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臨時株主総会議事録テンプレート(Word・無料)|議案別の文例と登記の要否

臨時株主総会議事録のテンプレート(Word)を無料・会員登録不要でダウンロード。商号変更・目的変更・本店移転・増資など7つの議案ブロックを内蔵しています。議案ごとの決議要件、登記が要る議案と要らない議案、2週間の起点、株主リストの作り方まで解説します。

執筆: ムスビサイン編集部/公開日: (更新: )

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臨時株主総会議事録テンプレート

ファイル形式
Word
料金
無料
更新日
2026-10-13
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不要
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この臨時株主総会議事録、印刷・郵送・押印なしでそのまま送れます。

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「社名を変えると決めたが、議事録にどう書けば法務局で通るのか分からない」 「本店を移すだけで株主総会を開く必要があるのか、判断できない」 「決算期の変更を決議した。この議事録を法務局へ持って行くのか、何もしなくてよいのかが分からない」

答えは議案で分かれます。商号・目的・本店・増資・取締役会設置会社の定めの廃止は、変更が生じた日から2週間以内に登記します(会社法第915条第1項)。事業年度の変更と報酬の改定は、決議は要るのに登記は要りません。

配布するのは、議案を問わず使える臨時株主総会議事録のWordテンプレートです。本体に議案のブロックを7本内蔵し、別紙1の株主リストと、総会を開かずに決めた場合の別紙2を同じファイルに入れました。会員登録もメールアドレスの入力も要りません。

本体の文言は、法務局「商業・法人登記の申請書様式」の記載例1-10(役員変更)・1-11(商号の変更)・1-12(目的の変更)・1-13(管轄登記所内の本店移転)・1-14(管轄登記所外への本店移転)・1-19(取締役会設置会社の定めの廃止ほか)・1-20(A)(募集株式発行)と上から順に対応させています。

この記事の結論

  • 臨時株主総会は必要があるときにいつでも招集できます(会社法第296条第2項)。日時を決めた理由を書くのは定時のほうです。
  • 招集通知は原則2週間前、公開会社でない会社は1週間前まで(同法第299条第1項)。株主全員の同意があれば手続を省けます(同法第300条)。
  • 定款の変更は特別決議(同法第309条第2項第11号)。取締役の報酬の改定は普通決議です(同条第1項)。
  • 事業年度の変更と報酬の改定は登記も株主リストも要りません。事業年度の変更は税務署への異動届出書が残ります。
  • 登記する議案は、変更が生じた日から2週間以内(同法第915条第1項)。
  • 議事録だけでは通りません。株主リストを添付します(商業登記規則第61条第3項)。
  • 議事録に収入印紙は要りません。印紙税の課税物件表のどの号にも掲げられていないためです。
  • 立会人型の電子署名を付けた議事録は、登記のオンライン申請の添付書面情報には使えません。

目次

  1. 臨時株主総会議事録テンプレートの無料ダウンロード
  2. 自社の議案はどれか|7つの議案ブロックから残すものを選ぶ
  3. その議案は特別決議か普通決議か|議案ごとに会社法第309条のどこに当たるか
  4. 登記が要る議案と、要らない議案|2週間の起点と税務署への届出
  5. 議事録だけでは通らない|株主リストと議案別の添付書面
  6. 明日の総会にする|招集通知を1週間前にできる会社と、省略できる場合
  7. 配布テンプレートの欄割り|会社法施行規則第72条第3項の6項目との対応
  8. 末尾の文言と署名行|法務局の記載例が5つに分かれる理由
  9. 総会を開いていない場合|別紙2の書面決議版と、登記に出す書面
  10. 議案文の埋め方|商号・目的・本店・増資で補正になりやすい欄
  11. 費用と印紙税|登録免許税は議案で変わり、議事録に収入印紙は要らない
  12. 紙のままで足りる条件と、電子で作って残す場合の線引き
  13. ダウンロードしたテンプレートの使い方手順
  14. よくある質問(FAQ)
  15. まとめ:議案を1つ決めて、残りの欄を上から埋める

1. 臨時株主総会議事録テンプレートの無料ダウンロード

配布しているのは、議案を差し替えて使う臨時株主総会議事録です。使う議案のブロックを残し、使わない議案を見出しごと削除すれば、そのまま登記所へ持ち込める形にしました。

項目 内容
書式 Microsoft Word(.docx)
書類名 臨時株主総会議事録
対象 株式会社(監査等委員会設置会社・指名委員会等設置会社は対象外)
構成 本体1通+別紙1 株主リスト/別紙2 株主総会を開かずに決める場合
内蔵する議案 商号の変更・目的の変更・本店の移転・募集株式の発行・取締役会設置会社の定めの廃止・事業年度の変更・取締役の報酬の改定
下敷き 法務局「商業・法人登記の申請書様式」の議案別の記載例
会員登録 不要
メールアドレス入力 不要

✅ 議案は削除して仕上げる形 — 使う議案だけを残し、残した議案に上から第1号議案、第2号議案と番号を振り直します

✅ 別紙1 株主リストつき — 登記すべき事項に株主総会の決議が要る議案では添付が必要なので(商業登記規則第61条第3項)、同じファイルに入れました

✅ 別紙2は総会を開いていない会社向け — 株主全員の同意書と、会社法施行規則第72条第4項第1号の項目で作る議事録のセットです

✅ □は1行1択 — 招集の手続、成立の宣言、末尾の文言は該当する行だけを残し、選ばなかった行を削除します

👉 臨時株主総会議事録テンプレートを無料ダウンロード

💡 臨時株主総会議事録テンプレートを無料配布中

会員登録もメールアドレスの入力も不要で、ボタンをクリックすればWordファイルが保存されます。議案のブロックが7本入っているので、自社の議案だけを残して使ってください。

👉 臨時株主総会議事録テンプレートを無料ダウンロード

2. 自社の議案はどれか|7つの議案ブロックから残すものを選ぶ

規模・用途に合わせてサービスを選ぶイメージ

決めたことは固まっているのに、見つかる臨時株主総会議事録のひな形は議案ごとに分かれていて、どれが自社の件に当たるのか判断できません。

商号変更や本店移転のように、やりたいことから引いてください。

やりたいこと 残す議案ブロック 定款
社名を変える 定款変更の件(商号の変更) 変える
事業の内容を増やす・書き換える 定款変更の件(目的の変更) 変える
本店を移す 定款変更の件(本店の移転) 変える
出資を受けて資本金を増やす 募集株式の発行に関する件(割当ての議案を続けられます) 原則として変えない
取締役会を置くのをやめる 取締役会設置会社の定めの廃止の件 変える
決算期を変える 定款変更の件(事業年度の変更) 変える
取締役の報酬を変える 取締役の報酬の改定の件 変えない

複数の議案を1通の議事録に並べてかまいません。法務局の記載例も、取締役会設置会社の定めの廃止と定款変更と代表取締役の改選を、第1号議案から第3号議案として1通に並べています。

定時株主総会の議事録を作りたい場合

定時株主総会は、毎事業年度の終了後一定の時期に招集しなければなりません(会社法第296条第1項)。これに対して臨時株主総会は、必要がある場合には、いつでも、招集することができます(同条第2項)。

日時を決定した理由が招集の決定事項になるのは、定時株主総会である場合に限られます(会社法施行規則第63条第1号)。臨時株主総会では、日時を決めた理由を議事録に書く必要がありません。

👉 定時株主総会の議事録は株主総会議事録テンプレートで配布しています

このテンプレートに入れていない議案

役員の選任及び解任、解散及び清算人の選任、株式の譲渡の承認、役員退職慰労金の支給、株式の譲渡制限の定めの変更は、議案のブロックに入れていません。

役員の選任を外したのは、就任承諾書の援用や印鑑証明書、本人確認証明書の添付が、議案の中身によって変わるからです。1通で兼ねると、どの書面を足すのかが読み取れなくなります。

監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社は、役員の区分と手続が異なるため、配布テンプレートの対象外です。

3. その議案は特別決議か普通決議か|議案ごとに会社法第309条のどこに当たるか

議案文に「満場一致でこれを承認可決した」と書けば足りるように見えますが、賛成の数だけでは決議の要件を満たした証明になりません。何人が出席し、議決権がいくつあったのかが冒頭に要ります。

普通決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数をもって行います(会社法第309条第1項)。定款に別段の定めがある場合は、その定めによります。

特別決議は要件が重くなります。議決権を行使することができる株主の議決権の過半数(3分の1以上の割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の3分の2以上に当たる多数が必要です(同条第2項)。

議案 決議(普通=出席株主の議決権の過半数/特別=3分の2以上) 根拠
商号の変更 特別決議 定款の変更(会社法第466条)+同法第309条第2項第11号
目的の変更 特別決議 同上
本店の移転 特別決議 同上
取締役会設置会社の定めの廃止 特別決議 同上
事業年度の変更 特別決議 同上
募集株式の発行(募集事項の決定) 特別決議 会社法第199条第2項+同法第309条第2項第5号
取締役の報酬の改定 普通決議 同法第309条第2項の列挙に無い(同条第1項)

7議案のうち6つが特別決議になるのは、定款を書き換える議案だから

定款の変更は、株主総会の決議によって行います(会社法第466条)。同条が置かれているのは同法第二編第六章です。

そして同法第309条第2項第11号が、第六章から第八章までの規定により株主総会の決議を要する場合を特別決議にしています。商号・目的・本店・事業年度・取締役会設置会社の定めは、どれも定款の記載を書き換える議案なので、ここに入ります。

募集株式の発行は別の号です。募集事項の決定は株主総会の決議によらなければならないとされており(同法第199条第2項)、この株主総会が同法第309条第2項第5号に名指しされています。

取締役の報酬は、定款に定めていないときは株主総会の決議で定めます(同法第361条第1項)。同法第309条第2項の列挙に無いため、普通決議で足ります。

議決権の数は1株につき1個から数える

議決権の数は、株主が有する株式1株につき1個です(会社法第308条第1項)。ただし、単元株式数を定款で定めている場合は、1単元の株式につき1個になります(同項ただし書)。単元株式数は、1000及び発行済株式の総数の200分の1に当たる数を超えることができません(同法第188条第1項・第2項、会社法施行規則第34条)。

発行済株式の総数と、単元株式数についての定款の定めがあるときのその単元株式数は、いずれも登記事項です(同法第911条第3項第9号・第8号)。手数料を納付すれば誰でも登記事項証明書の交付を請求できるので(商業登記法第10条第1項)、自社の登記事項証明書を取れば両方が確かめられます。

冒頭の「議決権を行使することができる株主の数」と「同議決権の数」は、出席した株主の数ではありません。法務省の株主リストの記載例は、総議決権数を「当該議案につき,議決権を行使することができる全ての株主の有する議決権の数の合計」と定義し、株主総会に出席せず、又は議決権を行使しなかった株主の分も含むとしています。

自己株式の数は議決権の数に入れない

自己株式については、株式会社は議決権を有しません(会社法第308条第2項)。冒頭の表の「議決権を行使することができる株主の議決権の数」に、自己株式の数を足さないでください。

法務局の各記載例も、自己株式の数の欄は自己株式がある場合に記載するとしています。配布テンプレートはこの行を□にしてあるので、自己株式が無い会社は行ごと削除します。

👉 役員退職慰労金の支給は配布テンプレートの対象外です。支給の決議は株主総会と取締役会の2枚になるので、役員退職慰労金の議事録テンプレートを使ってください

4. 登記が要る議案と、要らない議案|2週間の起点と税務署への届出

決議が終わったあと、法務局へ行く議案と、行かない議案があります。ここを間違えると、要らない書面を作るか、2週間の期限を過ぎます。

会社において会社法第911条第3項各号に掲げる事項に変更が生じたときは、2週間以内に、その本店の所在地において、変更の登記をしなければなりません(同法第915条第1項)。

議案 登記 登記事項の根拠
商号の変更 要る 会社法第911条第3項第2号
目的の変更 要る 同項第1号
本店の移転 要る 同項第3号
募集株式の発行 要る 同項第5号(資本金の額)・同項第9号(発行済株式の総数)
取締役会設置会社の定めの廃止 要る 同項第15号
事業年度の変更 要らない 同項に挙がっていない
取締役の報酬の改定 要らない 同項に挙がっていない

2週間をどこから数えるか

起点は、登記事項に変更が生じたときです(会社法第915条第1項)。議案によって、その日が違います。

募集株式の発行では、資本金の額は払込み又は給付をした財産の額で決まり(同法第445条第1項)、引受人が株主となるのは払込期日を定めた場合は当該期日、払込期間を定めた場合は出資の履行をした日です(同法第209条第1項)。法務局の記載例1-20(A)も、登記すべき事項に書く変更の年月日は払込期日又は払込期間の末日を記載するよう注記しています。決議の日ではありません。払込期間を定めた場合は、当該期間の末日現在により、当該末日から2週間以内にすれば足ります(同法第915条第2項)。

本店の移転も決議の日ではありません。登記原因の日付は、議事録に書いた移転の時期(実際に移転した日)になります。法務局の記載例1-13・1-14(本店移転)も、本店移転の日より前に、本店移転の登記の申請をすることはできないとしています。将来の日を議案に書いたら、その日を待ってから申請してください。

商号の変更、目的の変更、取締役会設置会社の定めの廃止については、日付の決め方を書いた記載例の注記がありません。

怠ったときに動くのは過料

この法律の規定による登記をすることを怠ったときは、100万円以下の過料に処するとされています(会社法第976条第1号)。議事録に記載すべき事項を記載せず、又は虚偽の記載をしたときも同じです(同条第7号)。

過料を負うのは会社ではなく、登記や作成を怠った取締役などの個人です。

登記しない議案にも、税務署の手続が残る

事業年度を変更したときは、税務署へ届出があります。国税庁の「異動事項に関する届出」は、事業年度等の変更、商号又は名称の変更、事業目的の変更などをした場合の手続です。

提出時期は異動等後速やかに、提出先は異動前の納税地の所轄税務署長、手続根拠は法人税法第15条、第20条、法人税法施行令第18条とされています。添付書類はなしですが、異動事項の内容確認のため定款等の写しを確認される場合があるとされています。

議事録そのものを税務署へ出すわけではありません。ただし定款の写しを求められることがあるので、決議した議事録は手元に置いてください。登録免許税は議案ごとに区分が違うので、第11章「費用と印紙税」で計算します。

5. 議事録だけでは通らない|株主リストと議案別の添付書面

登記すべき事項につき株主総会の決議を要するときは、申請書にその議事録を添付しなければならないとされていますが(商業登記法第46条第2項)、添付書面はこれ1通では終わりません。

一緒に出すのが株主リストです。登記すべき事項につき株主総会の決議を要する場合には、申請書に株主リストを添付します(商業登記規則第61条第3項)。法務局の各記載例も、添付書類に「株主の氏名又は名称、住所及び議決権数等を証する書面(株主リスト)」を1通挙げています。

逆に言えば、登記しない議案には株主リストが要りません。法務省「株主リストが登記の添付書面となりました」も、株主リストが必要になるのは登記すべき事項につき株主総会の決議を要する場合だとしています。事業年度の変更と報酬の改定だけを決議したなら、別紙1は使いません。

別紙1に誰を何人書くか

書く人数は、総議決権数に対する各株主の議決権数の割合が高い順に、上位10名(商業登記規則第61条第3項第1号)か、その割合を多い順に順次加算して3分の2に達するまでの人数(同項第2号)の、いずれか少ないほうです。

法務省「株主リストが登記の添付書面となりました」は、自己株式等の当該事項につき議決権を行使することができない株式を有する株主を除くが、株主総会に欠席し、又は議決権を行使しなかった株主は含むとしています。出席株主だけで作ると、議決権数の割合が本体の数字と合いません。

証明書は登記申請人(会社の代表者)名義で作成します(法務局の記載例1-13の株主リストの注)。同順位の株主が複数いることなどにより10名以上いる場合の書き方は、役員辞任の株主総会議事録テンプレートが条文ごとに分解しています。

議案によって、添える書面が増える

議案 議事録のほかに添える書面
商号の変更・目的の変更・本店の移転・取締役会設置会社の定めの廃止 別紙1の株主リスト
募集株式の発行 別紙1のほか、募集株式の引受けの申込みを証する書面、払込みがあったことを証する書面、資本金の額の計上に関する証明書
事業年度の変更・取締役の報酬の改定 登記しないので添付書面なし

増資の3つの書面は会社ごとに数字が違うため、配布テンプレートに含めていません。別に用意してください。

役員の選任を併せて決議するなら、就任を承諾したことを証する書面が加わります。書式と援用の条件は取締役就任承諾書テンプレートにまとめてあります。

原本を出したままにしない

登記所に出すのは議事録の原本です。一方で、作成した議事録は株主総会の日から10年間本店に備え置く義務があります(会社法第318条第2項)。

答えは原本還付です。登記の申請人は、申請書に添付した書類の還付を請求することができます(商業登記規則第49条第1項)。請求するには、登記の申請書に当該書類と相違がない旨を記載した謄本を併せて添付します(同条第2項)。

6. 明日の総会にする|招集通知を1週間前にできる会社と、省略できる場合

「2週間前までに通知」とだけ書いた解説を読んで、来週の総会をあきらめる会社があります。自社が公開会社でないなら、期間はもっと短くできます。

招集の通知は、株主総会の日の2週間前までに発します。ただし、書面又は電磁的方法によって議決権を行使することができることとする事項を定めたとき(会社法第298条第1項第3号・第4号)を除き、公開会社でない株式会社は1週間前まででよく、取締役会設置会社以外の株式会社がこれを下回る期間を定款で定めた場合はその期間です(同法第299条第1項)。

通知を書面でしなければならないのは、同法第298条第1項第3号又は第4号の事項を定めた場合と、取締役会設置会社である場合です(同法第299条第2項)。中小機構 J-Net21 ビジネスQ&A「株主総会の招集手続きについて教えてください。」も、非公開会社で取締役会非設置の場合は、口頭や電話での招集通知が可能だとしています。

全員の同意があれば、招集の手続ごと省ける

株主の全員の同意があるときは、招集の手続を経ることなく株主総会を開催することができます(会社法第300条)。株主が家族だけの会社なら、これがいちばん早い道です。

ただし、同法第298条第1項第3号又は第4号に掲げる事項を定めた場合は省略できません(同法第300条ただし書)。書面や電磁的方法で議決権を行使してもらう前提にしているなら、通知を飛ばせません。

配布テンプレートの招集の手続の□は、この4通りです。2週間前に発した場合、1週間前に発した場合、定款で定めた期間の前までに発した場合、全員の同意で省略した場合から選び、選ばなかった行を削除します。

場所の理由を書かされる場合がある

場所については、過去に開催した株主総会のいずれの場所とも著しく離れた場所であるときに、その場所を決定した理由が決定事項になります(会社法施行規則第63条第2号)。

当該場所が定款で定められたものである場合と、その場所で開催することについて株主総会に出席しない株主全員の同意がある場合は除かれます。自社の本店や近隣の会議室で開くなら、理由を書く必要はありません。

取締役会設置会社は議事録が2通になる

取締役会設置会社では、株主総会の日時及び場所などの決定は、取締役会の決議によらなければなりません(会社法第298条第4項・第1項)。

この場合、株主総会の議事録のほかに、招集を決定した取締役会の議事録が必要になります。配布テンプレートに取締役会の議事録は含まれていないので、別に用意してください。

💡 招集の手続を□で選べる議事録テンプレート

会員登録不要・メールアドレス入力不要です。2週間前、1週間前、定款で定めた期間、全員の同意による省略の4つを1行1択で選ぶ形にしてあり、どの経路で開いたかが書面に残ります。

👉 臨時株主総会議事録テンプレートを無料ダウンロード

7. 配布テンプレートの欄割り|会社法施行規則第72条第3項の6項目との対応

冒頭に数字の欄が並んでいるのを見て、どこまで埋めるべきか迷います。欄の出どころは2つに分かれます。法令が書けと定めている項目と、決議の要件を満たしたことを示すための項目です。

株主総会の議事については、法務省令で定めるところにより、議事録を作成しなければなりません(会社法第318条第1項)。何を書くかを定めているのが会社法施行規則第72条第3項で、配布テンプレートの欄はこの順に並んでいます。

配布テンプレートの欄 書く内容 根拠
冒頭の日時・開催場所 株主総会が開催された日時及び場所 会社法施行規則第72条第3項第1号
出席の方法の□ 当該場所に存しない取締役、会計参与、監査役、会計監査人又は株主が出席した場合の出席の方法 同項第1号の括弧書き
議案のブロックと閉会 議事の経過の要領及びその結果 同項第2号
該当があれば書き足す欄 同項第3号イからヨまでに掲げる規定により述べられた意見又は発言の概要 同項第3号
出席取締役・出席監査役・出席会計参与・出席会計監査人 出席した取締役、執行役、会計参与、監査役又は会計監査人の氏名又は名称 同項第4号
議長席の□ 議長が存するときは議長の氏名 同項第5号
末尾の署名行 議事録の作成に係る職務を行った取締役の氏名 同項第6号
株主の数・議決権の数の7欄 株主の総数/発行済株式の総数/自己株式の数/議決権を行使することができる株主の数/議決権を行使することができる株主の議決権の数/出席株主数(委任状による者を含む)/出席株主の議決権の数。決議の要件を満たしたことを示す欄で、条文上の必須項目ではない 法務局の各記載例の冒頭

場所にいない出席者は「方法」まで書く

ウェブ会議で参加した人がいる場合、出席した事実だけでは足りません。会社法施行規則第72条第3項第1号は括弧書きで、その場所に存しない取締役や株主が出席した場合の当該出席の方法まで内容に含めています。

配布テンプレートは冒頭に□を2つ置きました。全員が同じ場所に出席した場合と、場所にいない者が出席した場合です。後者を選ぶと「ウェブ会議システムによる出席」のように方法を書く欄が出ます。

意見・発言の欄を常設していない理由

会社法施行規則第72条第3項第3号は、イからヨまでに掲げる規定により株主総会において述べられた意見又は発言があるときに、その概要を書けとしています。配布テンプレートの7議案は、ここに挙がった規定に当たりません。

常設の欄を置くと、書くことが無いのに空欄が残ります。該当する発言があったときは、閉会の前にその概要を書き足してください。

成立の宣言が2系統ある

配布テンプレートの成立の宣言には□が2つあります。法務局の記載例が2系統に分かれているためです(記載例1-10がA系、記載例1-11がB系)。

株主の出席があった事実だけを書き、定足数の判断を冒頭の議決権の数の欄に委ねる形と、総株主の議決権の過半数に相当する株式を有する株主が出席したことを文章で書く形です。どちらか1つを選び、もう1つの行は削除します。

可決の文言は議案ごとのブロックに置いてあります。成立の宣言のところで議案を一括して可決する書き方と混ぜないでください。

なお法務局の各記載例自身が「一例です。会社の実情に合わせて作成してください。」と注を付けています。文言どおりでなければ受け付けられない様式ではありません。

8. 末尾の文言と署名行|法務局の記載例が5つに分かれる理由

議案を書き終えて最後でつまずきます。見つけた雛形に「記名する」とあるもの、「記名押印する」とあるもの、何も書いていないものが混ざっているからです。

ハンコから電子署名への移行イメージ

どれも法務局の記載例です。末尾の文言が、記載例ごとに分かれています。

  • 「この議事録を作り、議長及び出席役員がこれに記名する。」(記載例1-10)
  • 「この議事録を作り、議長、出席取締役及び出席監査役がこれに記名する。」(記載例1-11・1-12)
  • 「この議事録を作成する。」(記載例1-13・1-14)
  • 「この議事録を作り、議長及び出席役員がこれに記名押印する。」(記載例1-19)

記載例1-20(A)と1-20(B)の末尾は「この議事録を作り、議長、出席取締役がこれに記名する」で、監査役に触れていません。配布テンプレートはこの5つ目も□にしてあり、末尾の文言は5択です。

選び方は単純です。署名行に実際に並べる人と、末尾の文言を一致させてください。役員とは取締役、会計参与及び監査役をいうので(会社法第329条第1項)、「出席役員」と書けば監査役も含みます。記載例1-19の末尾が「議長及び出席役員がこれに記名押印する」で、その署名欄に代表取締役・取締役・監査役が並んでいるのがその例です。

「監査役を置いていない会社だから出席取締役だけ」という理由ではありません。1-20(B)は取締役会設置会社の記載例で、同じ様式の取締役会議事録には出席監査役が出てきます。監査役を置いている会社でも、株主総会議事録の末尾に監査役を書かない記載例があります。

署名行に並べる人と、文言を一致させる

会社法第318条第1項は、法務省令で定めるところにより議事録を作成しなければならないと定めているだけで、署名又は記名押印を求めていません。取締役会については、議事録が書面をもって作成されているときは、出席した取締役及び監査役は、これに署名し、又は記名押印しなければならないと定められています(同法第369条第3項)。株主総会の規定には、この一文がありません。

配布テンプレートの7議案は、議事録に押印した印鑑の証明書を求める商業登記規則第61条第6項の対象に入っていません。押印の□には「押印しない」を用意しました。定款に議事録への押印の定めがある会社は、その定めに従ってください。

もう1つ、取締役会を設置していない会社で、新たに就任する取締役の就任承諾書を株主総会議事録の記載で援用する場合には、議事録に市町村に登録した印鑑を押す必要があります(商業登記規則第61条第4項後段、法務局の記載例1-10の注)。

👉 署名又は記名押印が義務づけられているのは取締役会のほうです。書式は取締役会議事録テンプレートにあります

どの□を選んでも残す1人

署名行で必ず残すのは、議事録の作成に係る職務を行った取締役です(会社法施行規則第72条第3項第6号)。この1人を落とすと記載事項が欠けます。

議長を兼ねる場合は、冒頭の出席取締役の欄に「議長兼議事録作成者」と書いてください。配布テンプレートの署名行は、作成者だけを書く形と、議長及び出席役員を並べる形の2択にしてあります。

9. 総会を開いていない場合|別紙2の書面決議版と、登記に出す書面

株主が自分1人の会社や、株主が家族だけの会社では、集まらずに決めていることがあります。この場合に本体の議事録を使うと、開いていない総会の様子を書くことになります。

取締役又は株主が株主総会の目的である事項について提案をした場合において、当該提案につき議決権を行使することができる株主の全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、当該提案を可決する旨の株主総会の決議があったものとみなされます(会社法第319条第1項)。中小機構のビジネスQ&Aも、この簡略手続きは定時総会に限らず臨時総会でも採用することが可能だとしています。

別紙2の2は、書く項目そのものが違う

この場合に議事録の内容とすべき事項は、会社法施行規則第72条第4項第1号に別に定められています。別紙2の2が持っているのは、次の4項目だけです。

  • 株主総会の決議があったものとみなされた事項の内容
  • その事項の提案をした者の氏名又は名称
  • 株主総会の決議があったものとみなされた日
  • 議事録の作成に係る職務を行った取締役の氏名

議事の経過や出席者は書きません。開いていないので存在しません。登記原因の日付になるのは、決議があったものとみなされた日です。

登記に出すのは議事録ではなく同意書

登記の申請書に添付するのは、議事録に代えて、当該場合に該当することを証する書面です(商業登記法第46条第3項)。これが別紙2の1の同意書です。

配布テンプレートは、別紙2の1(株主全員の同意書)と別紙2の2(議事録)の2枚を作る前提にしています。中小機構 J-Net21 ビジネスQ&A「株主が1人の株主総会について教えてください。」には「同意書面や電磁的記録を保管しておけば、議事録の作成も必要ありません」という記述がありますが、条文が定めているのは次の3点です。

  • 同意の書面又は電磁的記録は、みなされた日から10年間本店に備え置きます(会社法第319条第2項)
  • みなし決議の場合の議事録の内容は、会社法施行規則第72条第4項第1号が定めています
  • 登記の申請書に添付するのは、議事録ではなく当該場合に該当することを証する書面です(商業登記法第46条第3項)

別紙2の1と別紙2の2の両方を作っておけば、備置きと登記の添付のどちらにも対応できます。

書面決議による場合も株主リストは必要です。法務省「株主リストが登記の添付書面となりました」も、登記事項につき株主総会決議を省略する場合にも株主リストの添付が必要だとしています。別紙1を併せて作ってください。

👉 取締役会の決議のほうを書面で済ませる場合は要件が別になります。取締役会の書面決議テンプレートを使ってください

10. 議案文の埋め方|商号・目的・本店・増資で補正になりやすい欄

議案文は法務局の記載例をそのまま使っているので、空欄を埋めれば形になります。つまずくのは、議案文の外で先に確かめておくことがある議案です。

商号の変更|決議の前に登記所で調べる

商号及び本店が同一の会社が既に存在する場合には、商号の変更の登記をすることができません。法務局の記載例は、定款の変更を行う前に、本店を管轄する登記所でそのような会社の有無を必ず確認してくださいとしており、調査は無料でできるとしています。

総会を開いてから調べると、議事録を作り直すことになります。順番を逆にしてください。

記入例は「(商号)第1条 当会社は、商号を株式会社さくら商事と称する。」の形です。変更後の商号を、株式会社の文字を含めて定款の条文として書きます。

目的の変更|最後に附帯事業の号を置く

目的の議案は、号を立てて事業を列挙し、最後に「前各号に附帯する一切の事業」の号を置いて閉じます。法務局の記載例も同じ形です。

記入例は「1 文房具の製造販売」「2 事務用機器の売買」「3 前各号に附帯する一切の事業」のように並びます。

許可や登録が必要な事業を目的に入れるときは、その事業の文言が許可の要件に合っているかを先に確認してください。

本店の移転|まず定款の定め方を確かめる

法務局の記載例は、定款に本店の所在地として最小行政区画までを規定している場合であって、その最小行政区画内において本店を移転するときには、株主総会の決議は必要なく、取締役会の決議(取締役会設置会社でない会社にあっては、取締役の過半数の一致)により移転することになるため、株主総会議事録及び株主リストの添付を要しないとしています。

同じ市区町村の中での移転なら、総会そのものが要らない場合があります。定款を開いて、本店の条が市区町村までで止まっているか、番地まで書いてあるかを見てください。前者で区画内の移転なら、配布テンプレートは使いません。

記入例は「(本店)第3条 当会社は、本店を東京都千代田区に置く。」です。そのあとに「本店を移転する時期は、◯年◯月◯日とする。」の行を置きます。この時期が登記原因の日付になります。

募集株式の発行|議案に書く項目は条文で決まっている

議案に書くのは会社法第199条第1項の募集事項です。募集株式の数(同項第1号)、払込金額又はその算定方法(同項第2号)、金銭以外の財産を出資の目的とするときはその旨並びに当該財産の内容及び価額(同項第3号)、払込み又は給付の期日又はその期間(同項第4号)、株式を発行するときは増加する資本金及び資本準備金に関する事項(同項第5号)です。

配布テンプレートの議案は金銭の払込みを前提にしているため、現物出資をする場合には使えません。払込取扱金融機関の欄は「株式会社○○銀行○○支店」の形で、口座を開いている支店名まで書きます。

払込金額が募集株式を引き受ける者に特に有利な金額である場合には、取締役は、当該払込金額でその者の募集をすることを必要とする理由を株主総会で説明しなければなりません(同条第3項)。

割当先が決まっているなら、同じ総会で割当ての議案を続けられます。ただし法務局の記載例は、払込期日を割当決議に係る総会当日とすることはできないとしています。払込期日の欄に総会の日を書かないでください。

発行可能株式総数(会社法第911条第3項第6号)の枠が足りないときは、同じ総会で定款の変更も決議することになります。登記簿の発行可能株式総数と、発行済株式の総数に今回の株数を足した数を見比べてください。

残りの3議案で空欄のままにしないところ

取締役会設置会社の定めの廃止は、廃止する定款の条を特定して削除する形で書きます。配布テンプレートの議案は、取締役会設置会社の定めのみを廃止する場合、監査役設置会社の定めも併せて廃止する場合、監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定めも併せて廃止する場合の3択です。

判断の材料は条文です。取締役会設置会社(監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社を除く。)は監査役を置かなければならず、ただし公開会社でない会計参与設置会社についてはこの限りではありません(会社法第327条第2項)。この義務は取締役会設置会社に向いているので、取締役会を置かなくなればこの項から義務は出てきません。ただし会計監査人設置会社は、取締役会がなくても監査役を置かなければなりません(同条第3項)。

監査役は定款の定めによって置けるので(同法第326条第2項)、取締役会だけを廃止して監査役を残すこともできます。監査の範囲を会計に関するものに限定する旨を定款で定められるのは、公開会社でない株式会社(監査役会設置会社及び会計監査人設置会社を除く。)です(同法第389条第1項)。法務局の記載例1-19はこの3つをまとめて廃止していますが、まとめて廃止しなければならないとする定めはありません。

2つ目か3つ目を選ぶと、定款の変更の効力が生じた時に監査役の任期が満了します(同法第336条第4項第1号・第3号)。監査役の氏名は登記事項なので(同法第911条第3項第17号)、監査役の退任の登記が別に必要になり、登録免許税も変わります。配布テンプレートは監査役の退任の議案を含んでいないので、監査役を置いている会社は司法書士にご確認ください。取締役会を置かなくなると代表取締役の定め方も変わります。

事業年度の変更は、開始と終了の月日を書きます。記入例は「当会社の事業年度は、毎年4月1日から翌年3月31日までとする。」です。変更後最初の期を短くする附則と、税務署・都道府県・市区町村への異動届出までは、事業年度変更の株主総会議事録テンプレートが扱っています。

取締役の報酬の改定には、相当とする理由を書く欄があります。これらの事項を定め、又はこれを改定する議案を株主総会に提出した取締役は、当該事項を相当とする理由を説明しなければならないからです(会社法第361条第4項)。記入例は「職務の内容と業績の推移に照らして相当と判断したため」のようになります。空欄のままにしないでください。

11. 費用と印紙税|登録免許税は議案で変わり、議事録に収入印紙は要らない

当日いくら持って行くのかは、議案で変わります。登録免許税法別表第一第24号(一)が、登記の区分ごとに金額を決めています。

議案 登録免許税 区分
商号の変更・目的の変更 申請件数1件につき3万円 登記事項の変更、消滅又は廃止の登記(ツ)
本店の移転 本店の数1箇所につき3万円 本店若しくは主たる事務所又は支店若しくは従たる事務所の移転の登記(ヲ)
取締役会設置会社の定めの廃止 申請件数1件につき3万円 取締役会に関する事項の変更の登記(ワ)
監査役設置会社の定めの廃止・監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定めの廃止 申請件数1件につき3万円 登記事項の変更、消滅又は廃止の登記(ツ)
上記に伴う監査役の退任 申請件数1件につき3万円(資本金の額が1億円以下の会社は1万円) 監査役に関する事項の変更の登記(カ)
募集株式の発行 増加した資本金の額の1000分の7(計算した税額が3万円に満たないときは申請件数1件につき3万円) 株式会社の資本金の増加の登記(ニ)

増資には下限があります。1000分の7で計算した税額が3万円に満たないときは、申請件数1件につき3万円です。少額の増資でも3万円はかかります。

本店を管轄登記所の外へ移すと、申請書が2通になります。法務局の記載例1-14は、新しい管轄の登記所あての申請書についても登録免許税を1件につき3万円と書いています。

複数の区分にまたがるとき、管轄登記所外への本店移転で申請書が2通になるときの合計額は、申請の前に管轄の登記所にご確認ください。

同じ総会で複数の定款変更を決議したとき

登録免許税は区分ごとに積み上がります。法務局の記載例1-19(取締役会設置会社の定めの廃止、監査役設置会社の定めの廃止、監査役の変更及び株式譲渡制限の定めの変更)は、登録免許税を金7万円(又は9万円)としています。

内訳は、取締役会設置会社の定めの廃止につき3万円、監査役設置会社の定めの廃止及び株式譲渡制限の定めの変更につき3万円、監査役の退任及び監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定めの廃止につき1万円(資本金の額が1億円を超える株式会社については3万円)です。この記載例は配布テンプレートに入れていない議案を含むので、金額をそのまま自社の申請に当てはめないでください。

議事録に収入印紙を貼る必要はない

印紙税は、印紙税法別表第一(課税物件表)の課税物件の欄に掲げる文書に課されます(印紙税法第2条)。課税文書とは、課税物件の欄に掲げる文書のうち、同法第5条の規定により印紙税を課さないものとされる文書以外の文書です(同法第3条)。

課税物件の欄は第1号から第20号までで、最後の号は判取帳です。株主総会の議事録は、このいずれの号にも掲げられていません。そもそも課税物件表に載っていないので、課税文書に当たりません。別紙1の株主リストと、別紙2の1の同意書も同じです。

定款変更を決議した議事録や、登記の申請書に添付する定款の写しにも印紙は要りません。自社の書面が課税文書に当たるかの最終の判断は、税理士又は所轄の税務署にご確認ください。

収入印紙を貼るのは申請書のほう

登記の申請には登録免許税がかかり、これは収入印紙又は領収証書で納付します。そのため登記の申請書には収入印紙を貼ります。

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会員登録不要・メールアドレス入力不要で、Word形式のまま編集できます。登録免許税の区分は議案ごとに違うので、まず議案を1つに決めてから、残す議案のブロックだけを埋めてください。

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12. 紙のままで足りる条件と、電子で作って残す場合の線引き

議事録を電子にするかどうかは、最後に決めれば足ります。先に決めるのは、登記の添付書面として出す1通をどうするかです。

議事録は、書面又は電磁的記録をもって作成しなければならないとされています(会社法施行規則第72条第2項)。

次のどれかに当たるなら、紙で作って窓口か郵送で出すのがもっとも短い道です。

  • 法務大臣の定める電子証明書を持っていない
  • 登記のオンライン申請を今回のために初めて使う
  • 議長と出席役員が同じ場所にいて、記名を一度に済ませられる

逆に、次のどちらかに当たるなら、電磁的記録で作って残す選択ができます。

  • 事業年度の変更と取締役の報酬の改定だけを決議した(登記所に出す添付書面が無い。会社法施行規則第72条第2項)
  • 支店があり、支店での備置きを省きたい(会社法第318条第3項ただし書の措置をとる場合)

オンライン申請に出せる電子署名は限られる

登記の申請をオンラインで行い、添付書面をデータで出すには、当該書面に代わるべき情報に作成者が電子署名の措置を講じたもの(添付書面情報)を送信しなければなりません(商業登記規則第102条第2項、商業登記法第19条の2)。

添付書面情報と併せて送る電子証明書は、同条第5項第2号により、同条第4項各号に掲げる電子証明書又は公証人法施行規則第13条第1項に規定する指定公証人電子証明書に限られます。

同条第4項第1号が引いている同条第3項各号は、次のものです。いわゆる商業登記電子証明書(同条第3項第1号)、電子署名等に係る地方公共団体情報システム機構の認証業務に関する法律第3条第1項の規定により作成された署名用電子証明書(同項第2号)、電子署名及び認証業務に関する法律第8条に規定する認定認証事業者が作成した電子証明書その他署名をした者を氏名等により確認することができるものとして法務大臣の定める電子証明書(同項第3号)です。

同条第4項第2号は、これらに準ずるものとして法務大臣が定める電子証明書を加えています。

いずれも電子署名をした本人を確認できる電子証明書であることが前提です。立会人型(事業者署名型)の電子契約サービスが付ける事業者名義の電子署名には、併せて送信できる電子証明書がありません。電子契約サービスで署名した議事録を、そのままオンライン申請の添付書面情報として使うことはできません。

なお、添付書面情報の送信に代えて、登記所に当該書面を提出し、又は送付することは妨げられません(商業登記規則第102条第2項ただし書)。申請はオンライン、議事録は紙という組み合わせが取れます。

10年の備置きは登記が終わっても続く

作成した議事録は、株主総会の日から10年間本店に備え置き、支店にはその写しを5年間備え置きます(会社法第318条第2項・第3項)。支店の備置きは、議事録を電磁的記録で作り、支店で閲覧等の請求に応じられる法務省令の措置をとっているときは要りません(同条第3項ただし書)。株主及び債権者は、株式会社の営業時間内は、いつでも閲覧又は謄写を請求することができます(同条第4項)。

備え置かなかったときは100万円以下の過料に処するとされています(同法第976条第8号)。登記が終われば用済みになる書面ではありません。

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備置きの場所として使えません。フリーとスターターは締結後1週間で自動削除し、ビジネスは7年保管も選べます。10年の備置きには足りず、そもそも契約書を溜め込むストレージサービスでもありません。10年間の置き場所は、会社側で別に用意してください。

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13. ダウンロードしたテンプレートの使い方手順

電子契約の手順(アップロード→署名→送信)のイメージ

最初に決めるのは議案です。どの議案を残すかが決まらないと、登記に行くのか、株主リストを作るのか、いくら持って行くのかも決まりません。

  1. 使う議案のブロックを残し、使わない議案を見出しごと削除する。残した議案に上から第1号議案、第2号議案と番号を振り直す
  2. 残した議案の空欄を埋める。定款の条の番号、変更後の文言、日付を先に決める
  3. 冒頭の議決権の数の7欄を埋める。出席株主数には委任状による者を含め、自己株式が無ければその行を削除する
  4. 出席役員を書く。議事録作成者になる取締役を1行目に置き、議長を兼ねるなら「議長兼議事録作成者」と書き添える
  5. 招集の手続の□を選ぶ。1週間前にできる会社か、全員の同意で省略したのかを決め、選ばなかった行を削除する
  6. 開催の日時・場所と議長席の□を埋める。場所にいない出席者がいるなら、出席の方法を書く
  7. 閉会の時刻を書く
  8. 末尾の文言の□、押印の□、署名行の□を選び、選ばなかった行を削除する
  9. 別紙1の株主リストを作る。株主の行は必要な人数分だけ増やす
  10. 総会を開かずに決めたなら、本体ではなく別紙2を使う

埋め終えたら、選ばなかった□の行と使わない議案が残っていないかを通して読んでください。

記入例

議案の冒頭は「議長は、商号を変更したい理由を説明し、定款第1条を次のとおり変更したい旨を述べ、その賛否を問うたところ、満場一致でこれを承認可決した。」の形になります。

別紙1の対象の欄は「株主総会等又は総株主の同意等の別」に「株主総会」、「上記の年月日」に総会を開いた日を書きます。議案の欄は、法務局の様式の注が「全議案又は対象となる議案を記載してください。総株主等の同意を要する場合は、記載不要です。」としています。

単位は議案ではなく登記すべき事項です。法務省「株主リストに関するよくあるご質問」は、1回の株主総会で複数の登記すべき事項を決議してその登記申請を1つの申請として行う場合について「原則として,登記すべき事項ごとに株主リストを作成する必要があります。」としたうえで、「ただし,各議案を通じて株主リストに記載する各株主についての内容が変わらない場合は,株主リストにその旨を明記することで,1通のみ株主リストを作成することも可能です。」としています。

商号の変更と事業年度の変更を1通の議事録で決議したなら、株主リストの対象は商号の変更のほうです。事業年度の変更は登記すべき事項ではないので対象になりません。議決権数が議案を通じて変わらないときは、3つ目の□を選んでください。

申請書は法務局の様式を使う

配布テンプレートに登記申請書は入っていません。様式は法務局「商業・法人登記の申請書様式」に議案別で掲載されています。商号の変更、目的の変更、本店の移転、募集株式発行で、それぞれ別の様式です。

本テンプレートに無い議案を決議する場合、株主の間で賛否が分かれている場合、種類株式を発行している場合は、この書面を提出する前に司法書士又は弁護士にご確認ください。

14. よくある質問(FAQ)

Q1. 株主から臨時株主総会を開いてほしいと言われました。応じる義務はありますか?

A. 議決権の3%以上を6か月前から持っている株主の請求には応じます。総株主の議決権の3%(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を6か月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する株主は、取締役に対し、株主総会の目的である事項及び招集の理由を示して、株主総会の招集を請求することができます(会社法第297条第1項)。

公開会社でない株式会社では、この6か月の保有期間の要件が外れます(同条第2項)。請求を受けたあとの対応は、株主の間の対立に発展しやすいので、弁護士にご確認ください。

Q2. 議事録の原本を法務局に出すと、10年の備置きができません。どうしますか?

A. 原本還付を請求してください。登記の申請人は、申請書に添付した書類の還付を請求することができます(商業登記規則第49条第1項)。請求するには、登記の申請書に当該書類と相違がない旨を記載した謄本を併せて添付します(同条第2項)。請求は登記の申請と一緒に行ってください。

Q3. 株主が自分1人です。総会を開かずに議事録を作ってよいですか?

A. 本体ではなく別紙2を使ってください。議決権を行使することができる株主の全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、決議があったものとみなされます(会社法第319条第1項)。この場合の議事録に書くのは、会社法施行規則第72条第4項第1号の4項目です。

登記の申請書に添付するのは、議事録ではなく同意を証する書面です(商業登記法第46条第3項)。株主が1人なら、別紙1の株主リストも1行で足ります。

Q4. 監査役を置いていません。出席監査役の欄はどうしますか?

A. 「当会社は監査役を置いていない。」の□を選び、出席監査役の行を削除してください。会計参与と会計監査人の欄も同じ形です。法務局の記載例にも、監査役を置いていない会社向けに、記名するのを議長と出席取締役だけにしたものがあります。

Q5. 議案が3つあります。議事録は議案ごとに分けますか?

A. 1通にまとめられます。法務局の記載例も、第1号議案から第3号議案までを1通の議事録に並べています。ただし登録免許税は区分ごとに積み上がるので、金額は議案の数ではなく区分の数で計算してください。

Q6. 取締役会設置会社です。株主総会議事録だけで登記できますか?

A. 株主総会議事録だけでは足りません。招集を決定した取締役会の議事録も作ります。取締役会設置会社においては、株主総会の日時及び場所などの決定は取締役会の決議によらなければなりません(会社法第298条第4項・第1項)。登記の添付書面として何を求められるかは、議案と管轄の登記所によって変わるので、申請の前にご確認ください。

Q7. 議事録の日付は、総会の日と作成した日のどちらを書きますか?

A. 冒頭に書くのは株主総会が開催された日時です(会社法施行規則第72条第3項第1号)。末尾の日付も総会の日に合わせてください。別紙2を使う場合は、決議があったものとみなされた日、つまり株主全員の同意がそろった日になります。

15. まとめ:議案を1つ決めて、残りの欄を上から埋める

議案が決まると、残りの判断は自動的に決まります。決議の種類、登記の要否、株主リストの要否、持って行く登録免許税まで、すべて議案から引けます。

  • 臨時株主総会は必要があるときにいつでも招集できる(会社法第296条第2項)。日時の理由を書くのは定時のほう(会社法施行規則第63条第1号)
  • 書面又は電磁的方法による議決権行使を定めていない公開会社でない会社の招集通知は1週間前まで。さらに取締役会設置会社以外は定款でこれを下回る期間を定められる(会社法第299条第1項)
  • 株主全員の同意があれば招集の手続を省ける(同法第300条)。書面や電磁的方法による議決権行使を定めた場合は省けない
  • 定款の変更は特別決議(同法第309条第2項第11号)、募集事項の決定も特別決議(同項第5号)、取締役の報酬の改定は普通決議(同条第1項)
  • 登記は変更が生じた日から2週間以内(同法第915条第1項)。怠ると100万円以下の過料(同法第976条第1号)
  • 事業年度と取締役の報酬は会社法第911条第3項に挙がっていないので登記は不要。株主リストも要らず、税務署へ異動届出書を出す
  • 記載事項は会社法施行規則第72条第3項。場所にいない出席者は出席の方法まで書く
  • 立会人型の電子署名を付けた議事録は、オンライン申請の添付書面情報には使えない

まだ議案を1つに絞れていないなら、先にテンプレートを開いて、第2章の表と議案のブロックを見比べてください。

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✅ 議案文は法務局の記載例と対応 — 議案別に公開されている記載例の文言に合わせました

✅ 使わない議案は削除して仕上げる形 — 残した議案に番号を振り直すだけで完成します

✅ 冒頭に株主の数と議決権の数の7欄 — 特別決議の要件を満たしたことを、登記官が確認できる形で書けます

✅ 出席の方法の欄つき — ウェブ会議で出席した役員や株主がいる場合の記載欄を用意しました

✅ 招集の手続は4択の□ — 2週間前、1週間前、定款で定めた期間、全員の同意による省略に対応します

✅ 成立の宣言は2択の□ — 法務局の記載例が2系統に分かれているので、どちらも選べます

✅ 末尾の文言は5択の□ — 記載例の末尾5つをそのまま選べます

✅ 押印と署名行も□で選ぶ形 — 押さない場合と、定款に定めがある場合の両方に対応します

✅ 別紙1 株主リスト — 法務局の様式と同じ「証明書」の形で、代表取締役名義で作成できます

✅ 別紙2 書面決議版 — 株主全員の同意書と、会社法施行規則第72条第4項第1号の項目で作った議事録のセットです

✅ 注記つき — 条文の根拠と法務局の記載例の注を、テンプレートの末尾にまとめてあります

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本記事および配布テンプレートは一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談に代わるものではありません。登記の可否、議案の立て方、押印の要否、登録免許税と印紙税の判定については、管轄の登記所・弁護士・司法書士・税理士にご確認ください。

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