産業廃棄物収集運搬委託契約書テンプレート・雛形|積込み側と荷下ろし側の許可
積込み側と荷下ろし側の2つの許可を照合し、積替え保管で増える記載事項まで埋められる産業廃棄物収集運搬委託契約書テンプレート(全22条+別紙4本)です。会員登録不要のWord形式。許可品目の照合表、保管上限の計算、許可証の写しと5年の保存、印紙税まで解説します。
執筆: ムスビサイン編集部/公開日: (更新: )
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産業廃棄物収集運搬委託契約書テンプレート
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- 2026-09-18
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この産業廃棄物収集運搬委託契約書、印刷・郵送・押印なしでそのまま送れます。
ムスビサインを無料で始める「運搬業者が持ってきた契約書に、そのままハンコを押してよいのか分からない」 「許可証の写しを添付されたが、どこを見て確かめればよいのか分からない」 「積替え保管をするのかしないのか、そもそも聞いていない」
配布するのは、産業廃棄物収集運搬委託契約書のWordテンプレートです(全22条+別紙4本・会員登録不要)。産業廃棄物を排出する事業者(甲)と、その運搬を受託する産業廃棄物収集運搬業者(乙)が、二者で取り交わす形にしてあります。
この契約書には、条文が決めた記載事項があります。その所在を取り違えている解説が多いので、まずそこから整理します。そのうえで、この書類でいちばん間違えやすい2点を扱いましょう。乙の許可が積込み側と荷下ろし側の2つ要ること、そして積替え保管の有無で契約書が変わることです。どちらも条文と配布物の欄に結びつけて説明します。
想定している読者は、製造業や建設業で廃棄物の担当になった総務や現場の方です。法務の専任がいなくても、別紙4の1と別紙1の2を突き合わせれば、押す前に確かめられます。
この記事の結論
- 配布するのは全22条+別紙4本。運搬だけの委託で、処分と再生は対象にしていない。
- 法定記載事項は法第12条第5項ではない。令第6条の2第4号と規則第8条の4の2が定めている。
- 乙の許可は積込み側と荷下ろし側の2つ。通過するだけの区域の許可は要らない。
- 対象にできるのは、両方の許可に共通して含まれている品目だけ。別紙4の2で照合する。
- 積替え保管を「行う」と、場所の所在地・保管できる種類・保管上限が記載事項に加わる。
- 保管上限は、令第6条第1項第1号により1日当たりの平均的な搬出量に7を乗じた数量。別紙2の4に計算欄がある。
- 収集運搬だけなら、処分の場所と最終処分の欄は要らない。
- 契約書と許可証の写しは、契約の終了の日から5年保存する(令第6条の2第5号・規則第8条の4の3)。
目次
- 産業廃棄物収集運搬委託契約書テンプレートの無料ダウンロード
- 法定記載事項は法第12条第5項には書いていない|令第6条の2第4号と規則第8条の4の2にある
- 配布する全22条+別紙4本の対照表|どの条がどの記載事項を受けているか
- 乙の許可は積込み側と荷下ろし側の2つ|通過するだけの区域は要らない(第3条・別紙4の1)
- 対象にできるのは共通する許可品目だけ|別紙4の2の照合表の使い方
- 委託する産業廃棄物の種類及び数量(イ)|予定数量でよいが算出の単位を添える(第4条・別紙1)
- 運搬の最終目的地の所在地(ロ)|処分の委託契約書と一致させる欄(第6条・別紙2の1)
- 積替え又は保管を行うか|「行う」を選ぶと記載事項が3つ増える(第8条)
- 積替えのための保管上限は1日当たりの平均的な搬出量に7を乗じた数量(第9条・別紙2の4)
- 有効期間・料金・事業の範囲|規則第8条の4の2第1号から第3号まで(第10条・第11条)
- 廃棄物データシートは規則第8条の4の2第6号のイからトまで|石綿と水銀の欄(第12条・別紙3)
- 情報の変更・終了時の報告・解除したときの未処理|規則第8条の4の2第7号から第9号まで
- 許可証の写しの添付と、契約の終了の日から5年の保存(第14条・第19条)
- マニフェストは契約書とは別の制度|交付は引渡しと同時(第16条)
- 印紙税|合計予定金額を書くかどうかで所属する号が変わる(別紙1の3)
- 紙のままで足りる場合と、電子で交わす場合|ダウンロード後の使い方手順
- よくある質問(FAQ)
- まとめ:許可を照合してから、契約書を取り交わす
1. 産業廃棄物収集運搬委託契約書テンプレートの無料ダウンロード
配布しているのは、Word形式の産業廃棄物収集運搬委託契約書の雛形です(全22条+別紙4本)。工場から出た廃プラスチック類を月に何度か運び出す、建設現場のがれき類を処分の施設まで運ばせる。そうした運搬の委託を、排出事業者と収集運搬業者の二者で取り交わす形にしてあります。
運搬だけの契約です。処分や再生を委託するときは、産業廃棄物処分業者との間で別の契約書を取り交わします(第1条第2項)。
以下、本文で「第◯条」「別紙◯」とあるのは、この配布テンプレートの条と別紙です。法令を指すときは「法第14条第1項」のように書きます。法は廃棄物の処理及び清掃に関する法律、令はその施行令、規則はその施行規則です。
✅ 会員登録不要・メールアドレス入力不要・そのまま編集できるWord形式
✅ 法定記載事項を条文の順に並べた全22条 — どの条がどの記載事項を受けているかは、第3章の対照表にしてあります
✅ 別紙4の1が積込み側と荷下ろし側の2段 — 法第14条第1項のかっこ書きが求める2つの許可を、1枚で照合できます
✅ 別紙4の2は許可品目の照合表 — 両方の許可に共通して含まれている品目だけを、本契約の対象にできます
✅ 別紙2の4に保管上限の計算欄 — 1日当たりの平均的な搬出量に7を乗じる計算が、そのまま欄になっています
✅ 別紙3は廃棄物データシート — 石綿含有産業廃棄物、水銀使用製品産業廃棄物、水銀含有ばいじん等の有無まで書けます
ダウンロードしたら、まず別紙4の1と別紙4の2を開いてください。この2枚が埋まると、許可の区域と品目の食い違いが、締結の前に見えます。
2. 法定記載事項は法第12条第5項には書いていない|令第6条の2第4号と規則第8条の4の2にある
「法定記載事項は法第12条第5項にある」と書かれた解説を見かけます。条文を開くと、そこには書いてありません。
法第12条第5項が決めているのは、委託先の制限です。
法第12条第5項は、産業廃棄物の運搬又は処分を他人に委託する場合には、その運搬については産業廃棄物収集運搬業者その他環境省令で定める者に、その処分については産業廃棄物処分業者その他環境省令で定める者に、それぞれ委託しなければならないとしています。誰に頼めるかを決めた条であって、契約書に何を書くかを決めた条ではありません。
記載事項へは、ここから2段下ります。法第12条第6項が、委託する場合には政令で定める基準に従わなければならないとして、政令に委ねています。その政令が令第6条の2です。
令第6条の2第4号が、委託契約は書面により行い、当該委託契約書には同号に掲げる事項についての条項が含まれ、かつ、環境省令で定める書面が添付されていることとしています。契約書の入口はここです。
第4号はイからヘまであり、ヘが「その他環境省令で定める事項」として省令に委ねています。それを受けているのが規則第8条の4の2で、第1号から第9号までが並んでいます。
| 何が書いてあるか | どこにあるか |
|---|---|
| 委託先の制限(誰に委託できるか) | 法第12条第5項 |
| 政令で定める基準に従うこと | 法第12条第6項 |
| 書面によること、記載事項のイからヘ、添付書面 | 令第6条の2第4号 |
| ヘを受けた記載事項(第1号から第9号まで) | 規則第8条の4の2 |
| 添付すべき書面(許可証の写し) | 規則第8条の4第1号 |
| 契約書と添付書面の保存 | 令第6条の2第5号・規則第8条の4の3 |
条番号を正しく指せると、業者と話すときに位置が揃います。「規則第8条の4の2第4号の3項目が空欄です」と言えば、相手はどこの話か分かります。

収集運搬だけなら、要らない欄があります。
令第6条の2第4号のうち、ハは処分又は再生の場所の所在地、その方法、その施設の処理能力です。ホは、最終処分を除く処分を委託するときの、最終処分の場所の所在地、方法、処理能力です。
どちらも処分を委託するときの欄なので、運搬だけを委託する契約書には要りません。ニ(輸入された廃棄物である旨)も同じです。
要るのは、イ(委託する産業廃棄物の種類及び数量)とロ(運搬の最終目的地の所在地)、そして規則第8条の4の2第1号から第9号までです。処分側まで並んだ一覧表を見て手が止まったときは、この切り分けに戻ってください。「要らない欄」が分かることも、この契約書では収穫です。
委託しても、排出事業者の責任は消えません。
法第11条第1項は、事業者はその産業廃棄物を自ら処理しなければならないとしています。法第19条の6は、都道府県知事が支障の除去等の措置を講ずべきことを命ずることができる相手方に、その事業活動に伴い当該産業廃棄物を生じた事業者を含めています。
法第12条第7項は、委託する場合には、処理の状況に関する確認を行い、発生から最終処分が終了するまでの一連の処理が適正に行われるために必要な措置を講ずるように努めなければならないとしています。配布テンプレートの第18条が、この確認の方法と頻度を書く欄です。
建設工事なら、甲になるのは元請業者です。
法第21条の3第1項は、建設工事が数次の請負によって行われる場合について、注文者から直接建設工事を請け負つた建設業を営む者、すなわち元請業者を事業者とするとしています。施主でも下請でもなく、元請業者が甲です。解体工事に伴って出る廃棄物の扱いは、解体工事請負契約書テンプレートに整理してあります。
では、下請に運ばせている今の状態は何にあたるのでしょうか。
元請業者が排出事業者である以上、下請負人は他人です。下請に運搬させるなら、その下請が収集運搬業の許可を受けていること、そして元請業者との間で委託契約を交わしていることが要ります。許可も契約もないまま運ばせているなら、委託の基準を満たしていません。
法第21条の3には、書面による請負契約で定めるところにより下請負人が自ら運搬を行う場合の特例も置かれています。ただし対象は、環境省令で定める廃棄物に限られます。
その環境省令が、建築物等の全部又は一部を解体する工事に伴い生ずる廃棄物を対象から外しています。解体工事では、この特例は使えません。下請に運ばせるなら、その下請の許可を確かめ、元請業者から委託する形に戻ります。特例の要件は、上にあげた解体工事の記事に整理してあります。
積替え保管の欄を空けたまま押すと、何が起きるのか。ここを先に見ておきます。
委託基準に違反して委託した者には、罰則があります。法第26条は、法第12条第6項に違反して産業廃棄物の処理を他人に委託した者を、3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金に処し、またはこれを併科すると定めた規定です。法第12条第6項が委任した先が令第6条の2の委託基準なので、積替え保管の3項目が空いたまま運搬を続けることも、ここに当たりえます。
相手が許可を持っていなかった場合は、さらに重くなります。積込み側の区域の許可しか持たない業者に荷下ろし側まで運ばせれば、その区間は無許可です。法第25条は、法第12条第5項に違反して委託した者を、5年以下の拘禁刑もしくは1000万円以下の罰金に処し、またはこれを併科するとしています。
脅すための話ではありません。業者が持ってきた1枚に押す前に、この欄は空けられないと言うための根拠として使ってください。積替え保管を行う契約で第4号の3項目が空いていれば、それだけで記載事項を欠きます。
3. 配布する全22条+別紙4本の対照表|どの条がどの記載事項を受けているか
手元にある業者の契約書と、上から突き合わせてください。左の列が法定記載事項、右の列が配布テンプレートでの居場所です。
| 法定記載事項 | 根拠 | 配布テンプレート |
|---|---|---|
| 委託する産業廃棄物の種類及び数量 | 令第6条の2第4号イ | 第4条・別紙1の2 |
| 運搬の最終目的地の所在地 | 令第6条の2第4号ロ | 第6条・別紙2の1 |
| 委託契約の有効期間 | 規則第8条の4の2第1号 | 第10条 |
| 委託者が受託者に支払う料金 | 規則第8条の4の2第2号 | 第11条・別紙1の2 |
| 受託者の事業の範囲 | 規則第8条の4の2第3号 | 第3条第4項・別紙4の2 |
| 積替え又は保管を行う場所の所在地、保管できる産業廃棄物の種類、積替えのための保管上限 | 規則第8条の4の2第4号 | 第8条・第9条・別紙2の3と4 |
| 安定型産業廃棄物であるときの混合の許否等 | 規則第8条の4の2第5号 | 第9条第6項・別紙2の5 |
| 適正な処理に必要な情報(イからト) | 規則第8条の4の2第6号 | 第12条・別紙3 |
| 情報に変更があった場合の伝達方法 | 規則第8条の4の2第7号 | 第13条 |
| 受託業務終了時の報告 | 規則第8条の4の2第8号 | 第17条 |
| 解除した場合の処理されない産業廃棄物の取扱い | 規則第8条の4の2第9号 | 第21条 |
| 添付書面(許可証の写し) | 規則第8条の4第1号 | 第14条・別紙4の4 |
| 契約書及び添付書面の保存 | 令第6条の2第5号 | 第19条 |
残りの条は、法定記載事項ではないが運用で要るものです。
これに当たるのは次の条です。第1条(目的と適用の範囲)、第2条(排出事業者としての甲の責任)、第5条(排出事業場及び積込み場所)、第7条(運搬の方法及び運搬車両)、第15条(再委託の禁止)。それに第16条(産業廃棄物管理票)、第18条(処理の状況の確認)、第20条(契約内容の変更)、第22条(協議及び合意管轄)です。
別紙は4本です。
| 別紙 | 何を書くか | 対応する条 |
|---|---|---|
| 別紙1 | 排出事業場と積込み場所、産業廃棄物の種類・数量・荷姿・単価、合計予定金額 | 第4条・第5条・第11条 |
| 別紙2 | 運搬の最終目的地、経路と車両、積替え保管の明細と保管上限、混合の許否、管理票の種別 | 第6条から第9条まで・第16条 |
| 別紙3 | 廃棄物データシート。性状、変化、混合の支障、含有マーク、石綿と水銀、第一種指定化学物質、注意事項 | 第12条・第13条 |
| 別紙4 | 乙の許可、事業の範囲の照合、更新管理表、許可証の写しの添付欄 | 第3条・第14条 |
処分の場所の所在地や最終処分の欄は、置いていません。運搬だけの契約書なので、書く欄がないのが正しい形です。
4. 乙の許可は積込み側と荷下ろし側の2つ|通過するだけの区域は要らない(第3条・別紙4の1)
ここがこの契約書の芯のひとつです。許可は業者に対してではなく、区域に対して出ます。
条文のかっこ書きが、必要な許可の数を決めています。
法第14条第1項は、産業廃棄物の収集又は運搬を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならないとしています。その「区域」に、かっこ書きが付いています。運搬のみを業として行う場合にあつては、産業廃棄物の積卸しを行う区域に限る、というかっこ書きです。
運搬だけを行う乙にとって、積卸しを行う区域は2つあります。積込みを行う区域と、荷下ろしを行う区域です。この2つの知事の許可がそろって初めて、その区間を運べます。
途中で通過するだけの区域では、積卸しをしません。だから、その区域の許可は要りません。県をまたぐ運搬のたびに沿線の許可を数えていた方は、ここで数え方が変わります。
| 区域 | 乙の許可 | 契約書で確かめる場所 |
|---|---|---|
| 積込みを行う区域(排出事業場のある区域) | 要る | 別紙4の1の1段目 |
| 荷下ろしを行う区域(最終目的地のある区域) | 要る | 別紙4の1の2段目 |
| 通過するだけの区域 | 要らない | 別紙2の2に経路として記録するだけ |
| 積替えを行う区域(積替え保管を行う場合) | 要る | 別紙4の1の3段目 |
別紙4の1を2段にしてあるのは、この照合のためです。
配布テンプレートの第3条第2項は、乙が受けていなければならない許可を、積込みを行う区域を管轄する都道府県知事の許可と、荷下ろしを行う区域を管轄する都道府県知事の許可の2つであると書いています。別紙4の1は、その2つを別の段に書く表です。
段ごとに、許可をした知事等の名称、許可番号、許可の年月日、有効年月日、積替え保管の有無を書きます。許可証の写しを見ながら、そのまま写してください。
排出事業場が複数あるときは、区域ごとに数え直します。
第5条第2項は、排出事業場が複数あるときに、乙の許可を各排出事業場の所在する区域ごとに別紙4の1へ記載し、その許可証の写しを添付することとしています。工場が2つの県にあれば、積込み側の許可も2つ要ります。
建設工事のように、現場そのものが移っていく場合はどうか。
まず、排出事業場は委託契約書の法定記載事項ではありません。法定記載事項は令第6条の2第4号と規則第8条の4の2で閉じていて、そこに排出事業場は出てきません。排出事業場は、マニフェスト(産業廃棄物管理票)の側の記載事項です。別紙1の1の欄は、行政や団体が配っているモデル契約書に由来する欄です。
現場が変わるたびに契約を結び直せという要求は、法令の側からは出てきません。東京都は、建設工事の委託契約書の様式について、次のように書いています。
これらの様式は工事現場ごとに委託契約を結ぶ方法(個別契約)となっています。複数の工事を一括して契約する方法(基本契約、年間契約など)をとることも可能です。
現場ごとに1本ずつ結ぶ個別契約でも、複数の現場をまとめた基本契約・年間契約でも、どちらもとれるということです。
ただし、収集運搬だけは現場ごとに確認が残ります。現場が変われば、積込みを行う区域が変わるためです。新しい現場の区域を管轄する許可を乙が持っているかを別紙4の1で確かめてから積む。1本の基本契約にまとめたときも、この確認までは省けません。その手当てが、次の第5条第4項です。
第5条第4項は、積込みを行う場所を変更するときの手当てです。積込みを行う区域が変わるときは、その区域を管轄する許可があることを別紙4の1で確認した後でなければ、引渡しを行わないと定めてあります。現場の都合で積込み場所を動かした日に、許可の外へ出てしまうのを止める条です。
積替えを行う場所が政令市の区域にあるときは、もう1段増えます。
第8条第6項は、積替えを行う区域に係る許可について、政令が指定都市又は中核市の長の事務としていることを踏まえた条です。積替え又は保管を行う場所がその区域にあるときは、その長の許可を別紙4の1の3段目に書きます。
乙の許可には有効年月日があります。年数を暗記するのではなく、許可証に記載された有効年月日を別紙4の1と別紙4の3に書き写し、その日が来る前に差し替える運用にしてください(第14条第4項)。
5. 対象にできるのは共通する許可品目だけ|別紙4の2の照合表の使い方
2つの許可がそろっていても、まだ終わりません。許可には品目が付いています。
積込み側の許可の事業の範囲に木くずが含まれていても、荷下ろし側の許可には含まれていない。この食い違いが起こります。木くずを積むところまでは適法でも、下ろす区域では業として運搬できません。
規則第8条の4の2第3号が、事業の範囲を記載事項にしています。
規則第8条の4の2第3号は、受託者が産業廃棄物収集運搬業又は産業廃棄物処分業の許可を受けた者である場合には、その事業の範囲を委託契約書に含めることとしています。配布テンプレートでは、第3条第4項がこれを受け、中身を別紙4の2に置いています。
別紙4の2は、品目ごとに4つの欄を持つ照合表です。
| 別紙4の2の欄 | 何を書くか |
|---|---|
| 産業廃棄物の種類 | 委託しようとしている品目を、許可証の事業の範囲と同じ語で書く |
| 積込み側の許可に含まれるか | 積込み場所を管轄する許可証を見て、含まれる/含まれないを書く |
| 荷下ろし側の許可に含まれるか | 荷下ろし場所を管轄する許可証を見て、含まれる/含まれないを書く |
| 本契約の対象とするか | 両方が「含まれる」のときだけ「対象とする」 |
第3条第5項が、対象を共通する品目に限っています。
配布テンプレートの第3条第5項は、こう書いてあります。「本契約により委託することができる産業廃棄物の種類は、積込み場所を管轄する許可と荷下ろし場所を管轄する許可とに共通して含まれている品目に限る。いずれか一方の許可にのみ含まれている品目は、本契約の対象としない。」
一方にしか含まれていない品目は、別紙4の2のいちばん右の欄を「対象としない」にして、別紙1の2にも書きません。書かなければ、第4条第4項により契約の対象に含まれず、甲はその品目を乙に引き渡さないことになります。
使う順番は、右から左ではなく左から右です。
先に別紙1の2へ品目を書いてしまうと、許可の外の品目が紛れ込みます。別紙4の2で許可証を照合し、「対象とする」と決まったものだけを別紙1の2へ転記してください。この向きで使うと、許可の範囲外の品目が契約書に載りません。
💡 許可の照合表が最初から付いている収集運搬の契約書です
会員登録もメールアドレスの入力も要りません。別紙4の1は積込み側と荷下ろし側の2段、別紙4の2は品目ごとに双方の許可を照合する表になっています。ダウンロードしたら、乙に積込み側と荷下ろし側の許可証の写しを出してもらい、この2枚から埋めてください。
6. 委託する産業廃棄物の種類及び数量(イ)|予定数量でよいが算出の単位を添える(第4条・別紙1)
令第6条の2第4号イは、委託する産業廃棄物の種類及び数量を委託契約書に含めることとしています。配布テンプレートでは第4条が受け、中身は別紙1の2です。
種類は、許可証と同じ語で書きます。
別紙1の2の「産業廃棄物の種類」欄には、令が定める産業廃棄物の種類の名称を書きます。現場の呼び方ではなく、許可証の事業の範囲に並んでいる語をそのまま使ってください。語が違うと、別紙4の2の照合ができなくなります。
石綿含有産業廃棄物、水銀使用製品産業廃棄物、水銀含有ばいじん等が含まれるなら、別紙3の6にも書きます(第11章)。
数量は予定数量でよく、算出の単位を添えます。
第4条第3項は、数量を、日、週、月等の算出単位による予定数量により記載することができるとし、その場合は算出の単位を併せて記載するとしています。排出量は月によって動くので、確定値を書く必要はありません。
書き方は「月あたり◯トン」のように、単位と期間の取り方をそろえてください。別紙1の2には荷姿と単価の欄も並んでいるので、1行で種類・数量・荷姿・安定型かどうか・単価まで埋まります。
| 別紙1の2の欄 | 書き方 |
|---|---|
| 産業廃棄物の種類 | 許可証の事業の範囲と同じ語 |
| 数量及び算出の単位 | 予定数量でよい。算出の単位を必ず添える |
| 荷姿 | 容器、袋、バラ積みなど |
| 安定型産業廃棄物に当たるか | 当たる/当たらない。積替え保管を行うときに別紙2の5へつながる |
| 運搬の単価 | 数量の単位当たりの額。規則第8条の4の2第2号の料金に当たる |
書いていない種類は、引き渡せません。
第4条第4項は、別紙1の2に記載のない種類の産業廃棄物は本契約の対象に含まれず、甲はこれを乙に引き渡さないとしています。第4条第5項は、引渡しの際に、種類及び数量が別紙1の2の記載及び管理票の記載と一致するかを乙が確認し、一致しないときは引渡しを受けずに直ちに甲へ連絡する、という運用です。
現場で「ついでにこれも」と積ませたくなったときに効く条です。品目を足すときは、別紙4の2で両方の許可を確かめ、第20条により書面で変更してから積みます。
排出事業場と積込み場所は、別紙1の1です。
第5条は、排出する事業場の名称と所在地、積込みを行う場所、連絡先を別紙1の1に書かせます。ここが、第4章で見た積込み側の許可の区域を決める欄です。事業場が複数あるときは、事業場ごとに行を分けます。
なお、配布テンプレートは特別管理産業廃棄物の運搬を対象にしていません(第1条第7項)。特別管理産業廃棄物を委託するときは、この契約書を使わないでください。
7. 運搬の最終目的地の所在地(ロ)|処分の委託契約書と一致させる欄(第6条・別紙2の1)
令第6条の2第4号ロは、産業廃棄物の運搬を委託するときは、運搬の最終目的地の所在地を委託契約書に含めることとしています。収集運搬の契約書に固有の欄です。
配布テンプレートでは第6条が受け、中身は別紙2の1です。名称、所在地、連絡先、そして処分又は再生を受託する者の氏名又は商号を書きます。
書いた場所以外へは運べません。
第6条第3項は、乙が本産業廃棄物を別紙2の1に記載した最終目的地以外の場所へ運搬してはならないとしています。第6条第4項は、最終目的地を変更するときは第20条により書面で合意し、その前に変更後の場所へ運搬してはならないとしています。
処分先が満杯で別の施設に回す。この判断を現場で先にやってしまうと、契約書の記載と実際の運搬先が食い違います。書面の合意が先です。
処分の委託契約書と、必ず一致させます。
第6条第5項は、運搬の最終目的地の所在地が、甲が処分又は再生を委託する産業廃棄物処分業者の事業場の所在地と一致するとしたうえで、甲が処分の委託契約書の記載と照合するとしています。
運搬の契約と処分の契約は別々に結びますが、間の1行だけは共通です。片方だけを直したときに壊れるので、変更のときは2本を並べて直してください。
第6条第6項は、荷下ろしを行う区域を管轄する許可がないときは、最終目的地を別紙2の1に記載しないとしています。第4章の照合の結論が、そのままこの欄に効きます。
経路は、許可の要否を決める欄ではありません。
別紙2の2には、運搬の方法、経路、車両の種類と台数、頻度を書きます。ここは運搬の実態を記録する欄で、通過するだけの区域の許可を判定するための欄ではありません(第4章)。
運搬車については、第7条が、車体の両側面への表示と、許可証の写しその他法令に定める書面の備付けを乙の義務にしています。甲は、積込みを行う場所で、その表示と備付けを確認することができます(第7条第5項)。
収集運搬と処分を1本にまとめるときは、処分側の欄が全部要ります。
運搬と処分の両方の許可を持つ業者に一括して委託するなら、1本の契約書にもできます。ただしその場合は、令第6条の2第4号のハとホ、つまり処分又は再生の場所の所在地・方法・処理能力と、最終処分の場所の所在地・方法・処理能力が必要です。書式は産業廃棄物処理委託契約書テンプレートを使ってください。
8. 積替え又は保管を行うか|「行う」を選ぶと記載事項が3つ増える(第8条)
2つめの芯です。積替え又は保管を行うかどうかで、契約書の中身が変わります。
配布テンプレートの第8条第1項は、チェックボックスで選ばせます。「行わない」と「行う」の2択です。ここを選ばないまま締結すると、必要な記載事項が空欄のまま残ります。
「行う」を選ぶと、記載事項が3つ増えます。
規則第8条の4の2第4号は、産業廃棄物の運搬に係る委託契約で、受託者が積替え又は保管を行う場合には、次の3つを委託契約書に含めることとしています。
| 増える記載事項 | 書く場所 |
|---|---|
| 積替え又は保管を行う場所の所在地 | 別紙2の3 |
| 当該場所において保管できる産業廃棄物の種類 | 別紙2の3 |
| 当該場所に係る積替えのための保管上限 | 別紙2の3(算出は別紙2の4) |
さらに規則第8条の4の2第5号は、その委託契約に係る産業廃棄物が安定型産業廃棄物であるときに、積替え又は保管を行う場所において他の廃棄物と混合することの許否等に関する事項を求めています。配布テンプレートでは、第9条第6項が受け、別紙2の5で混合の許否を選びます。
「行わない」を選んだときは、置くこと自体ができません。
第8条第3項は、「行わない」を選んだ場合に、別紙2の3と別紙2の4の記載を要しないとしたうえで、乙が運搬の過程において本産業廃棄物を自らの事業場その他の場所に置いてはならないとしています。
第8条第2項は、その根拠にあたる整理です。産業廃棄物処理基準を定める令第6条第1項第1号は、保管を、積替えを行う場合を除き行つてはならないとする基準の例によることとしています。「いったん自社のヤードに寄せてから運ぶ」は、積替え保管の許可と契約書の記載があって初めてできます。

安定型かどうかは、品目名だけでは決まりません。
別紙2の5の注記は、安定型産業廃棄物を、令が掲げる廃プラスチック類、ゴムくず、金属くず、ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず、がれき類と、これらに準ずるものとして環境大臣が指定するものとしています。
各号にはかっこ書きによる除外があります。廃石膏ボードは、ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くずから除かれました。「がれき類だから安定型だ」と決めて混合を認める欄を埋めると、石膏ボードが混じった瞬間に前提が崩れます。別紙1の2の「安定型産業廃棄物に当たるか」の欄で、品目ごとに判断してください。
種類の欄には、それでも「ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず」と書きます。
安定型から除かれることと、産業廃棄物の種類としてどこに属するかは、別の話です。安定型から外れるのは、安定型最終処分場に持ち込めるかどうかという処分先の話です。種類の名前が変わるわけではありません。
別紙1の2は、2つの欄を並べて埋めてください。種類の欄は「ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず」、安定型産業廃棄物に当たるかの欄は「当たらない」。この形になります。
業者の定型書式は「行わない」で出てくることがあります。
積替え保管を行うのに、書式は「行わない」のまま。この組み合わせが、いちばん危ない状態です。運搬の途中で自社の施設に寄るのかどうかは、契約の前に乙へ確かめる項目だと考えてください。行うなら、別紙2の3から別紙2の5までと、別紙4の1の3段目が埋まります。
第8条第5項は、積替え又は保管を行う場所を新たに設け、又は変更するときは第20条によることとし、別紙2の3に記載のない場所で積替え又は保管を行ってはならないとしています。
9. 積替えのための保管上限は1日当たりの平均的な搬出量に7を乗じた数量(第9条・別紙2の4)
「積替えのための保管上限」は、業者の裁量で決める数量ではありません。計算の式が、条文に書いてあります。
令第6条第1項第1号は、産業廃棄物の保管を行う場合に、保管する産業廃棄物の数量が、環境省令で定める場合を除き、当該保管の場所における1日当たりの平均的な搬出量に7を乗じて得られる数量を超えないようにすることとしています。規則は、この数量を積替えのための保管上限と呼んでいます。
配布テンプレートでは、第9条第2項がこの基準を引き、別紙2の4を計算欄にしてあります。
| 別紙2の4の行 | 書くもの |
|---|---|
| 当該保管の場所における1日当たりの平均的な搬出量 | 数量と単位 |
| これに乗ずる数 | 七(固定) |
| 積替えのための保管上限 | 算出した数量と単位。別紙2の3にも同じ数量を書く |
表の形にしてあるのは、業者から示された数量を検算できるようにするためです。示された保管上限が、1日当たりの平均的な搬出量と釣り合っているか。計算が合わないときは、締結の前に乙へ確認してください。算出した数量が乙の許可証の記載と異なるときも同じです。
保管上限を書いても、期間の縛りは別にあります。
第9条第4項は、乙が積替え又は保管を行う場所で保管する数量を保管上限を超えないようにすることを、第9条第5項は、本契約の有効期間内に確実に運搬を完了することができる範囲で保管を行うことを定めています。数量の上限と、期間の上限の両方が掛かります。
第9条第8項は、囲い及び掲示板の設置その他法令に定める措置を乙の義務にしています。積替え保管の現場は、契約書の欄だけでなく、場所の基準の側からも縛られています。
有価物の抜き取りは、契約書で決めます。
第9条第7項は、積替え又は保管を行う場所における選別を「行わない」「行う」から選ばせます。「行う」を選んだときは、選別により有価物を拾集したときにその拾集量を管理票に記載することになります。
抜き取りを黙認したまま量が合わなくなると、後から追えません。選別をするのかしないのかを、締結のときに決めてください。
第9条第9項は、乙が積替え又は保管を行う場所を経由して運搬せざるを得なくなったときに、あらかじめ甲へ申し出る、という条です。予定になかった立ち寄りが起きたときの入口を、契約書の側に作ってあります。
💡 積替え保管の3項目と保管上限の計算欄が付いた契約書です
会員登録もメールアドレスの入力も要りません。第8条第1項で積替え保管の有無を選び、「行う」なら別紙2の3に所在地・保管できる種類・保管上限、別紙2の4に計算、別紙2の5に安定型の混合の許否を書きます。「行わない」なら、その2枚は「該当なし」で閉じます。
10. 有効期間・料金・事業の範囲|規則第8条の4の2第1号から第3号まで(第10条・第11条)
ここからは、規則第8条の4の2の号を順に見ていきます。第1号から第3号までは、契約書の骨組みです。
第1号は、委託契約の有効期間です。
配布テンプレートの第10条第2項が始期と終期を書く欄、第10条第3項が更新の条件です。更新しないときの申出の期限と、更新後の期間を決めます。ここを空欄のまま締結すると、自動更新の条項が動かせません。
第10条第4項は、許可と期間の食い違いへの手当てです。乙の許可の有効年月日が契約の有効期間の満了の日より前に到来するときは、甲は、更新後の許可証の写しの提出を受けるまで、本産業廃棄物を引き渡さないことができます。契約が生きていても、許可が切れていれば運べません。
第10条第5項は、契約が終わった後も第16条(管理票)、第19条(保存)、第21条(解除後の取扱い)が効き続けることを定めています。
第2号は、委託者が受託者に支払う料金です。
第11条第2項は、料金を別紙1の2の単価によるとし、単価を産業廃棄物の種類ごとに、数量の単位当たりの額として定めるとしています。数量が予定であっても、単価は決められます。
第11条第6項は、この料金に処分又は再生に係る料金を含まないことを確認する項です。運搬だけの契約なので、処分の代金は処分の契約の側で決めます。
第11条第7項は、甲が、適正な運搬に要する費用に照らして著しく低い料金を定めない、という定めです。措置命令が排出事業者にも及ぶ建て付け(法第19条の6)を踏まえた項で、料金の欄は、値切るためではなく、適正な対価を記録するための欄です。
支払の時期と方法は第11条第4項です。締切日、支払日、支払方法、振込手数料の負担者を埋めます。
第3号は、受託者の事業の範囲です。
第3条第4項が受け、別紙4の2で照合します。使い方は第5章のとおりで、両方の許可に共通して含まれている品目だけを「対象とする」にします。
料金や品目を変えるときは、第20条により書面で合意します。第20条第2項が挙げるのは、委託する産業廃棄物の種類と数量、排出事業場と積込みを行う場所、運搬の最終目的地の所在地、積替え保管の3項目、乙の事業の範囲、料金です。これらの変更は、変更後の記載により運搬を行う前に済ませます。
11. 廃棄物データシートは規則第8条の4の2第6号のイからトまで|石綿と水銀の欄(第12条・別紙3)
規則第8条の4の2第6号は、委託者の有する、委託した産業廃棄物の適正な処理のために必要な情報を委託契約書に含めることとしています。これが、いわゆる廃棄物データシート(WDS)の根拠です。
第6号は、イからトまであります。
号の数だけを見て「第6号」で止まると、中の枝を落とします。イからトまでの7つが、そのまま別紙3の章立てになっています。
| 枝 | 内容 | 別紙3 |
|---|---|---|
| イ | 性状及び荷姿に関する事項 | 別紙3の2 |
| ロ | 通常の保管状況の下での腐敗、揮発等の性状の変化に関する事項 | 別紙3の3 |
| ハ | 他の廃棄物との混合等により生ずる支障に関する事項 | 別紙3の4 |
| ニ | 日本産業規格C0950号に規定する含有マークが付されたものである場合の表示に関する事項 | 別紙3の5 |
| ホ | 石綿含有産業廃棄物、水銀使用製品産業廃棄物又は水銀含有ばいじん等が含まれる場合は、その旨 | 別紙3の6 |
| ヘ | 第一種指定化学物質が含まれ、又は付着している場合のその旨と名称、量又は割合 | 別紙3の7 |
| ト | その他当該産業廃棄物を取り扱う際に注意すべき事項 | 別紙3の8 |
ホは、忘れるとそのまま抜ける欄です。
石綿含有産業廃棄物、水銀使用製品産業廃棄物、水銀含有ばいじん等が含まれるなら、その旨を書きます。別紙3の6は、この3つを「含まれる/含まれない」で1行ずつ埋める形にしてあります。「含まれない」と書くことも記載です。空欄のままにしないでください。
ニの含有マークの対象は、廃パーソナルコンピュータ、廃ユニット形エアコンディショナー、廃テレビジョン受信機、廃電子レンジ、廃衣類乾燥機、廃電気冷蔵庫、廃電気洗濯機です(第12条第3項)。事務所の入れ替えで出る機器が、ここに当たります。
データシートを作るのは、乙ではなく甲です。
第12条第2項は、甲が本契約の締結の時までに別紙3を作成し、乙に交付するとしています。情報を持っているのは排出した側なので、書くのも甲です。
第12条第4項は、別紙3の記載が事実と異なることにより乙に生じた損害を甲が賠償するとしています。配布テンプレートの第12条第5項は、乙が、別紙3の記載により適正に運搬できないと認めるときは、引渡しを受けず直ちに甲へ通知するとしています。紙の上で先に止める仕組みです。
別紙3は、委託する産業廃棄物の種類ごとに作ります。種類が3つあれば3枚です。形状、色、臭気、含水の状況、引火又は発火のおそれ、荷姿、一の荷の大きさ又は重さまで欄があるので、現場を見て埋めてください。
12. 情報の変更・終了時の報告・解除したときの未処理|規則第8条の4の2第7号から第9号まで
第7号から第9号までは、締結の後に効く3つです。契約書を作る段階では手が止まりやすく、事故が起きてから効いてくる欄です。
第7号は、情報に変更があった場合の伝達方法です。
規則第8条の4の2第7号は、委託契約の有効期間中に第6号の情報に変更があった場合の、当該情報の伝達方法に関する事項を求めています。配布テンプレートの第13条第2項が、その方法を書く欄です。
第13条第3項は、伝達を、変更後の別紙3を作成して乙に交付する方法によるとしています。第13条第4項は、変更を伝達するまでの間、甲が本産業廃棄物を引き渡さないとしています。材料や工程が変わって性状が変わったときに、先に紙を直してから積む、という順番です。
第13条第5項により、変更前の別紙3も保存の対象です。別紙3の9に変更の記録の表があるので、変更年月日、変更した事項、伝達の方法、受領した乙の担当者を残してください。
第8号は、受託業務終了時の報告です。
規則第8条の4の2第8号は、受託業務終了時の受託者の委託者への報告に関する事項を求めています。第17条第2項は、管理票の写しの送付をもって受託業務終了の報告とすると定めています。
第17条第3項は、甲が求めたときの運搬の実績の報告、第17条第4項は、運搬の過程で事故が生じたときに、直ちに甲へ通知し、状況と講じた措置を書面で報告することを定めています。事故の連絡先と方法を、締結のときに決めておいてください。
第9号は、解除したときの未処理の産業廃棄物の取扱いです。
規則第8条の4の2第9号は、委託契約を解除した場合の、処理されない産業廃棄物の取扱いに関する事項を求めています。契約が切れた日に、乙の手元に運び終えていない廃棄物が残る場面の取り決めです。
第21条第3項は、次の4つを定めています。
- 乙は、当該産業廃棄物の所在及び数量を直ちに甲に通知する
- 乙は、甲の指示により、別紙2の1の最終目的地に運搬し、又は甲が指定する場所に返還する
- その運搬又は返還に要する費用は、解除の原因を生じさせた者が負担する
- 乙は、運搬し、又は返還するまでの間、法令に定める基準に従い保管する
第21条第1項の解除事由には、乙の許可が取り消され、又は効力を失ったとき、許可の有効年月日が到来して更新後の許可証の写しの提出がないとき、別紙4の記載が事実と異なることが判明したときが並んでいます。別紙4が、解除の引き金にもなっています。
第21条第4項は、解除した場合においても、甲が法第11条第1項の事業者としての責任を免れないことを確認する項です。
なお、第15条は乙による再委託を禁じています。法第14条第16項も、産業廃棄物収集運搬業者がその業務を他人に委託することを原則として禁じた規定です。乙から再委託の承諾を求められたときに甲がどうするかは、再委託契約書テンプレートも参考になります。ただし、承諾を取れば出せる一般の再委託とは、原則が逆です。
13. 許可証の写しの添付と、契約の終了の日から5年の保存(第14条・第19条)
令第6条の2第4号は、委託契約書に環境省令で定める書面が添付されていることを求めています。その書面の中身を定めているのが規則第8条の4第1号で、許可証の写しその他、受託者が他人の産業廃棄物の運搬を業として行うことができる者であって、委託しようとする運搬がその事業の範囲に含まれることを証する書面です。
写しは積込み側と荷下ろし側の両方がそろって、はじめて添付が完成します。
配布テンプレートの第14条第2項は、乙が締結の時までに、積込み場所を管轄する許可と荷下ろし場所を管轄する許可のそれぞれについて許可証の写しを甲に提出し、甲がこれを別紙4の4に添付する、としています。片方だけでは足りません。
第14条第3項は、甲が写しで確かめる4点を挙げています。
| 確かめること | 見る場所 |
|---|---|
| 許可をした都道府県知事又は指定都市の長等が、積込み場所又は荷下ろし場所を管轄する者であること | 許可証の冒頭と別紙4の1 |
| 事業の範囲に、別紙1の2に記載した産業廃棄物の種類が含まれていること | 許可証の事業の範囲と別紙4の2 |
| 積替え又は保管を行うときは、その旨が事業の範囲に含まれていること | 許可証の事業の範囲と別紙2の3 |
| 許可の有効年月日が到来していないこと | 許可証に記載された有効年月日 |
第14条第6項は、許可証の写しの提出がないときに、甲が本産業廃棄物を引き渡さないとしています。添付は、事務手続ではなく引渡しの条件です。
更新のたびに差し替え、記録を残します。
第14条第4項は、許可が更新され、又は内容が変更されたときに、乙が遅滞なく新たな許可証の写しを提出し、甲が別紙4の4の写しを差し替え、その年月日を別紙4の3に記録するとしています。別紙4の3は、区分ごとに提出を受けた年月日、許可番号、有効年月日、差替えの年月日、確認した者を書く表です。
第14条第5項により、差替えの後も、差替え前の写しは保存します。捨てないでください。

保存は、契約の終了の日から5年です。
令第6条の2第5号は、委託契約書及び添付書面を、その契約の終了の日から環境省令で定める期間保存することとしています。その期間を定めているのが規則第8条の4の3で、5年です。
第19条第2項は、甲が、本契約書、別紙1から別紙4まで、添付した許可証の写しを、契約の終了の日から5年保存するとしています。第19条第4項により、乙も同じ起算点から5年保存します。
起算点を間違えないでください。
第19条第3項は、起算点が締結の日ではなく契約の終了の日であることを明記しています。第10条第3項により自動更新している契約は、最後の有効期間の満了の日から起算します。更新を重ねているあいだは、5年のカウントは始まりません。
紙で運用すると、契約書と許可証の写しに加えて、差替え前の写しと変更前の別紙3まで積み上がります。保存の起算点が動く書類なので、どこまでが1本の契約かが分かる形で束ねてください。
14. マニフェストは契約書とは別の制度|交付は引渡しと同時(第16条)
委託契約書と産業廃棄物管理票(マニフェスト)は、別の制度です。契約書は締結のときに1本作る書面、管理票は引渡しのたびに出す伝票です。どちらかがあれば他方が要らない、という関係ではありません。
| 委託契約書 | 管理票 | |
|---|---|---|
| いつ | 締結のとき(運搬を始める前) | 引渡しのたび |
| 何本 | 委託の相手ごとに1本 | 引渡しごと |
| 根拠 | 令第6条の2第4号・規則第8条の4の2 | 法第12条の3第1項 |
| 保存 | 契約の終了の日から5年 | 法令に定める期間 |
交付は、引渡しと同時です。
配布テンプレートの第16条第1項は、法第12条の3第1項を引いています。委託に係る産業廃棄物の引渡しと同時に、運搬を受託した者に対して管理票を交付しなければならない、という項です。第16条第2項は、甲が引渡しと同時に交付し、乙が管理票の交付を受けずに引渡しを受けてはならないとしています。
第16条第3項は、乙が最終目的地に搬入したときに、管理票に必要な事項を記載して写しを甲に送付することを定めています。送付は法令に定める期間内に行います。期間の日数は、法令の定めを確認してください。
第16条第4項が、乙が管理票に記載する事項です。氏名又は名称、運搬を担当した者の氏名、運搬を終了した年月日、積替え又は保管の場所で拾集を行った場合の拾集量。最後の1つが、第9章の選別と直結します。
返ってこないときは、甲が動きます。
第16条第5項は、管理票の写しの送付を受けないとき、必要な事項が記載されていない写しや虚偽の記載のある写しの送付を受けたときに、甲が速やかに運搬の状況を把握し、法令に定める措置を講ずるとしています。これは乙の義務ではなく、甲の義務です。
第16条第7項は、電子情報処理組織を使用する場合の欄です。使うなら、別紙2の6の「電子情報処理組織を使用する」にチェックを入れます。取扱いは法令の定めによります。
契約書の第16条が整っていても、引渡しの日に伝票を出していなければ意味がありません。逆に、伝票を出していても契約書の記載事項が欠けていれば、契約書の側の問題は残ります。2つは並行して運用する制度だと考えてください。
15. 印紙税|合計予定金額を書くかどうかで所属する号が変わる(別紙1の3)
産業廃棄物収集運搬委託契約書は、課税文書です。不課税ではありません。どの号に所属するかが、契約書の書き方で変わります。
分かれ目は、契約金額を書くかどうかです。
書いた金額だけが契約金額ではありません。通則4ホは、文書に記載されている単価及び数量その他により契約金額等の計算をすることができるときに、その計算により算出した金額を記載金額とすることとしています。計算できる形になっていれば、記載金額のある文書です。
| 契約書の作り方 | 所属する号 |
|---|---|
| 単価だけを定め、合計予定金額も書かず、かつ単価と数量から契約金額を計算することもできない | 第7号文書(継続的取引の基本となる契約書)として扱われる |
| 合計予定金額を書く、または単価と数量から契約金額を計算できる | 第1号の4文書(運送に関する契約書)として階級課税になる |
印紙税法別表第一の課税物件表の適用に関する通則3のイは、第1号又は第2号に掲げる文書と第3号から第17号までに掲げる文書とに該当する文書を、第1号又は第2号に掲げる文書としています。そのただし書は、第1号又は第2号に掲げる文書で契約金額の記載のないものと第7号に掲げる文書とに該当する文書を、同号に掲げる文書としています。
別紙1の2は、産業廃棄物の種類ごとに数量と単価の両方を書く作りです。合計予定金額の欄を空けても、そこから契約金額を計算できるなら、記載金額のある文書になります。単価と予定数量が並んでいれば、計算できる形になっていないかを確かめてください。
「収集運搬は第1号の4」は、当てはめです。
運送に関する契約書が第1号の4文書であることは、印紙税法の側で決まっています。ただし、国税庁が産業廃棄物収集運搬委託契約書を名指しして第1号の4文書だと示した資料は、質疑応答事例・文書回答事例・タックスアンサーを通じて確認できませんでした。
基本通達が定める「運送」の意味、すなわち委託により物品又は人を所定の場所へ運ぶこと、という定義に当てはめた結果として第1号の4文書と整理されています。「国税庁がそう言っている」とは書けません。当てはめであることを分かったうえで扱ってください。
税額は、この記事には書きません。
号が決まっても、階級課税なら金額の帯で税額が変わります。税額は国税庁の印紙税額一覧表で確認し、所属と税額の最終的な判定は、所轄の税務署または税理士にご確認ください。配布テンプレートにも、税額は書いていません。
別紙1の3が、この判断の欄です。
別紙1の3は、契約期間中の合計予定金額を書くか、「記載しない」とするかを選ぶ表です。自治体のモデル契約書には合計予定金額を書かせるものがあり、その様式をそのまま使えば記載金額のある文書になります。どちらで作るかを、締結の前に決めてください。
第7号文書と第1号の4文書の関係そのものは、運送委託基本契約書テンプレートにも整理してあります。
なお、印紙税の課税対象は課税物件表の物件名欄に掲げられている文書であり、電磁的記録は文書に含まれません。第19条第5項で電磁的記録を選んで作成するときは、収入印紙を貼り付けることを要しません(第16章)。
💡 合計予定金額を書くか選べる収集運搬の契約書です
会員登録もメールアドレスの入力も要りません。別紙1の2に種類ごとの単価、別紙1の3に合計予定金額を書くか書かないかの欄を置いてあります。ダウンロードしたら、別紙1の3をどちらにするかを先に決めてから、単価の欄を埋めてください。
16. 紙のままで足りる場合と、電子で交わす場合|ダウンロード後の使い方手順
条文の入口には「書面により行い」と書いてあります。一方で、電磁的記録による作成と保存を認める省令の別表にも、この条が掲げられています。両方を見てから決める場面です。
紙のままで足りる場面もあります。
委託先がひとつで、更新も年に一度、許可証の写しもその場でファイルに綴じている。この運用なら、紙のままでも回ります。相手が電子での締結を受けられない場合も、無理に変える話ではありません。
紙で作るときは、第19条第5項の「書面による」にチェックを入れ、印紙の扱いを第15章で決めた所属に合わせてください。

電子で交わすときは、2つの条文を並べて確かめます。
1つめは、令第6条の2第4号です。委託契約は書面により行い、と書いてあります。
2つめは、環境省の所管する法令に係る民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律施行規則です。第19条第7項が書いているとおり、この省令は、別表第二(作成)と別表第一(保存)に令第6条の2第4号を掲げています。別表第一には第5号も掲げられているので、保存も電磁的記録でできます。
配布テンプレートの第19条第5項は、作成及び保存の方法を「書面による」「電磁的記録による」から選ぶ形にしてあります。第19条第6項は、電磁的記録を選んだときに、必要に応じて出力し、直ちに整然とした形式及び明瞭な状態で表示し、書面を作成できるようにしておく、という要件です。
ただし、運用は自治体の窓口が見ます。
条文と省令の別表が上のとおりでも、立入検査や指導で実際に何を求められるかは、所管の自治体の運用によります。電子で交わすと決める前に、排出事業場を所管する都道府県または市の担当窓口に確認してください。この記事は、確認すべき2つの条文の在りかを示すところまでです。
第19条第8項は、別表第一が令の運搬車への備付書面の規定も掲げていることに触れています。第7条第4項により運搬車に備え付ける書面についても、電磁的記録による保存ができます。
ダウンロードしたテンプレートの使い方手順
ステップ1:乙から許可証の写しを出してもらう
積込み場所を管轄する許可と、荷下ろし場所を管轄する許可の両方です。届いたら、別紙4の1の1段目と2段目に、知事等の名称、許可番号、許可の年月日、有効年月日、積替え保管の有無を写します。
ステップ2:別紙4の2で品目を照合する
委託したい品目を1行ずつ書き、積込み側と荷下ろし側のそれぞれについて「含まれる/含まれない」を埋めます。両方が「含まれる」の行だけが、本契約の対象です(第5章)。
ステップ3:第8条第1項で積替え保管の有無を選ぶ
乙に確かめてから選びます。「行う」なら、別紙2の3に所在地・保管できる種類・保管上限、別紙2の4に計算、別紙2の5に安定型の混合の許否を記入。「行わない」なら、その2枚は「該当なし」で閉じます。
ステップ4:別紙1と別紙2の1を埋める
別紙1の1に排出事業場と積込み場所、別紙1の2にステップ2で残った品目と数量・荷姿・単価、別紙2の1に運搬の最終目的地。最終目的地の所在地は、処分の委託契約書と突き合わせてください(第7章)。
ステップ5:別紙3を甲が作り、空欄を埋めて締結する
別紙3は種類ごとに作ります。あとは、有効期間と更新の条件(第10条)、支払(第11条第4項)、情報の変更の伝達方法(第13条第2項)、確認の頻度(第18条第4項)を埋めれば、空欄は残りません。締結したら、契約の終了の日から5年の保存に入ります(第13章)。
17. よくある質問(FAQ)
Q1. 業者が持ってきた契約書に、そのまま押してよいですか?
A. 押す前に3つだけ確かめてください。1つめは、乙の許可が積込み側と荷下ろし側の両方そろっているか(第4章)。2つめは、委託する品目が両方の許可に共通して含まれているか(第5章)。3つめは、積替え保管を行うのかどうかと、行うなら3項目が埋まっているか(第8章)です。
この3つは、業者の定型書式では埋まっていないことがあります。押した後に直すより、別紙4の1と別紙4の2を渡して先に埋めてもらうほうが早いです。
Q2. 県をまたいで運びます。通過する県の許可も要りますか?
A. 要りません。法第14条第1項は、収集又は運搬を業として行おうとする者に、当該業を行おうとする区域を管轄する都道府県知事の許可を求めていますが、かっこ書きで、運搬のみを業として行う場合の区域を産業廃棄物の積卸しを行う区域に限っています。
積卸しをするのは、積込みの区域と荷下ろしの区域です。その2つの許可を別紙4の1に書き、それぞれの許可証の写しを別紙4の4に添付してください。通過する区域は、別紙2の2に経路として記録するだけです。
Q3. 積替え保管をするかどうかは、誰が決めるのですか?
A. 実際に行うかどうかは乙の運用と許可によりますが、契約書で許否を決めるのは甲と乙の合意です。第8条第1項で「行わない」を選べば、乙は運搬の過程で本産業廃棄物を自らの事業場その他の場所に置けません。
「行う」を選ぶなら、乙の許可の事業の範囲に積替え保管が含まれていること(第14条第3項)と、別紙2の3の3項目が埋まっていることを確かめてください。保管上限は、令第6条第1項第1号により、1日当たりの平均的な搬出量に7を乗じて得られる数量です(第9章)。
Q4. 収集運搬と処分を、1本の契約書にまとめられますか?
A. 運搬と処分の両方の許可を持つ業者に委託するなら、まとめられます。ただしその場合は、令第6条の2第4号のハとホ、つまり処分又は再生の場所の所在地・方法・処理能力と、最終処分の場所の所在地・方法・処理能力も要ります。
配布テンプレートには処分側の欄がないので、一括で委託するときは産業廃棄物処理委託契約書テンプレートを使ってください。処分だけを別の業者に委託するときは、産業廃棄物処分委託契約書テンプレートです。
Q5. 排出事業者と収集運搬業者と処分業者の三者で、1本にできますか?
A. 配布テンプレートは二者間の契約書です。運搬は運搬の業者と、処分は処分の業者と、それぞれ直接に契約する形にしてあります(第1条第2項)。三者を1つの契約書に載せられるかどうかは、所管の自治体に確認してください。
自治体で書きぶりが割れており、群馬県は三者契約を認めず、川崎市はそれぞれ契約書を交わす必要があるとしています。詳しくは産業廃棄物処理委託契約書テンプレートの第4章にまとめました。書式そのものの作りは、三者間業務委託契約書テンプレートに整理してあります。
Q6. 電子契約で締結してよいですか?
A. 令第6条の2第4号は「書面により行い」と書いています。一方で、環境省の所管する法令に係る民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律施行規則は、別表第二(作成)と別表第一(保存)に令第6条の2第4号を掲げています。
この2つを並べて、所管の自治体に確認してください。この記事で断定はしません。電磁的記録で作成するときは、第19条第5項と第19条第6項の要件に沿って運用します。
Q7. 保存は何年ですか。いつから数えますか?
A. 5年です。令第6条の2第5号が保存を求め、規則第8条の4の3がその期間を5年としています。起算点は締結の日ではなく、契約の終了の日です(第19条第3項)。
自動更新している契約は、最後の有効期間の満了の日から数えます。差し替えた古い許可証の写しと、変更前の別紙3も、同じように保存してください(第14条第5項・第13条第5項)。
Q8. 印紙はいくら貼りますか?
A. 税額は、この記事にも配布テンプレートにも書いていません。号が契約書の書き方で変わるためです。合計予定金額を書かず、単価と数量から契約金額を計算することもできなければ第7号文書、合計予定金額を書くか計算できるなら第1号の4文書です(第15章)。
国税庁の印紙税額一覧表で確認し、判定は所轄の税務署または税理士にご確認ください。電磁的記録として作成するなら、収入印紙を貼り付けることを要しません。
18. まとめ:許可を照合してから、契約書を取り交わす
運搬を頼む日が決まっているなら、順に確かめてください。別紙4の1と別紙4の2が埋まった契約書があれば、許可の話も積替え保管の話も、条と別紙を指して進められます。
- 法定記載事項は法第12条第5項ではない。法第12条第6項が政令に委ね、令第6条の2第4号と規則第8条の4の2が定めている
- 収集運搬だけなら、処分の場所(ハ)と最終処分(ホ)の欄は要らない。要るのはイとロ、そして規則第8条の4の2第1号から第9号まで
- 乙の許可は積込み側と荷下ろし側の2つ。通過するだけの区域は要らない(法第14条第1項のかっこ書き)
- 本契約の対象にできるのは、両方の許可に共通して含まれている品目だけ。別紙4の2で照合してから別紙1の2へ転記する
- 積替え保管は第8条第1項で選ぶ。「行う」なら所在地・保管できる種類・保管上限の3項目が記載事項に加わる
- 保管上限は、令第6条第1項第1号により、1日当たりの平均的な搬出量に7を乗じた数量。別紙2の4で計算し、乙の許可証の記載と突き合わせる
- 安定型産業廃棄物が含まれ、かつ積替え保管を行うなら、混合の許否を別紙2の5で決める
- 廃棄物データシート(別紙3)は甲が作る。石綿含有産業廃棄物と水銀の3つの欄は「含まれない」も記載する
- 許可証の写しは積込み側と荷下ろし側の両方を添付し、更新のたびに差し替えて別紙4の3に記録する
- 契約書と添付書面は、契約の終了の日から5年保存する(令第6条の2第5号・規則第8条の4の3)。起算点は締結の日ではない
- 管理票は契約書とは別の制度。引渡しと同時に交付し、写しは法令に定める期間内に送付を受ける
- 印紙税は、合計予定金額を書くかどうかで所属する号が変わる。税額と最終判定は所轄の税務署または税理士へ
先に1本を締結しておけば、現場で「今日はこれも積んでいいか」と聞かれたときに、別紙1の2と別紙4の2を開いてその場で答えられます。別紙は、運搬を始める日ではなく、締結の前に埋めてください。
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本記事で解説した産業廃棄物収集運搬委託契約書テンプレート(全22条+別紙4本)を、Word形式で配布しています。
✅ 会員登録不要・メールアドレス入力不要 — ダウンロードしてそのまま編集できます
✅ 法定記載事項を条文の順に並べた全22条 — 令第6条の2第4号のイとロ、規則第8条の4の2第1号から第9号までが、どの条に入っているかを第3章の対照表で確認できます
✅ 別紙4の1が積込み側と荷下ろし側の2段 — 積替えを行う区域の許可を書く3段目もあります
✅ 別紙4の2 事業の範囲の照合表 — 品目ごとに双方の許可を確かめ、共通するものだけを対象にできます
✅ 別紙4の3 許可証の写しの更新管理表 — 有効年月日と差替えの年月日を記録できます
✅ 第8条第1項で積替え保管の有無を選ぶ形 — 「行う」を選んだときだけ、別紙2の3から別紙2の5までを書きます
✅ 別紙2の4 積替えのための保管上限の算出欄 — 1日当たりの平均的な搬出量に7を乗じる計算が、そのまま表になっています
✅ 別紙3 廃棄物データシート — 性状、変化、混合の支障、含有マーク、石綿と水銀、第一種指定化学物質、注意事項まで、規則第8条の4の2第6号のイからトまでに対応しています
✅ 別紙1の3 合計予定金額の欄 — 書くか書かないかを選べるので、印紙税の所属を決めてから締結できます
✅ 第19条で書面と電磁的記録を選べます — 保存の起算点(契約の終了の日)と5年も条文にしてあります
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✅ 立会人型(事業者署名型) — 相手に電子証明書を用意してもらう必要がありません
契約の終了の日から5年の保存が要る書類なので、許可証の写しの差替えや別紙3の更新が重なるほど、束ねて管理できる形が効いてきます。
本記事および配布テンプレートは一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談に代わるものではありません。具体的な事案の適法性や、印紙税の判定については、弁護士・税理士・所轄の税務署にご確認ください。
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