取締役選任の株主総会議事録テンプレート|重任・新任・増員・補欠を1枚で切り替える
取締役選任の株主総会議事録テンプレート(Word)を無料・会員登録不要でダウンロード。重任・新任・増員・補欠を□で切り替え、文言は法務局の記載例1-7から1-10に揃えました。株主リスト・書面決議版・互選書を同梱。添付書類の違い、2週間の起算日、登録免許税まで解説します。
執筆: ムスビサイン編集部/公開日: (更新: )
無料ダウンロード
取締役選任の株主総会議事録テンプレート
- ファイル形式
- Word
- 料金
- 無料
- 更新日
- 2026-10-16
- 会員登録
- 不要
ダウンロードした時点で「契約書ひな形ダウンロード利用規約」に同意したものとみなします。
この取締役選任の株主総会議事録、印刷・郵送・押印なしでそのまま送れます。
ムスビサインを無料で始める「任期が切れる取締役は全員そのまま続投なのに、議事録を作って登記までしないといけないのか分からない」 「同じ総会で1人だけ新任が入ると、添付書類が何通増えるのか分からない」 「代表取締役は取締役会で決め直すのか、総会の議事録に書くのか、互選書なのかで手が止まっている」
法務の専任がいない経営者と、総務・経理の方に向けて書いています。
答えは「続投でも登記は要る(重任)。期限は2週間」です。
配布するのは、取締役の選任(重任・新任・増員・補欠)を決議した株主総会議事録のWordテンプレートです。第1部が株主総会議事録、別紙1が株主リスト、別紙2が総会を開かない場合の書面決議版、別紙3が互選書で、4つが1つのファイルに入っています。
会員登録もメールアドレスの入力も要りません。選ばなかった□の行と使わない別紙を削れば、自社用の1通になります。
対象は株式会社です。監査等委員会設置会社と指名委員会等設置会社は、役員の区分と選任の手続が異なるため対象外です。
この記事の結論
- 同じ人が続投しても登記は要ります。登記上は「重任」で、期限は2週間以内です(会社法第915条第1項)。
- 表題と議案名は定時か臨時かで変わり、可決の文と住所欄は重任か新任かで変わります。
- 重任だけなら添付は議事録と株主リスト(代表取締役を選定し直す書面は別)。新任が1人でも入ると、印鑑証明書か本人確認証明書が加わります。
- 役員選任の定足数は、定款でも3分の1未満にできません(会社法第341条)。
- 代表取締役も同時に任期満了します。取締役会議事録か第1部の15の議案か互選書かは、定款の定めで決まります。
- 増員と補欠の議案名は、法務局の記載例に無い本書面の設計です。
- 登録免許税は1件につき、資本金1億円以下なら1万円、超えれば3万円。議事録に収入印紙は要りません(不課税)。
- 登記に出す議事録は紙で提出します。オンライン申請に添付できる電子署名は、法務大臣の定める電子証明書の一覧に掲載されたものに限られます。
先に決めることは4つです。どれも配布物の□で選べるようにしてあります。
| 先に決めること | 選ぶ場所 | 決まること |
|---|---|---|
| 定時株主総会か臨時株主総会か | 第1部の1と第1部の7 | 表題と議案名 |
| 重任か新任か(増員・補欠を含む) | 第1部の7、8、10、11 | 議長の説明、可決の文、住所欄、添付書類 |
| 代表取締役をどう選定し直すか | 第1部の15 | 第1部の議案で済むか、別紙3か、取締役会議事録か |
| 取締役会設置会社かどうか | 定款と登記事項証明書 | 第1部の15を残すか、取締役会議事録を別に作るか。添付書類の通数 |
取締役会を置くかどうかは定款で定めます(会社法第326条第2項)。置いている会社はその旨が登記事項なので(会社法第911条第3項第15号)、登記事項証明書で確認できます。
目次
- 取締役選任の株主総会議事録テンプレートの無料ダウンロード
- 自社はどの切替か|重任・新任・増員・補欠と、定時・臨時で変わる2か所
- 「再任」と「重任」|登記上の言葉と、重任と新任で議事録の文が変わる2か所
- 添付書類は重任だけなら2通、新任が1人でも入ると増える|「再任を除く。」の2つの規定
- 冒頭の議決権数の欄は定足数のため|会社法第341条は定款でも3分の1未満にできない
- 増員と補欠の議案|員数の下限、任期を揃える決議、補欠で併せて決める事項、累積投票
- 代表取締役も同時に任期満了する|3つの選定方法で2枚目が変わる
- 末尾の「記名する」と「記名押印する」|記載例が分かれる理由
- 2週間の起算は就任承諾の日|重任登記を忘れたときに起きること
- 総会を開かない1人会社の場合|別紙2の書面決議版と、就任承諾書を別に作る理由
- 登録免許税は1件につき1万円または3万円、議事録に収入印紙は要らない
- 議事録を電子で作って保管する場合の線引き
- ダウンロードしたテンプレートの使い方手順
- よくある質問(FAQ)
- まとめ:切替を1つ決めて、2週間以内に登記まで通す
1. 取締役選任の株主総会議事録テンプレートの無料ダウンロード
配布しているのは、取締役の選任(重任・新任・増員・補欠)を決議した株主総会議事録のひな形と、登記に添える別紙3本です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書式 | Microsoft Word(.docx) |
| 書類名 | 取締役選任(重任・新任・増員・補欠)株主総会議事録 |
| 構成 | 第1部 株主総会議事録(18項)+別紙1 株主リスト+別紙2 書面決議版(同意書と議事録)+別紙3 互選書 |
| 切替 | 4区分(重任・新任・増員・補欠)×2軸(定時か臨時か) |
| 文言の出所 | 法務局が公開している登記申請書の記載例1-7から1-10まで |
| 別紙2を使う条件 | 株主総会を開かず、株主全員の同意で決議があったものとみなす場合 |
| 別紙3を使う条件 | 定款で、代表取締役を取締役の互選によって定めている会社 |
| 含まれていないもの | 取締役会議事録(取締役会設置会社の代表取締役の選定)と、就任承諾書の単体 |
| 会員登録 | 不要 |
| メールアドレス入力 | 不要 |
文言の出所にした記載例は、次の4つです。1-7は取締役会設置会社で役員の全員が重任する場合。1-8は取締役会を置かない会社で、株主総会で代表取締役を選定する場合又は取締役全員が各自会社を代表する場合の重任です。1-9は取締役会を置かない会社で、互選により代表取締役を選定する場合の重任。1-10は辞任等により新たな役員(取締役)が就任した場合です。
👉 取締役選任の株主総会議事録テンプレートを無料ダウンロード
定時株主総会の全体像(決算承認から閉会まで)は、株主総会議事録テンプレートで扱っています。本記事は、取締役の選任の議案と、その登記に必要な書面に絞ります。
💡 法務局の記載例に文言を揃えた、削るだけのWordです
会員登録もメールアドレスの入力も要りません。重任だけの会社は第1部と別紙1を埋め、新任が入る会社は第1部の11に住所を足すだけです。互選型の会社は別紙3まで同じファイルに入っています。
2. 自社はどの切替か|重任・新任・増員・補欠と、定時・臨時で変わる2か所
定時総会の議案を書く段になって、「改選」の議案名をどう書けばよいかで止まる。
定時か臨時かで変わるのは、第1部の1の表題と第1部の7の議案名の2か所です。取締役の任期は、選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までです(会社法第332条第1項)。任期満了に伴う改選は、定時株主総会の議案になります。
任期の途中で増員する場合や補欠を選ぶ場合は、臨時株主総会でも決議できます。法務局の記載例も、重任の1-7から1-9までは「第○回定時株主総会議事録」、新任の1-10は「臨時株主総会議事録」です。
重任か新任かで変わる場所は、次の表のとおりです。
| 区分 | 第1部の8 議長の説明 | 第1部の10 可決の文 | 第1部の11 住所欄 | 第1部の18 添付書類 | 文言の出所 |
|---|---|---|---|---|---|
| 重任 | 任期満了し退任するので改選の必要がある旨 | 再選重任 | 空欄でもよい | 議事録と株主リスト | 記載例1-7から1-9まで |
| 新任 | 任期満了し退任するので改選の必要がある旨 | 就任 | 住民票のとおりに書く | 印鑑証明書か本人確認証明書が加わる | 記載例1-10 |
| 増員 | 増員の理由と、増員後の員数 | 就任 | 住民票のとおりに書く | 新任と同じ | 本書面の設計 |
| 補欠 | 欠けた場合に備えて選任しておきたい旨 | 補欠の取締役として選任 | 記入は任意 | 就任承諾書は就任の時に作る | 本書面の設計 |
議案名「取締役[人数]名増員の件」「補欠取締役選任の件」、増員と補欠についての議長の説明文、任期を短縮する選択肢は、法務局の記載例に無い本書面の設計です。記載例は、法務局自身が「一例です。会社の実情に合わせて作成してください。」と注記しています。
辞任に伴って後任者を選任する場合は、議案名が「取締役の辞任に伴う改選に関する件」(記載例1-10)になり、辞任届の扱いも加わります。役員辞任の株主総会議事録テンプレートを使ってください。
臨時株主総会を開くときの招集の手続は、配布物では扱っていません。臨時株主総会議事録テンプレートで扱っています。
3. 「再任」と「重任」|登記上の言葉と、重任と新任で議事録の文が変わる2か所
全員そのまま続投なので登記は変わらないはずだ。そう考えたまま定時総会を終えると、2週間の期限が過ぎます。
法務省は、「役員の任期が満了した後、間を置かずに同じ人が役員に選任(再任)された場合、役員は変更していないので、役員変更の登記は必要ないと思っていませんか。」と問いかけています。そのうえで、任期満了により退任した役員が再び就任するということになり、役員の登記事項に変更が生じているので、忘れずに役員変更の登記を申請するよう案内しています。
言葉を整理します。会社法の側の言葉が「再任」、登記上の言葉が「重任」です。法務省の商業・法人登記Q&Aは、取締役が任期満了により退任し、時間的間隔を置かずに取締役に再任されたような場合を登記実務上「重任」とし、変更の登記が必要としています(会社法第911条第3項第13号)。
登記の原因の欄に書く語も分かれます。記載例1-7では「重任」、記載例1-10では「就任」です。
重任か新任かで、議事録の文が変わる場所は2か所あります。
1つめは可決の文です。記載例は「下記のとおり再選重任((注)新任者の場合は就任)することに可決確定した。」と書いています。配布物の第1部の10では、「再選重任」「就任」「再選重任及び就任」「補欠の取締役として選任」の4つから選びます。
記入例は、重任と新任が混在する場合に「下記のとおり再選重任及び就任することに可決確定した」と書き、第1部の11の区分の欄で各人を「重任」「新任」と分ける形です。
2つめは住所の有無です。取締役の登記事項は氏名で、住所を含みません(会社法第911条第3項第13号)。代表取締役は氏名及び住所が登記事項です(同項第14号)。記載例1-7の被選任者に住所が無いのは、重任者の住所を登記に使わないためです。
新任者は違います。本人確認証明書は、就任を承諾したことを証する書面に記載した氏名及び住所と同一の氏名及び住所が記載されている証明書です(商業登記規則第61条第7項)。議事録の記載で就任承諾書を省くなら、突き合わせる住所が議事録に無いと成り立ちません。
法務省も、株主総会議事録に当該取締役等の住所の記載がない場合には、別途、当該取締役等が住所を記載し、記名押印した就任承諾書が必要になるとしています。配布物の第1部の11は住所欄を置いたうえで、重任者は空欄でもよいとしました。新任者は住民票のとおりに書いてください。
4. 添付書類は重任だけなら2通、新任が1人でも入ると増える|「再任を除く。」の2つの規定

全員重任のつもりで申請書を作っていたら、1人だけ新任だったと分かる。添付書類はそこから増えます。
重任だけの登記で添付するのは、株主総会議事録1通と株主リスト1通です。取締役会設置会社は、これに代表取締役を選定し直す取締役会議事録1通が加わります(記載例1-7)。就任承諾書は、被選任者が席上で就任を承諾し、その旨の記載が議事録にあれば、申請書に別途添付することを要しません。申請書には「就任承諾書は、株主総会議事録の記載を援用する。」と記載します。
この援用の根拠は、法務局の記載例の注です。商業登記法第54条第1項は就任を承諾したことを証する書面の添付を求めており、議事録の記載をその書面として扱うのが登記の運用です。退任を証する書面も要りますが(同条第4項)、重任は退任と就任が同時なので、議事録1通で両方を証します。
新任者が1人でも入ると、「再任を除く。」と書かれた2つの規定が働きます。
| 被選任者 | 取締役会設置会社 | 取締役会を設置していない会社 |
|---|---|---|
| 重任のみ | 議事録1通、株主リスト1通、取締役会議事録1通 | 議事録1通、株主リスト1通(互選型は互選書1通と定款1通を加える) |
| 新任の取締役が入る | 重任のみの3通に、新任者の本人確認証明書を加える | 重任のみの書類に、新任者の印鑑証明書を加える |
| 新任の代表取締役が入る | 重任のみの3通に、その者の印鑑証明書を加える。印鑑証明書を添付する者の本人確認証明書は要らない(商業登記規則第61条第7項ただし書) | 重任のみの書類に、議長及び出席した取締役が議事録に押した印鑑の印鑑証明書を加える(同条第6項第1号)。変更前の代表取締役が登記所に提出している印鑑を押した場合は要らない(同項ただし書) |
1つめの規定は印鑑証明書です。取締役の就任(再任を除く。)による変更の登記の申請書に添付すべき、取締役が就任を承諾したことを証する書面に押印した印鑑について、市町村長の作成した証明書を添付します(商業登記規則第61条第4項)。取締役会設置会社では、この「取締役」を「代表取締役又は代表執行役」と読み替えます(同条第5項)。
2つめの規定は本人確認証明書です。取締役、監査役若しくは執行役の就任(再任を除く。)による変更の登記の申請書には、本人確認証明書を添付します(商業登記規則第61条第7項)。ただし、その者の印鑑証明書を添付する場合は要りません(同項ただし書)。
法務省が挙げている本人確認証明書の例は、住民票記載事項証明書(住民票の写し)、戸籍の附票、運転免許証等のコピー、マイナンバーカードの表面のコピーです。通知カードは本人確認証明書として使えません。
どちらの規定にも「再任を除く。」とあるため、重任だけの登記では、印鑑証明書も本人確認証明書も要りません。配布物の第1部の18は、この区別を□で確かめる欄です。
株主リストは、登記すべき事項につき株主総会の決議を要する場合に添付します(商業登記規則第61条第3項)。書くのは、議決権の割合が高い順に10名か、割合を加算して3分の2に達するまでの人数の、いずれか少ないほうです。数え方と作成名義は株主リストテンプレートにまとめました。
総会に出席しなかった新任者や、書面決議の場合は、就任承諾書を別に作ります。取締役就任承諾書テンプレートをご覧ください。
5. 冒頭の議決権数の欄は定足数のため|会社法第341条は定款でも3分の1未満にできない
第1部の3の表を前にして、「出席株主の議決権の数」まで数える理由が分からず、手が止まる方がいます。この欄は、登記官が決議の定足数を確かめるためのものです。
役員は、株主総会の決議によって選任します(会社法第329条第1項)。役員を選任する決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した株主の議決権の過半数で行います(会社法第341条)。定足数は3分の1以上の割合を定款で定めた場合にその割合以上、決議の要件は上回る割合を定款で定めた場合にその割合以上になります。
通常の普通決議は別の条文です。定款に別段の定めがある場合を除き、議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した株主の議決権の過半数で行います(会社法第309条第1項)。「定款に別段の定めがある場合を除き」とあるので、定款で定足数の定めを外している会社があります。
役員の選任では、その下限が3分の1で止まります。定款に定足数を外す定めがあっても、取締役の選任には使えません。第1部の5の「役員を選任する決議に必要な定足数を満たし、適法に成立した」の文は、ここを確かめたうえで残します。
自己株式には議決権が無いので、「議決権を行使することができる株主の議決権の数」に含めません。記載例も、自己株式の数の欄は自己株式がある場合に記載するとしています。自己株式が無い会社は、その行を削除してください。
記入例は次のとおりです。株主の総数3名、発行済株式の総数1,000株、議決権を行使することができる株主の数3名、その議決権の数1,000個。出席株主数2名(委任状による者を含む)、出席株主の議決権の数800個。出席した議決権が過半数に達しているかを、数字で確かめられる形です。
6. 増員と補欠の議案|員数の下限、任期を揃える決議、補欠で併せて決める事項、累積投票
事業が広がって取締役を1人足したい。記載例を探しても「増員」の議案名は無く、どう書くかで迷います。
法務局の記載例のタイトルに「増員」「補欠」「任期満了」を含むものは無く、新任の記載例は辞任等による1-10だけです。
増員は員数の定めを先に見る
株式会社には、1人又は2人以上の取締役を置かなければなりません(会社法第326条第1項)。取締役会設置会社では、取締役は3人以上でなければなりません(同法第331条第5項)。定款に員数の上限があるときは、その範囲内で増員します。
第1部の8の記入例は「議長は、事業の拡大に伴い経営体制を強化するため、取締役を1名増員し、新たに選任する必要がある旨を述べた。なお、増員後の取締役の員数は3名であり、法令及び定款で定めた員数の範囲内である。」です。増員後の員数を書く理由は、登記官と後から読む人が、定款の上限との関係を議事録だけで確かめられるようにするためです。
増員で選んだ取締役の任期は、そのままだと現任者とずれます。取締役の任期は、定款又は株主総会の決議によって短縮できます(会社法第332条第1項ただし書)。現任者の任期満了に揃えたいときは、第1部の14で「本決議により、現任の取締役の任期満了の時までと短縮する」を選んでください。
補欠は選任だけでは足りない
補欠の取締役は、役員が欠けた場合又は法令若しくは定款で定めた員数を欠くこととなるときに備えて、選任の決議と同じ総会で選べます(会社法第329条第3項)。取締役会設置会社で3人ちょうどの会社は、1人欠けると員数を欠きます。補欠はこの場合に備える制度です。
補欠を選任する決議では、併せて決定しなければならない事項があります(会社法施行規則第96条第2項)。補欠である旨(同項第1号)と、特定の取締役の補欠として選任するときはその旨と氏名(同項第4号)。同一の取締役につき2人以上の補欠を選ぶときは相互間の優先順位(同項第5号)、就任前に選任の取消しを行う場合があるときはその旨と手続(同項第6号)です。
決議が効力を有する期間は、定款に別段の定めがある場合を除き、当該決議後最初に開催する定時株主総会の開始の時までです(同条第3項)。毎年の定時総会で選び直す必要があるのはこのためで、第1部の13にこの期間の□を置いています。
補欠の取締役は、本総会の時点で就任する人ではありません。第1部の12の「席上その就任を承諾した」の援用は使わず、就任の時に就任承諾書を別に作ってください。
2人以上を同時に選ぶなら累積投票の欄を見る
株主総会の目的である事項が2人以上の取締役の選任である場合、株主は、定款に別段の定めがあるときを除き、累積投票により取締役を選任すべきことを請求できます(会社法第342条第1項)。請求の期限は、株主総会の日の5日前までです(同条第2項)。
請求があった場合には、議長は、取締役の選任の決議に先立ち、累積投票により取締役を選任することを明らかにしなければなりません(会社法施行規則第97条第2項)。累積投票では、株主は一人のみに投票し、又は二人以上に投票して議決権を行使でき(会社法第342条第3項)、投票の最多数を得た者から順次取締役に選任されたものとされます(同条第4項)。
第1部の9は、「選任する取締役は1人」「定款に累積投票によらない旨の定めがある」「5日前までに請求はなかった」「請求があった」の4つの□です。配布物は、累積投票を実際に行った場合の決議の結果の文例を置いていません。その場合は司法書士に確認してください。
7. 代表取締役も同時に任期満了する|3つの選定方法で2枚目が変わる
取締役の重任は決議した。代表取締役はそのまま続くと思っていると、登記の申請で止まります。
法務省は、代表取締役の地位は取締役の地位に基づくものであるため、ある代表取締役について取締役の任期が満了した場合には、代表取締役の任期も満了して退任することとなる、としています。取締役の重任と同時に、代表取締役を選定し直す書面が要ります。
どの書面になるかは、定款の定めで決まります。
| 定款の定め | 作る書面 | 配布物の場所 | 押印と印鑑証明書 |
|---|---|---|---|
| 取締役会で選定する(取締役会設置会社) | 取締役会議事録 | 含まれていない | 出席した取締役及び監査役が取締役会の議事録に押印した印鑑(商業登記規則第61条第6項第3号) |
| 株主総会の決議で定める | 第1部の15(定時株主総会で決算承認を置いた場合は第3号議案) | 第1部 | 議長及び出席した取締役が議事録に押印した印鑑(同項第1号) |
| 取締役の互選で定める | 互選書と定款の写し | 別紙3 | 取締役が互選書に押印した印鑑(同項第2号) |
| 取締役の全員が各自会社を代表する | 要らない(新任の取締役がいるときは、第1部の17で議長及び出席取締役の押印を選ぶ) | 第1部の15を削除 | 新任がいるときは議長及び出席した取締役が議事録に押印した印鑑(同項第1号・記載例1-8の注) |
3つの選定方法のどれでも、印鑑証明書が要らなくなる場合があります。押した印鑑と、変更前の代表取締役(取締役を兼ねる者に限る)が登記所に提出している印鑑とが同一であるときは、この限りではありません(商業登記規則第61条第6項ただし書)。重任なら、変更前の代表取締役は本人です。
取締役会設置会社の取締役会議事録は、配布物に含まれていません。記載例1-7は、代表取締役の印鑑について、代表取締役が登記所に提出している印鑑を押す必要があるとしています。書式は取締役会議事録テンプレートをご覧ください。
総会で代表取締役を定める会社は、第1部の15を残します。議事の文は記載例1-8の第3号議案の字面で、「今般代表取締役○○が取締役の任期満了により代表取締役の資格を喪失し退任することになるので、改めて当会社の代表取締役を選定したい旨を述べ」から始まります。
互選型の会社は別紙3です。互選書と併せて、代表取締役を取締役の互選によって選定する旨の定めがある定款の写しを添付します。定款の写しには「当該会社の定款である。」旨及び商号を記載し、代表取締役が記名します(記載例1-9の注)。
互選書の押印は2通りです。代表取締役が登記所に提出している印鑑を押せば、印鑑証明書は要りません。届出印が押されていない場合は、互選に係る同意をした取締役全員の実印を押し、全ての印鑑について市町村長が作成した印鑑証明書を添付します。
💡 第1部の15と別紙3まで、同じファイルに入っています
総会で代表取締役を定める会社は第1部の15の議案を残し、互選型の会社は別紙3の互選書を使います。取締役会設置会社は第1部の15を削除し、取締役会議事録を別に作ってください。会員登録は不要です。
8. 末尾の「記名する」と「記名押印する」|記載例が分かれる理由
議事録の末尾に押印の欄を作るかどうかで、意見が割れることがあります。法務局の記載例が、同じ重任なのに「記名する」と「記名押印する」に分かれているためです。
法務省の商業・法人登記Q&Aは、会社法及び会社法施行規則においては、株主総会議事録への署名又は記名押印は必要とされていない、としています。押印は会社法上の義務ではありません。
それでも記載例が分かれているのは、押印が登記の添付書類の要件になる場面があるからです。記載例1-7(取締役会設置会社)と1-10(新任)の末尾は「記名する」、1-8と1-9(取締役会を設置していない会社)の末尾は「記名押印する」。1-8と1-9は、議事録や互選書への押印が印鑑証明書の添付と結びつく会社です。
押印が要る場面は2つあります。
1つめは、取締役会を設置していない会社が株主総会の決議によって代表取締役を定めた場合です。議長及び出席した取締役が議事録に市町村に届け出た印鑑を押し、その印鑑証明書を添付します(商業登記規則第61条第6項第1号)。
2つめは、取締役会を設置していない会社で、新たに就任する取締役の就任承諾書について株主総会議事録の記載を援用する場合です。記載例1-8の注は、市町村に登録した印鑑を押し、当該印鑑について市町村長が作成した印鑑証明書を添付する必要があるとしています。押すのは、就任を承諾した本人の実印です。
代表的な3つの場面に当てはめると、次の表になります。
| 場面 | 誰が何を押すか | 印鑑証明書 |
|---|---|---|
| 取締役会を置かず、総会で代表取締役を選定する会社。全員重任で、変更前の代表取締役が届出印を押す | 議長と出席取締役は認印でよい | 要らない(商業登記規則第61条第6項ただし書) |
| 取締役会を置かない会社に新任の取締役が1名入り、席上の承諾を議事録で援用する | 新任者が実印を押す | 新任者の分を添付する(記載例1-8の注) |
| 取締役会設置会社で全員重任 | 議事録は記名のみ | 議事録には要らない。押印と印鑑証明書は取締役会議事録側で決まる |
配布物の第1部の17は、「記名する」「記名押印する」の□と、押印の理由の□を分けました。理由の□は6つあります。
「押印しない」「代表取締役を選定したので議長及び出席取締役が実印を押す」「変更前の代表取締役が届出印を押すので印鑑証明書は添付しない」の3つが前半です。後半の1つめは「各自代表の会社で新任の取締役を選任したので、議長及び出席取締役が実印を押す」(商業登記規則第61条第6項第1号・記載例1-8の注)。残りは「新任者の援用のため被選任者が実印を押す」「定款に押印の定めがある」です。該当するものが2つ以上あるときは、その全部に印を付けてください。
記名と署名、押印の違いそのものは、署名と記名押印の違いで扱っています。
9. 2週間の起算は就任承諾の日|重任登記を忘れたときに起きること

総会が終わって登記を司法書士に頼むつもりが、決算の片付けで後回しになる。期限は2週間です。
取締役の氏名は登記事項です(会社法第911条第3項第13号)。変更が生じたときは、2週間以内に、本店の所在地において変更の登記をしなければなりません(同法第915条第1項)。
起算日は決議の日とは限りません。法務省は、新たに取締役が就任した場合の起算日を、取締役が選任された株主総会決議の日ではなく、当該取締役が就任を承諾した日としています。当該取締役が株主総会に出席し、就任を承諾している場合には、株主総会決議の日と同時になります。
配布物の第1部の12で「被選任者は、いずれも席上その就任を承諾した」を選べば、起算日は総会の日です。総会を開かない書面決議では、就任承諾書の日付が起算日になります(別紙2の使い方は10章)。
忘れたまま置くと起きること
改選しないまま定時総会を終えると、どうなるか。役員が欠けた場合又は員数が欠けた場合には、任期の満了により退任した役員は、新たに選任された役員が就任するまで、なお役員としての権利義務を有します(会社法第346条第1項)。会社は回りますが、登記は任期満了のまま止まります。
登記をすることを怠ったときは、100万円以下の過料に処するとされています(会社法第976条第1号)。過料を負うのは、登記を怠った代表者等の個人です。法務省も、必要な登記を怠った代表者等は裁判所から100万円以下の過料に処される可能性がある、と案内しています。
さらに長く置くと、会社そのものが解散したものとみなされることがあります。休眠会社とは、登記が最後にあった日から12年を経過した株式会社です。法務大臣が2か月以内に事業を廃止していない旨の届出をすべき旨を官報に公告した場合において、その届出をしないときは、期間の満了の時に解散したものとみなされます(会社法第472条第1項)。期間内にその会社に関する登記がされたときは、この限りではありません(同項ただし書)。
この休眠会社の整理作業は、毎年度行われています。法務省は、「まだ事業を廃止していない」旨の届出をした場合であっても、必要な登記(役員変更等)の申請を行わない限り、翌年度も整理作業の対象になるとしています。届出で済ませず、役員変更の登記まで申請してください。
任期を定款で10年に伸長している会社(会社法第332条第2項)は、重任の登記が10年に1回しか起きません。その1回を忘れると、次の重任までに最後の登記から12年を超えます。
期限を過ぎていても、申請は受け付けられます。法務省は、登記期間内に登記の申請を怠り、その後において申請をする場合であっても、登記期間を経過していることを事由として却下されることはない、としています。忘れていた会社も、まず申請してください。
10. 総会を開かない1人会社の場合|別紙2の書面決議版と、就任承諾書を別に作る理由
株主が自分1人で、取締役も自分1人。総会を開いた体で議事録を書くことに引っかかる方は、別紙2を使ってください。第1部は、総会を実際に開いた場合の形です。
取締役又は株主が、株主総会の目的である事項について提案をしたとします。その提案につき、議決権を行使できる株主の全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、当該提案を可決する旨の株主総会の決議があったものとみなされます(会社法第319条第1項)。
この場合に議事録に書く事項は、会社法施行規則第72条第4項第1号に別に定められています。決議があったものとみなされた事項の内容、提案をした者の氏名又は名称、決議があったものとみなされた日、議事録の作成に係る職務を行った取締役の氏名の4つです。開催の日時や議事の経過を書く第1部とは形が違います。
登記の申請書に添付するのは、議事録に代えて、当該場合に該当することを証する書面です(商業登記法第46条第3項)。別紙2の1の同意書がこれに当たります。別紙2の2は、備置きのために作る議事録です。同意の書面は、決議があったものとみなされた日から10年間、本店に備え置きます(会社法第319条第2項)。
定時株主総会の目的である事項のすべてについての提案を可決する旨の決議があったものとみなされた場合には、その時に定時株主総会が終結したものとみなされます(同条第5項)。重任の日付はこの日です。2週間の起算は就任を承諾した日なので、別に作る就任承諾書の日付をこの日に揃えれば、起算日もこの日になります。承諾書の日付が後になれば、起算日はその分ずれます。
別紙2には、就任承諾の援用の□を置いていません。法務局の記載例の援用の注は、被選任者が「席上で」就任を承諾する形で書かれています。総会を開かない書面決議にそのまま当てはまるとする公的な説明は確認できていないため、配布物では就任承諾書を別に作る形にしました。書式は、4章で案内した取締役就任承諾書テンプレートをご覧ください。
株主リストは、書面決議の場合も作ります。登記すべき事項につき株主総会の決議を要する場合に添付する書面であることは変わりません(商業登記規則第61条第3項)。
💡 1人会社は、別紙2の同意書と議事録を埋めるだけです
提案の内容、提案した者、みなされた日、議事録作成者の4つの欄が、会社法施行規則第72条第4項第1号の順に並んでいます。株主リストの別紙1も同じファイルにあります。会員登録は不要です。
11. 登録免許税は1件につき1万円または3万円、議事録に収入印紙は要らない
申請書を作る段で、「印紙を貼るのは申請書か、議事録か」で迷います。貼るのは申請書です。
役員の変更の登記には登録免許税がかかります。取締役、代表取締役、監査役などに関する事項の変更の登記として、1件につき3万円、資本金の額が1億円以下の会社は1万円です(登録免許税法別表第一第24号(一)カ)。
取締役と代表取締役と監査役を同じ申請で重任しても、1件です。この登録免許税は収入印紙又は領収証書で納付するため、登記の申請書に収入印紙を貼ります。
議事録には収入印紙を貼りません。印紙税は、印紙税法別表第一(課税物件表)の課税物件の欄に掲げる文書に課されます(印紙税法第2条)。課税文書とは、課税物件の欄に掲げる文書のうち、第5条の規定により印紙税を課さないものとされる文書以外の文書です(同法第3条)。
課税物件の欄は第1号から第20号までで、最後の号は判取帳です。株主総会の議事録はどの号にも掲げられていないため、課税文書に当たりません(不課税)。国税庁も、課税物件表の物件名欄に掲げられていない文書は印紙税の課税対象にならない、としています。別紙1の株主リスト、別紙2の同意書と議事録、別紙3の互選書も同じです。
言葉の区別を1つ。課税物件表に掲げられたうえで印紙税を課さないこととされている文書が、非課税です。議事録は課税物件表に掲げられていないほうなので、こちらには当たりません。
12. 議事録を電子で作って保管する場合の線引き
議事録を紙で作るか電子で作るか。先に答えると、登記の添付書面として出す1通は、紙に印刷して提出するのが短い道です。
株主総会の議事録は、書面又は電磁的記録をもって作成します(会社法施行規則第72条第2項)。電磁的記録で作ること自体は認められています。株式会社は、株主総会の日から10年間、議事録をその本店に備え置かなければなりません(会社法第318条第2項)。登記が終われば用済みになる書面ではありません。
議事録を電磁的記録で作った場合、書面で登記を申請するときはその電磁的記録を添付します(商業登記法第19条の2)。オンラインで申請するときは、添付すべき書面に代わるべき情報にその作成者が電子署名の措置を講じたもの(添付書面情報)を送信します(商業登記規則第102条第2項)。
添付書面情報には、作成者が措置を講じたものであることを確認するための電子証明書を併せて送信します(同条第5項)。法務省は、作成者とは作成する権限のあるものでなければならない、としています。
オンライン申請に添付できる電子証明書は、法務省の一覧で決まる
添付書面情報に使える電子証明書は、商業登記規則第102条第5項第2号の「法務大臣の定める電子証明書」として法務省が掲載している一覧で決まります。一覧には、電子契約サービスの事業者が付与する電子署名(クラウドサイン、電子印鑑GMOサインなど)も掲載されています。
ムスビサインは立会人型(事業者署名型)で、この一覧に掲載されていません(2026年10月16日時点)。そのため、ムスビサインで署名した議事録は添付書面情報には使えません。
掲載された電子証明書を持っていなくても、申請は止まりません。添付書面情報の送信に代えて、その書面を登記所に提出又は送付することができます(商業登記規則第102条第2項ただし書)。登記に出す議事録は紙に印刷してください。
紙のままで足りる条件
次のどれかに当たるなら、議事録は紙で作って登記所の窓口か郵送で出すのが早いです。法務大臣の定める電子証明書を持っていない、登記のオンライン申請を今回のために初めて使う、被選任者が社内にいて記名を同じ場所で済ませられる、のいずれかです。
役員の交代に伴う契約書のほうに電子契約を使う
役員の交代時には、新しい役員との委任契約など、新たに結ぶ契約書が出てきます。これらは相手方と取り交わして合意を成立させる書類なので、電子契約サービスの対象になります。
ムスビサインは、PDFをアップロードしてメールで送るだけで締結できるクラウド型の電子契約サービスです。
議事録の備置き先にはなりません。フリーとスターターは締結後1週間で自動削除し、ビジネスは7年保管です。会社法第318条第2項の10年間の備置きは、会社側で行ってください。
13. ダウンロードしたテンプレートの使い方手順

ファイルを開いたら、表題から始めます。前に決めたことが、そのまま次の判断材料になる順です。総会を開かず別紙2の書面決議版を使う場合は、別紙2の1(同意書)と2(議事録)を埋め、手順10と11へ進んでください。
手順1. 表題を選ぶ(第1部の1)
定時株主総会か臨時株主総会かを□で選びます。任期満了に伴う改選なら定時、任期の途中の増員や補欠なら臨時でも決議できます。定款と、前回の選任の日を手元に置いてから選んでください。
手順2. 議案名と議長の説明を選ぶ(第1部の7と8)
「取締役の任期満了に伴う改選に関する件」「取締役及び監査役の任期満了に伴う改選に関する件」「取締役[人数]名増員の件」「補欠取締役選任の件」の4つから議案名を選び、見出しに書き入れます。議長の説明は議案名に対応する□を選びます。定時総会で決算承認(第1部の6)を置いた場合は第2号議案、臨時の場合は第1号議案です。
手順3. 被選任者の表と就任の承諾を埋める(第1部の11と12)
資格、区分(重任か新任か補欠か)、住所、氏名を人数分書きます。新任者の住所は住民票のとおりに書いてください。席上で承諾した人は援用の□を、出席していない人は就任承諾書を別に作る□を選びます。
手順4. 補欠と任期の欄を処理する(第1部の13と14)
補欠の選任でなければ13を削除します。補欠なら、補欠の対象、優先順位、取消しの手続、効力の期間の4つを□で選びます。14は増員で任期を揃えるときだけ残し、それ以外は削除してかまいません。
手順5. 代表取締役の選定方法を選ぶ(第1部の15)
総会で定める会社は第1部の15の議案を残し、取締役会設置会社と互選型と各自代表の会社は15を削除します。互選型は別紙3を、取締役会設置会社は取締役会議事録を別に作ります。
手順6. 開催事項と決算承認を埋める(第1部の2から6まで)
日時と場所、出席の方法、株主と議決権の数、出席役員、議長を記入します。第1部の3の表は、会社法第341条の定足数を満たしていることを数字で確かめてから埋めてください。臨時株主総会なら6を削除し、議案の番号を第1号議案から振り直します。
手順7. 選任の方法と可決の文を選ぶ(第1部の9と10)
議長の指名か株主の提案か、累積投票の□を選びます。可決の文は「再選重任」「就任」「再選重任及び就任」「補欠の取締役として選任」から選んで、本文に書き入れます。
手順8. 閉会と記名の欄を仕上げる(第1部の16と17)
閉会の時刻を入れ、「記名する」か「記名押印する」かを選びます。押印の理由の□も選び、日付、商号、記名する者の氏名を記入してください。新任者の援用のために被選任者が実印を押す場合は、その行を残します。
手順9. 添付書類の確認欄を埋める(第1部の18)
申請書を作る前に、添付する書類の□を付けます。重任だけなら議事録と株主リスト、新任が入るなら印鑑証明書か本人確認証明書が加わります。
手順10. 別紙1の株主リストを作る
議決権の割合が高い順に株主を書き、代表取締役の名義で作成します。書面決議の場合も作ります。
手順11. 選ばなかった□と使わない別紙を削除して印刷する
□の行、説明の文、使わない別紙を削除すると、自社用の議事録になります。登記に出す議事録の原本は、申請と同時に「原本に相違ありません。」と書いて記名したコピーを添えて還付を請求すれば返してもらえます(商業登記規則第49条第1項・第2項)。
登記申請書そのものは本記事の範囲外です。申請書の様式(Word・PDF)は法務局「商業・法人登記の申請書様式」に記載例とセットで置かれています。電子証明書が無くても、QRコード(二次元バーコード)付き書面申請が使えます。
14. よくある質問(FAQ)
Q1. 監査役も同じ総会で改選しますか?
A. 同じ年に改選するとは限りません。監査役の任期は、選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までで(会社法第336条第1項)、取締役の2年とずれるためです。監査役も同時に改選する年は、第1部の7で「取締役及び監査役の任期満了に伴う改選に関する件」を選び、第1部の11の資格の欄に監査役と書きます。
Q2. 取締役が全員同じ人のまま続く場合も、2年ごとに毎回議事録と登記が要りますか?
A. 要ります。任期満了により退任した役員が再び就任することになり、役員の登記事項に変更が生じるためです。登記上は「重任」といいます。期限は2週間以内です(会社法第915条第1項)。定款で任期を10年に伸長している会社(同法第332条第2項)は、10年に1回になります。
Q3. 株主総会を開かずに書面決議で重任した場合、就任承諾書は要りますか?
A. 別に作って、登記の申請書に添付してください。法務局の記載例の援用の注は、被選任者が「席上で」就任を承諾する形で書かれており、総会を開かない書面決議にそのまま当てはまるとする公的な説明は確認できていません。配布物の別紙2にも援用の□を置いていません。
Q4. 取締役の重任登記に、定款の添付は必要ですか?
A. 互選型の会社は添付します。記載例1-9は、取締役の互選によって代表取締役を選定することについての定めがある定款を添付するとしています(別紙3と併せて1通)。総会で代表取締役を定める会社と取締役会設置会社の記載例には、定款は添付書類として挙げられていません。定款の添付が要るかどうかは、申請前に法務局か司法書士に確かめてください。
Q5. 役員変更の登記を忘れたまま解散したものとみなされました。どうすればよいですか?
A. 解散したものとみなされた後3年以内に限り、株主総会の決議によって株式会社を継続できます(会社法第473条)。継続の決議と、その後の役員の選任の手続は配布物の範囲外です。司法書士に相談してください。
Q6. 取締役選任の株主総会議事録に収入印紙は必要ですか?
A. 必要ありません。株主総会の議事録は、印紙税法別表第一の課税物件表のどの号にも掲げられていないため、課税文書に当たりません(不課税)。収入印紙を貼るのは、登録免許税を納付する登記の申請書です。
15. まとめ:切替を1つ決めて、2週間以内に登記まで通す
決める順序は固定です。定時か臨時かを表題で選び、重任か新任かを可決の文と住所欄で分け、代表取締役の選定方法で2枚目を決める。ここまで済めば、添付書類の□は機械的に埋まります。
- 同じ人が続投しても登記は要る。登記上は「重任」で、期限は2週間以内
- 重任だけなら添付は議事録と株主リスト。新任が1人でも入ると印鑑証明書か本人確認証明書が加わる
- 役員選任の定足数は定款でも3分の1未満にできない。第1部の3の表で数字を確かめる
- 代表取締役も同時に任期満了する。取締役会議事録か第1部の15の議案か互選書か
- 増員と補欠の議案名は本書面の設計。補欠は併せて決める事項と効力の期間を書く
- 登録免許税は1件につき1万円か3万円。議事録に収入印紙は要らない
- 登記に出す1通は紙で。社内の保管は電磁的記録でもよい
まだ切替を決めていないなら、先にテンプレートを開いて第1部の1と7と11を見てください。この3か所で、作る書面の枚数が決まります。
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本記事で解説した取締役選任(重任・新任・増員・補欠)株主総会議事録を、Word形式で配布しています。
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✅ 第1部と別紙3本が1ファイル — 株主総会議事録(18項)、株主リスト、書面決議版、互選書が入っていて、使わない別紙を削るだけで完成します
✅ 4区分×2軸の切替式 — 重任・新任・増員・補欠と、定時か臨時かを□で選びます
✅ 文言は法務局の記載例1-7から1-10に揃えた — 議案名、可決の文、席上承諾の文、末尾の記名の文はすべて記載例の字面です
✅ 可決の文は4択 — 再選重任、就任、再選重任及び就任、補欠の取締役として選任
✅ 被選任者の表に住所欄 — 新任者の就任承諾書の援用に必要な住所を、重任者は空欄のまま置けます
✅ 補欠の併せて決める事項が□で並ぶ — 会社法施行規則第96条第2項の4つの事項と効力の期間
✅ 累積投票の欄つき — 会社法第342条の請求の有無と、定款で排除している場合の□
✅ 代表取締役の選定方法で分岐 — 第1部の15の議案(総会選定)、別紙3(互選)、取締役会議事録(別記事)、各自代表の4つ
✅ 記名と押印の理由を分けた — 商業登記規則第61条第6項第1号の押印と、援用時の実印を□で選べます
✅ 添付書類の確認欄 — 申請前に、議事録・株主リスト・印鑑証明書・本人確認証明書の要否を□で確かめられます
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