解除や離脱が発生することがあります。離脱・解除時の取扱いを事前に決めておくと、関係悪化を最小化できます。

離脱時の取扱いの例

いずれかの当事者が中途で本契約から離脱する場合、
以下のとおり取り扱う。
- 離脱当事者が既に拠出した費用は返還しない。
- 離脱時点までに発生したフォアグラウンドIPの帰属・利用条件は、
  本契約の規定に従う。
- 離脱当事者は、離脱後も第○条(秘密保持)及び第○条(競業避止)
  の規定を遵守する。
- 残存当事者が単独で開発を継続する場合、離脱当事者は
  これを妨げない。離脱当事者が共有持分を有する知財については、
  別途協議の上、買取り又は実施料の取決めを行う。

「離脱者の共有持分の買取り」「秘密保持の継続義務」を明示することで、離脱後の関係悪化を防げます。

共同開発契約と関連法令

共同開発契約書を運用する際に関係する主要な法令を整理します。

民法(2020年改正対応)

  • 契約不適合責任(成果物がある場合)
  • 解除権の整理
  • 共有持分関連

特許法

  • 第33条(共同出願)
  • 第73条(共有特許権の取扱い)
  • 第38条(共同発明者の権利)

著作権法

  • 第65条(共同著作物の権利行使)
  • 第27条・第28条(翻案権・二次的著作物の利用権)

独占禁止法

共同開発自体は適法ですが、競合企業間の共同開発で価格・市場・販売地域を制限する規定を入れると、独禁法上の問題が生じる可能性があります。公正取引委員会の「共同研究開発に関する独占禁止法上の指針」を参照して整理しましょう。

不正競争防止法

営業秘密に該当する情報の取扱い。秘密保持義務違反は不正競争防止法上の損害賠償請求の対象になります。

共同開発契約を電子契約で締結するメリット

共同開発契約は、特に2社以上の複数当事者で締結することが多く、電子契約の効果が大きい契約類型です。

メリット1:複数当事者間の契約締結のスピードアップ

3社以上で締結する場合、紙の契約書を順次回覧していると数週間〜数ヶ月かかります。電子契約なら数時間〜数日で完結します。

メリット2:変更覚書の効率化

共同開発は当初想定からの変更が発生しやすいです。覚書発行→送信→締結が数分で完結します。

メリット3:NDAから本契約までの一気通貫運用

事前のNDA、共同開発契約、その後の追加合意書まで、一連の契約を電子契約サービスで一元管理できます。

メリット4:印紙税の節税効果

共同開発契約書は、内容により印紙税の課税対象になり得ます。電子契約なら印紙税はかかりません。

メリット5:遠隔地・海外拠点との締結も容易

研究機関・スタートアップは地理的に分散していることが多く、電子契約により全国・全世界の当事者と即時に締結できます。


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共同開発契約書テンプレに関するFAQ

Q1. 共同開発契約と業務委託契約の違いは?

共同開発契約は対等な当事者同士の協力契約であり、業務委託契約は委託者−受託者の階層関係にある契約です。共同開発では費用も知財も「分担・共有」が原則ですが、業務委託では委託者が費用を支払い、受託者が成果を提供する一方向の関係です。

Q2. 共同開発契約と共同研究契約は同じ?

ほぼ同じ構造で、目的によって呼び分けるのが一般的です。共同開発は製品化を見据えた開発、共同研究は基礎研究・応用研究を指すことが多いですが、明確な法的区別はありません。本記事のテンプレートは両者に汎用的に使えます。

Q3. 3社以上の共同開発でもこのテンプレは使える?

基本構造は同じですが、3社以上の場合は持分配分・意思決定ルール・離脱時の取扱いがより複雑になります。本テンプレートを2社用としてベースに、3社以上の場合は条項を追加・調整してください。重要なケースでは弁護士に相談することを推奨します。

Q4. 共同開発で生まれた知財を、自社単独で第三者にライセンスしてもいい?

共有の知財については、特許法第73条第3項により、第三者への通常実施権設定には全共有者の同意が必要です(特許権の場合)。著作権も同様です(著作権法第65条)。契約書で別段の定めがない限り、勝手なライセンスはできません。

Q5. 共同開発契約書に印紙は必要?

純粋な共同開発契約(成果物の引渡しを伴わない場合)は印紙税法上の課税文書に該当しないのが原則です。ただし、請負要素を含む場合は第2号文書、継続的取引の基本契約書として第7号文書に該当する場合もあります(契約期間の記載があり、その期間が3か月以内で、かつ更新の定めのないものを除く)。電子契約で締結すれば、いずれの場合も印紙税はかかりません。

Q6. 共同開発が失敗した場合、費用は誰が負担する?

契約書の費用分担規定に従います。本テンプレートでは「各自負担+共通費用は分担」の構造を採用しているため、成功・失敗に関わらず費用は事前合意した割合で分担されます。失敗時の費用清算ルールも明示しておくとトラブルを予防できます。

Q7. 共同開発で成功した後、相手方と仲が悪くなった場合、知財を独占的に使える?

共有知財の場合、各共有者は自社実施は自由ですが、第三者ライセンスには相手方の同意が必要です(別段の合意がない限り)。「相手方が同意しないため事業化できない」というデッドロックが生じることもあるため、開発開始前から第三者ライセンス時のルール・買取オプション・優先交渉権等を契約書で整理しておくことが重要です。

独自視点:共同開発契約書は「成功時にこそ機能する」

最後に、競合記事ではあまり強調されない独自の視点をお伝えします。

多くの企業は、共同開発契約書 テンプレートを「失敗・揉めた時のための保険」と捉えがちです。しかし実際は、成功した時にこそ契約書が機能する契約類型です。

失敗時には揉めにくい

共同開発が失敗・中止になった場合、各当事者の関心は急速に失われます。費用負担で多少揉めることはあっても、長期紛争には発展しにくいのが実情です。

成功時にこそ揉める

逆に、共同開発が成功して大きな利益が出始めると、次のような対立が顕在化します。

  • 「思った以上に売れた → 配分を見直したい」
  • 「自社のブランドで売りたい → 単独事業化したい」
  • 「第三者にもライセンスしたい → 相手方が拒否」
  • 「相手方が競合と提携した → 自社の取分が脅かされる」

開発前なら冷静に議論できたことが、成功して大きな利益が見えた瞬間に感情的な対立に変わります。「成功してから決めればいい」は最も危険な発想です。

「契約書がない共同開発」の典型パターン

契約書を整備しないまま共同開発を進めた結果、こんな事例が頻発しています。

  1. プロトタイプ完成後、共同創業者間で知財帰属を巡って訴訟に発展
  2. 大学発スタートアップが、大学側との共同研究成果の事業化で対立
  3. 製品ヒット後、共同開発企業同士で売上配分が決まらず製品化が止まる
  4. 共同開発企業の一方が買収され、買収先企業との関係再構築で破談

これらは、開発前に契約書を整備していればほぼすべて予防可能だった事例です。

共同開発契約書は「関係維持の設計図」

共同開発契約書 ひな形を整備することは、紛争予防ではなく長期的な協業関係を維持するためのコミュニケーション基盤を作ることです。

  • 知財帰属:成功した時の関係性を事前定義
  • 成果配分:利益が出た時の公平性を担保
  • 秘密保持:競合関係に発展しても情報を守る
  • 離脱条件:関係終了時のスムーズな清算

これらを整備するプロセス自体が、両者の期待値の擦り合わせとなり、開発成功率を高めます。

まとめ:共同開発契約書は「5論点」を開発前に決めるのが鉄則

最後に要点を整理します。

  • 共同開発契約書 テンプレートでは5論点(知財帰属・成果配分・秘密保持・役割分担/費用分担・離脱条件)を必ず押さえる
  • バックグラウンドIPとフォアグラウンドIPを区別して整理
  • 知財帰属は共有(均等持分)が最もシンプルで関係維持に資する
  • 成果配分は売上配分・利益配分・実施料から開発タイプに合うものを選択
  • 秘密保持は5年程度の長期義務を設定
  • 離脱時の取扱いを事前定義することで関係悪化を最小化
  • 電子契約で複数当事者との契約締結を効率化

共同開発契約書 ひな形は、「失敗予防」ではなく「成功して長く関係を続けるための基盤」です。テンプレートを使って効率化しつつ、自社の共同開発の特性に応じてカスタマイズしましょう。

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※本記事および提供テンプレートは2026年5月時点の民法、特許法、著作権法、独占禁止法、不正競争防止法、フリーランス新法その他関連法令、公正取引委員会の指針等を参考に、作成しています。個別の共同開発契約の運用については、弁護士などの専門家にご相談ください。最新の法令解釈は、法務省・特許庁・公正取引委員会の情報を参照してください。

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